17 / 74
16.けっかおーらい。
しおりを挟む
「ほっほっほ、さすがの殿下もルカ様の前では型無しですなぁ!」
ん?ん?どゆことだろ…?
お兄様はなんだか納得…って感じでゼインをみてるし…。
僕だけが何もわからないや…。
「ではジーク様、授業の続きをしましょうか。ルカ様達はどうなさいますか?見ていかれますか?」
「えと…んと…僕、お部屋戻る!お兄様にも会えたし、満足した!」
それに戻らないとお兄様の邪魔になっちゃう…
するとお兄様は凄く残念そうな顔をしたけれど、授業頑張ってね!と言うと絶望していたのは僕は気づかないまま部屋を出ていった。
「ふふ、お兄様の授業の先生すごく仙人みたいだった!もしかしたら僕の来年の先生もあの人かなぁ?」
僕はまだ6歳だから授業はないけれど、7歳から貴族は家庭教師を招いて10歳から入学する学園の予習、みたいなことをする。学園に入った後も週に何日か教師を呼んで復習するのだ。
お兄様は11歳なので普段は学園に通っている。だが今日はお休みの日だし、復習しているのだろう。
「せんにん…?はわからないけど、どうかな、そこはクリス殿に聞いてみないとわからないね。」
そっか、仙人ってこっちの世界はないのか…。
「じゃあ父様が帰ってきたら聞く!あ、ゼイン…」
いるのが当たり前になってたから気づかなかったけど、ゼイン王宮に帰らなくてもいいのかな…
「どうしたの?」
「あのね…ゼイン、帰らなくてもいいのかなって。王様たち、心配してるんじゃないの?」
「ああ、大丈夫だよ。許可は取ってある。ちゃあんとお仕事もやってるからね?」
「ふふふ!お仕事頑張って偉いね、ゼイン。」
にこにこしながらたくさん歩いていると、いつの間にか自分の部屋に着いていた。
「ゼインと話しながらだと早く着くね!」
「楽しい時間はあっという間に過ぎちゃうからね」
部屋に入るとルイスがお茶を淹れてくれて、お茶菓子も出してくれる。
家の中とはいえちょっと疲れたや…
あれから僕は家の中だけなら歩けるようになった。ただ、やっぱり庭や外に出るのは体が拒絶していて、一度頑張ってみたのだけど、吐き気を催してしまった。いくら犯人が捕まって、魔導具も没収されたと聞いても、心が納得してくれなくて。
「ごめんね、ゼイン。どうしても、出られないの。わかってるの、もう危険はないこと。でも………無理なの。」
ゼインの膝の上に向かい合いながら乗せてもらって、背中をぽんぽんと撫でてもらう。僕はゼインの胸に寄りかかってぼろぼろと涙をこぼしていた。
「いいんだよ、ゆっくりでいい。あ、そうだ。今アレク殿とクリス殿が共同で開発してる魔導具があってね。」
「母様たちが?」
「うん、そう。もうルカが危ない目に遭わないようにって、ルカや他の人に危害を加えようとする人が近づいてきたら狙われた人全員に接触不可の魔法、防御魔法、視認不可の魔法、望んだ場所への転移魔法を付与する魔導具だって。」
それ、僕でもわかるくらいすごいんじゃないの、母様達。
「あのぉ…それこそ国宝級…それ以上のものじゃないの…?」
「ふふ、そうだよ。ルカのご両親は天才だもの。」
「そんなもの、貰っていいのかなぁ…」
「いいんだよ。私はお二方のように素晴らしい魔道具は作れない。この身一つしかルカを守れるものはないからね。貰えるものは貰っておきなさい。」
「わかった…」
やっぱり僕、迷惑かけてる。お外、出てみよう。頑張れ、僕。もう危険はない。
「ゼイン、もう一回だけ、玄関まで行く。そしたら…あの…抱っこして。それで、お外に出てみてほしいの…。抱っこしてくれたら、行けるかもしれないから。」
「わかった、じゃあ行ってみようか。」
緊張しながら玄関まで行って、ゼインに抱っこしてもらう。すこし息が浅くなってきたけど、大丈夫。
「行くよ?」
「うん…」
ギィ…、ガチャン
ぎゅっと目を閉じてゼインに縋り付く。
や、やっぱり怖い!ゼイン!ゼイン!ゼイン!ゼイン!
「ルカ、大丈夫、何も怖いことないからね。ほら、もう外に出ちゃった。」
で、ちゃった…?
固く閉じていた目をゆっくりと開けていく。そこは僕の記憶と何ら変わりないいつもの風景が広がっていた。
出られた…?僕、出られたの…?
「ふふ、おめでとう、ルカ。」
そうゼインは微笑んで言うと、ちゅっ、と僕の頬にキスを送った。
「あ、りがとう…ゼイン…。あの、もう入ろう?お外には出られたから。」
すると、馬の蹄の音がして、門の方を見ると今日は母様達の帰りが早かったのだろうか、我が家の馬車が門へ停車した。
中から母様達が出てくると、外に出た僕達を素早く見つける。
「……!……、!、、!」
何か大声で言ってるけど如何せん距離が離れすぎてて聞こえない。
「母様と父様何言ってるんだろう…聞こえないや」
「ふふふ、だね」
すると父様が母様をお姫様抱っこして全速力で走ってきた!!
なんだかどちらも運び慣れてる、運ばれ慣れてる、って感じで普通に走ってる…
「ルカ!外に出られたんだな…!おめでとう…!」
「ルカ、大丈夫?吐き気も何も無い?でも良かった、本当におめでとう…!」
二人共すごく喜んでくれて、母様達がとんでもないもの作ろうとしてるからそれが衝撃的で外に出ようと思ったなんて言えなかった。
「えと…ありがとう…母様、父様。」
でも、これが結果オーライってことなのかな
ん?ん?どゆことだろ…?
お兄様はなんだか納得…って感じでゼインをみてるし…。
僕だけが何もわからないや…。
「ではジーク様、授業の続きをしましょうか。ルカ様達はどうなさいますか?見ていかれますか?」
「えと…んと…僕、お部屋戻る!お兄様にも会えたし、満足した!」
それに戻らないとお兄様の邪魔になっちゃう…
するとお兄様は凄く残念そうな顔をしたけれど、授業頑張ってね!と言うと絶望していたのは僕は気づかないまま部屋を出ていった。
「ふふ、お兄様の授業の先生すごく仙人みたいだった!もしかしたら僕の来年の先生もあの人かなぁ?」
僕はまだ6歳だから授業はないけれど、7歳から貴族は家庭教師を招いて10歳から入学する学園の予習、みたいなことをする。学園に入った後も週に何日か教師を呼んで復習するのだ。
お兄様は11歳なので普段は学園に通っている。だが今日はお休みの日だし、復習しているのだろう。
「せんにん…?はわからないけど、どうかな、そこはクリス殿に聞いてみないとわからないね。」
そっか、仙人ってこっちの世界はないのか…。
「じゃあ父様が帰ってきたら聞く!あ、ゼイン…」
いるのが当たり前になってたから気づかなかったけど、ゼイン王宮に帰らなくてもいいのかな…
「どうしたの?」
「あのね…ゼイン、帰らなくてもいいのかなって。王様たち、心配してるんじゃないの?」
「ああ、大丈夫だよ。許可は取ってある。ちゃあんとお仕事もやってるからね?」
「ふふふ!お仕事頑張って偉いね、ゼイン。」
にこにこしながらたくさん歩いていると、いつの間にか自分の部屋に着いていた。
「ゼインと話しながらだと早く着くね!」
「楽しい時間はあっという間に過ぎちゃうからね」
部屋に入るとルイスがお茶を淹れてくれて、お茶菓子も出してくれる。
家の中とはいえちょっと疲れたや…
あれから僕は家の中だけなら歩けるようになった。ただ、やっぱり庭や外に出るのは体が拒絶していて、一度頑張ってみたのだけど、吐き気を催してしまった。いくら犯人が捕まって、魔導具も没収されたと聞いても、心が納得してくれなくて。
「ごめんね、ゼイン。どうしても、出られないの。わかってるの、もう危険はないこと。でも………無理なの。」
ゼインの膝の上に向かい合いながら乗せてもらって、背中をぽんぽんと撫でてもらう。僕はゼインの胸に寄りかかってぼろぼろと涙をこぼしていた。
「いいんだよ、ゆっくりでいい。あ、そうだ。今アレク殿とクリス殿が共同で開発してる魔導具があってね。」
「母様たちが?」
「うん、そう。もうルカが危ない目に遭わないようにって、ルカや他の人に危害を加えようとする人が近づいてきたら狙われた人全員に接触不可の魔法、防御魔法、視認不可の魔法、望んだ場所への転移魔法を付与する魔導具だって。」
それ、僕でもわかるくらいすごいんじゃないの、母様達。
「あのぉ…それこそ国宝級…それ以上のものじゃないの…?」
「ふふ、そうだよ。ルカのご両親は天才だもの。」
「そんなもの、貰っていいのかなぁ…」
「いいんだよ。私はお二方のように素晴らしい魔道具は作れない。この身一つしかルカを守れるものはないからね。貰えるものは貰っておきなさい。」
「わかった…」
やっぱり僕、迷惑かけてる。お外、出てみよう。頑張れ、僕。もう危険はない。
「ゼイン、もう一回だけ、玄関まで行く。そしたら…あの…抱っこして。それで、お外に出てみてほしいの…。抱っこしてくれたら、行けるかもしれないから。」
「わかった、じゃあ行ってみようか。」
緊張しながら玄関まで行って、ゼインに抱っこしてもらう。すこし息が浅くなってきたけど、大丈夫。
「行くよ?」
「うん…」
ギィ…、ガチャン
ぎゅっと目を閉じてゼインに縋り付く。
や、やっぱり怖い!ゼイン!ゼイン!ゼイン!ゼイン!
「ルカ、大丈夫、何も怖いことないからね。ほら、もう外に出ちゃった。」
で、ちゃった…?
固く閉じていた目をゆっくりと開けていく。そこは僕の記憶と何ら変わりないいつもの風景が広がっていた。
出られた…?僕、出られたの…?
「ふふ、おめでとう、ルカ。」
そうゼインは微笑んで言うと、ちゅっ、と僕の頬にキスを送った。
「あ、りがとう…ゼイン…。あの、もう入ろう?お外には出られたから。」
すると、馬の蹄の音がして、門の方を見ると今日は母様達の帰りが早かったのだろうか、我が家の馬車が門へ停車した。
中から母様達が出てくると、外に出た僕達を素早く見つける。
「……!……、!、、!」
何か大声で言ってるけど如何せん距離が離れすぎてて聞こえない。
「母様と父様何言ってるんだろう…聞こえないや」
「ふふふ、だね」
すると父様が母様をお姫様抱っこして全速力で走ってきた!!
なんだかどちらも運び慣れてる、運ばれ慣れてる、って感じで普通に走ってる…
「ルカ!外に出られたんだな…!おめでとう…!」
「ルカ、大丈夫?吐き気も何も無い?でも良かった、本当におめでとう…!」
二人共すごく喜んでくれて、母様達がとんでもないもの作ろうとしてるからそれが衝撃的で外に出ようと思ったなんて言えなかった。
「えと…ありがとう…母様、父様。」
でも、これが結果オーライってことなのかな
512
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
時間を戻した後に~妹に全てを奪われたので諦めて無表情伯爵に嫁ぎました~
なりた
BL
悪女リリア・エルレルトには秘密がある。
一つは男であること。
そして、ある一定の未来を知っていること。
エルレルト家の人形として生きてきたアルバートは義妹リリアの策略によって火炙りの刑に処された。
意識を失い目を開けると自称魔女(男)に膝枕されていて…?
魔女はアルバートに『時間を戻す』提案をし、彼はそれを受け入れるが…。
なんと目覚めたのは断罪される2か月前!?
引くに引けない時期に戻されたことを嘆くも、あの忌まわしきイベントを回避するために奔走する。
でも回避した先は変態おじ伯爵と婚姻⁉
まぁどうせ出ていくからいっか!
北方の堅物伯爵×行動力の塊系主人公(途中まで女性)
僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ/Ⅱ
MITARASI_
BL
I
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
Ⅱ
高校を卒業し、同じ大学へ進学した陸と颯馬。
別々の学部に進みながらも支え合い、やがて同棲を始めた二人は、通学の疲れや家事の分担といった小さな現実に向き合いながら、少しずつ【これから】を形にしていく。
未来の旅行を計画し、バイトを始め、日常を重ねていく日々。
恋人として選び合った関係は、穏やかに、けれど確かに深まっていく。
そんな中、陸の前に思いがけない再会をする。
過去と現在が交差するその瞬間が、二人の日常に小さな影を落としていく。
不安も、すれ違いも、言葉にできない想いも抱えながら。
それでも陸と颯馬は、互いの手を離さずに進もうとする。
高校編のその先を描く大学生活編。
選び続けることの意味を問いかける、二人の新たな物語。
続編執筆中
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
※沢山のお気に入り登録ありがとうございます。深く感謝申し上げます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる