夫の親友〜西本匡臣の日記〜

ゆとり理

文字の大きさ
270 / 784
2024年7月

7月3日 1/2

しおりを挟む
葬式には両親も参加して欲しいとのことだったので、子供たち全員を連れて行った。
家族葬ということで、こじんまりとしたものだった。
俺たち家族も参加することについて、親族からなにか言われると思っていたが、何も言われなかった。
アイツとの思い出や俺が子供の頃に起こした騒ぎを聞いていたらしく、少し恥ずかしい思いをした。
母もそんなことありましたねと言いながら、恥ずかしそうにしていた。
アイツのお母さんは元々は奥ゆかしい感じの大人しい性格だったらしいが、アイツが問題児であることに気がついてから、変わったそうだ。
母も初めて会ったときよりも、アイツと俺が親しくなるにつれ、たくましくなったと笑っていた。
子供の頃なので覚えてないことも多いが、最初から母のような騒がしいとも違うが元気な人だったと思っていた。
アイツのお母さんの妹の華佳さんは、俺も何度か会ったことがあるし、話をよく聞いていたので他人とは思えず色々と盛り上がってしまった。
ここ何年かは、元の大人しい性格に戻っていたようだが、長男のことを話す時は俺たちが子供の頃と同じような口ぶりだったと笑っていた。
妻も昨日よりも落ち着いたようで、楽しそうに話に加わっていた。

火葬する前に長女に話さなくてはと思っていたが話せないまま、火葬場に着いてしまった。
長女と離れた時に母にも「焼く前に話さないと。」と心配された。
ぐずった陽翔を妻が抱えたタイミングで、長女がトイレに行きたいとのことだたので着いていった。
俺も気持ちを固めるために用を足し、長女が出るのを待った。
女性用トイレの戸が動いた時には、妻にプロポーズした時くらい緊張した。
口の中はカラカラで、大事な話があるんだけどとやっとの思いで声に出せた。
キョトンとした顔が妻に似ていた。
「亡くなった人ね、凪の」とまで言うと、「おばちゃんでしょ?知ってるよ。」と言った。
さぞ滑稽だっただろうが「なんで?いつから?ずっと?」としか出てこなかった。
「前に芽衣ちゃんから聞いたの。昨日お母さんからも。仏壇の写真の人がお父さんでしょ?」と全て知っているようだった。
もう少し詳しく知りたかったが、戻るのが遅いからと妻が迎えに来た。
アイツのお母さんとの別れよりも、長女が全て知っていたことが気になりすぎて何も覚えてない。
火葬中もチラチラと長女の方ばかり見ていた。
長男はずっと父にくっついていた。
双子は母が見ていてくれたと思うがどうしていたのだろう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...