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2024年5月

5月8日

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長男を幼稚園に送り、まっすぐ依頼人のご両親の元へと向かった。
何をするのかやご両親と同じ説明を聞きたいからとのお願いのために、北島にタブレットで依頼人にリモートで同席してもらえるようにしてもらった。
正月にお孫さんが壊したという襖は、穴があき、中の骨も折れているのが見えた。
古本屋を経営しているのか雇われているのかは分からなかったが、依頼人も仕事中のようで時々お客様が来ていた。
何度も途切れ途切れにはなったが説明を終え作業に移った。
本格的にやらないとだめだなと思いながら外し、修理のために持ち帰ろうとしたが、枠も折れていた。
もう古いので新調したほうがいいかもしれないと提案すると、仕方がないと諦めたように了承を得た。
大まかに説明をすると、今と同じ様なランクの物を頼まれた。
4枚全て新しくするそうで嬉しい。
安物ではないがそれ程高くはなく一般的なものなので、すぐに用意できそうだった。
3日以内には用意ができると言うと、立ち会いたいが仕事のこともあるので、午後に調整して連絡をくれるとのことだった。
依頼人と挨拶をしてリモートでの連絡を終わらせ、改めてご両親に説明すると、お孫さんの話をしていた。
今年で9歳になる男の子だそうで、ヒーローを真似てキックしたそうだ。
それであの穴かと思っていると、脛もぶつけたらしく骨折はしていなかったが青タンが出来たそうだ。
それならば、枠も折れていた事が納得だと思いながら、襖はいっぱい折れてますけどねと返事をすると、「ほんとにね~」と笑っていた。
元気な子供が出入りする家にしては壁も床も綺麗だと思い話を聞くと、去年の夏に壁に穴をあけたので直したそうだ。
ついでにクロスも張り替えて、年末には床をきれいに掃除してもらったと話していた。
「流石にもう壁に穴はあけないと思っていたけど、まだあけそう。孫のお陰で家中リフォームされていくのよ。」と、困ったように笑っていた。
割と良い家なので金銭的にも余裕があるようだ。

帰りに、北島と家をどの程度壊したかの話になった。
北島は賃貸だったので家に落書きをするとすごく怒られたので、壊さなかったそうだ。
俺もわざと壊したことはないが、寝返りを打ったときに壁に穴があいた話をした。
バレないようにポスターを貼ったのが懐かしい。
「9歳のヒーローって家壊すんですよね、お子さんは大丈夫ですか?2人いますけど?」と、俺が考えるのを拒否していた質問をされた。
おそらく大丈夫ではない。
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