769 / 805
後日談
7
しおりを挟む
ルークスは双子と共に、クルルフォーン邸でリラ主催のお茶会に参加し、その場で双子達との婚約話を持ち出し、リラを驚かせはするものの、双子達に最終確認をした上で承諾し、お祝いをしなくてはと宴の指示を出し、二人にも参加しないかと声を掛けるが、『先ずはミリアムの両親に話を通して、早急に書類作成を進めて行きたいので、今日の所はクルルフォーン家のみでの前祝いにして頂いて、後日改めて、ミリアムの家族も連れてご挨拶に来ますので、その時にまたお声掛けを下さい』とルークス言われ、それならば、食べ切れない分のお菓子をお土産にと包ませる事にした。
ルークスはそれを大いに喜び、ミリアムも初めて食べるリラの手作り菓子の美味しさに感動する。
ルークスは美味しそうに食べる双子とミリアムの笑顔を眺めて、ミリアムを連れて来て良かったと安堵した。
最近のミリアムは部屋に籠りがちで、笑顔も少なかったが、今日は双子との交流で笑顔が多い。
茶会に参加する前に、ダンが双子の実力を把握しといた方が良いだろうと、双子の訓練を見学させてくれたのも大きい。
ルークスは大まかながらも双子の実力を測れたが、ミリアムはそうもいかない。
双子は一人一人でも、充分に強い。
しかし二人だと、更に強く、連携が見事だ。
その実力は、ルークスの予想を軽く越える強さだったのだから、ミリアムからすれば、考えてもいなかった領域だろう。
瞳をキラキラさせて、双子を絶賛していた程だ。
そしてダンは、ルークスとミリアムにも手合わせしてやろうか?と申し出てくれたので、ルークスとミリアムは喜んで手合わせして貰ったのだ。
当然ダンが圧勝していたが、ルークスの実力にルナが喜び、ミリアムもある程度、自身で身を守れる実力、要はエヴァンス家の女性使用人と同等以上の実力が有るので、ルネが称賛した。
ミリアムは久し振りに身体を目一杯動かし、スッキリしたのだろう。
先程から、晴れ晴れとした笑顔を浮かべていて、その姿に、ルネはときめいている様子が微笑ましい。
そんなルークスに、リラの横で優雅にお茶を飲むエドワルドが、腹ぐ……気品有る綺麗な笑顔で話し掛ける。
「ルークス殿、今後とも宜しく頼む。これはあまり知られていない事だが、エヴァンス領にはセイル家の先代当主と先々代当主が、かなり前から隠居地として住み着き、周囲に武芸を教えているらしい。そんな先代先々代から孫子のように可愛がられ、双子達も『じいじ達』と親しみを込めて呼んでいる程だ。そんな双子が望んだ婚約相手に、本人の意に添わぬ横槍を入れる者が居るとすれば、セイル家も黙っては居まい。セイル家まで首を突っ込んで来ぬよう、呉々も頼んだぞ」
要は、セイル家の名前を出してでも、排除して構わないと言ってるような物だ。
「先程二人が『セイル家のじいじ達』と呼んでいたのは、セイル家の先代と、先々代の事でしたか。承知致しました。セイル家の方々の手を煩わせる事無く、私が確りと対処をさせて頂きますので、ご安心下さい」
ルークスも笑顔で、良い事を聞いたとばかりに喜んだ。
ルークスはそれを大いに喜び、ミリアムも初めて食べるリラの手作り菓子の美味しさに感動する。
ルークスは美味しそうに食べる双子とミリアムの笑顔を眺めて、ミリアムを連れて来て良かったと安堵した。
最近のミリアムは部屋に籠りがちで、笑顔も少なかったが、今日は双子との交流で笑顔が多い。
茶会に参加する前に、ダンが双子の実力を把握しといた方が良いだろうと、双子の訓練を見学させてくれたのも大きい。
ルークスは大まかながらも双子の実力を測れたが、ミリアムはそうもいかない。
双子は一人一人でも、充分に強い。
しかし二人だと、更に強く、連携が見事だ。
その実力は、ルークスの予想を軽く越える強さだったのだから、ミリアムからすれば、考えてもいなかった領域だろう。
瞳をキラキラさせて、双子を絶賛していた程だ。
そしてダンは、ルークスとミリアムにも手合わせしてやろうか?と申し出てくれたので、ルークスとミリアムは喜んで手合わせして貰ったのだ。
当然ダンが圧勝していたが、ルークスの実力にルナが喜び、ミリアムもある程度、自身で身を守れる実力、要はエヴァンス家の女性使用人と同等以上の実力が有るので、ルネが称賛した。
ミリアムは久し振りに身体を目一杯動かし、スッキリしたのだろう。
先程から、晴れ晴れとした笑顔を浮かべていて、その姿に、ルネはときめいている様子が微笑ましい。
そんなルークスに、リラの横で優雅にお茶を飲むエドワルドが、腹ぐ……気品有る綺麗な笑顔で話し掛ける。
「ルークス殿、今後とも宜しく頼む。これはあまり知られていない事だが、エヴァンス領にはセイル家の先代当主と先々代当主が、かなり前から隠居地として住み着き、周囲に武芸を教えているらしい。そんな先代先々代から孫子のように可愛がられ、双子達も『じいじ達』と親しみを込めて呼んでいる程だ。そんな双子が望んだ婚約相手に、本人の意に添わぬ横槍を入れる者が居るとすれば、セイル家も黙っては居まい。セイル家まで首を突っ込んで来ぬよう、呉々も頼んだぞ」
要は、セイル家の名前を出してでも、排除して構わないと言ってるような物だ。
「先程二人が『セイル家のじいじ達』と呼んでいたのは、セイル家の先代と、先々代の事でしたか。承知致しました。セイル家の方々の手を煩わせる事無く、私が確りと対処をさせて頂きますので、ご安心下さい」
ルークスも笑顔で、良い事を聞いたとばかりに喜んだ。
0
お気に入りに追加
9,264
あなたにおすすめの小説
最狂公爵閣下のお気に入り
白乃いちじく
ファンタジー
「お姉さんなんだから、我慢しなさい」
そんな母親の一言で、楽しかった誕生会が一転、暗雲に包まれる。
今日15才になる伯爵令嬢のセレスティナには、一つ年下の妹がいる。妹のジーナはとてもかわいい。蜂蜜色の髪に愛らしい顔立ち。何より甘え上手で、両親だけでなく皆から可愛がられる。
どうして自分だけ? セレスティナの心からそんな鬱屈した思いが吹き出した。
どうしていつもいつも、自分だけが我慢しなさいって、そう言われるのか……。お姉さんなんだから……それはまるで呪いの言葉のよう。私と妹のどこが違うの? 年なんか一つしか違わない。私だってジーナと同じお父様とお母様の子供なのに……。叱られるのはいつも自分だけ。お決まりの言葉は「お姉さんなんだから……」
お姉さんなんて、なりたくてなったわけじゃない!
そんな叫びに応えてくれたのは、銀髪の紳士、オルモード公爵様だった。
***登場人物初期設定年齢変更のお知らせ***
セレスティナ 12才(変更前)→15才(変更後) シャーロット 13才(変更前)→16才(変更後)
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【書籍化進行中】契約婚ですが可愛い継子を溺愛します
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
恋愛
書籍化確定です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
前世の記憶がうっすら残る私が転生したのは、貧乏伯爵家の長女。父親に頼まれ、公爵家の圧力と財力に負けた我が家は私を売った。
悲壮感漂う状況のようだが、契約婚は悪くない。実家の借金を返し、可愛い継子を愛でながら、旦那様は元気で留守が最高! と日常を謳歌する。旦那様に放置された妻ですが、息子や使用人と快適ライフを追求する。
逞しく生きる私に、旦那様が距離を詰めてきて? 本気の恋愛や溺愛はお断りです!!
ハッピーエンド確定
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2024/09/07……カクヨム、恋愛週間 4位
2024/09/02……小説家になろう、総合連載 2位
2024/09/02……小説家になろう、週間恋愛 2位
2024/08/28……小説家になろう、日間恋愛連載 1位
2024/08/24……アルファポリス 女性向けHOT 8位
2024/08/16……エブリスタ 恋愛ファンタジー 1位
2024/08/14……連載開始
君は番じゃ無かったと言われた王宮からの帰り道、本物の番に拾われました
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ココはフラワーテイル王国と言います。確率は少ないけど、番に出会うと匂いで分かると言います。かく言う、私の両親は番だったみたいで、未だに甘い匂いがするって言って、ラブラブです。私もそんな両親みたいになりたいっ!と思っていたのに、私に番宣言した人からは、甘い匂いがしません。しかも、番じゃなかったなんて言い出しました。番婚約破棄?そんなの聞いた事無いわっ!!
打ちひしがれたライムは王宮からの帰り道、本物の番に出会えちゃいます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる