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後日談

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 ルークスは双子と共に、クルルフォーン邸でリラ主催のお茶会に参加し、その場で双子達との婚約話を持ち出し、リラを驚かせはするものの、双子達に最終確認をした上で承諾し、お祝いをしなくてはと宴の指示を出し、二人にも参加しないかと声を掛けるが、『ずはミリアムの両親に話を通して、早急に書類作成を進めて行きたいので、今日の所はクルルフォーン家のみでの前祝いにして頂いて、後日改めて、ミリアムの家族も連れてご挨拶に来ますので、その時にまたお声掛けを下さい』とルークス言われ、それならば、食べ切れない分のお菓子をお土産にと包ませる事にした。

 ルークスはそれを大いに喜び、ミリアムも初めて食べるリラの手作り菓子の美味しさに感動する。

 ルークスは美味しそうに食べる双子とミリアムの笑顔を眺めて、ミリアムを連れて来て良かったと安堵した。

 最近のミリアムは部屋に籠りがちで、笑顔も少なかったが、今日は双子との交流で笑顔が多い。

 茶会に参加する前に、ダンが双子の実力を把握しといた方が良いだろうと、双子の訓練を見学させてくれたのも大きい。

 ルークスは大まかながらも双子の実力を測れたが、ミリアムはそうもいかない。

 双子は一人一人でも、充分に強い。

 しかし二人だと、更に強く、連携が見事だ。

 その実力は、ルークスの予想を軽く越える強さだったのだから、ミリアムからすれば、考えてもいなかった領域だろう。

 瞳をキラキラさせて、双子を絶賛していた程だ。

 そしてダンは、ルークスとミリアムにも手合わせしてやろうか?と申し出てくれたので、ルークスとミリアムは喜んで手合わせして貰ったのだ。

 当然ダンが圧勝していたが、ルークスの実力にルナが喜び、ミリアムもある程度、自身で身を守れる実力、要はエヴァンス家の女性使用人と同等以上の実力が有るので、ルネが称賛した。

 ミリアムは久し振りに身体を目一杯動かし、スッキリしたのだろう。

 先程から、晴れ晴れとした笑顔を浮かべていて、その姿に、ルネはときめいている様子が微笑ましい。

 そんなルークスに、リラの横で優雅にお茶を飲むエドワルドが、腹ぐ……気品有る綺麗な笑顔で話し掛ける。


「ルークス殿、今後とも宜しく頼む。これはあまり知られていない事だが、エヴァンス領にはセイル家の先代当主と先々代当主が、かなり前から隠居地として住み着き、周囲に武芸を教えているらしい。そんな先代先々代から孫子のように可愛がられ、双子達も『じいじ達』と親しみを込めて呼んでいる程だ。そんな双子が望んだ婚約相手に、本人の意に添わぬ横槍を入れる者が居るとすれば、セイル家も黙っては居まい。セイル家まで首を突っ込んで来ぬよう、呉々も頼んだぞ」


 要は、セイル家の名前を出してでも、排除して構わないと言ってるような物だ。


「先程二人が『セイル家のじいじ達』と呼んでいたのは、セイル家の先代と、先々代の事でしたか。承知致しました。セイル家の方々の手を煩わせる事無く、私が確りと対処をさせて頂きますので、ご安心下さい」


 ルークスも笑顔で、良い事を聞いたとばかりに喜んだ。
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