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第三章 毒であり薬
102 知らない
しおりを挟む「じゃあ……続き、しようか?」
「まじやめろ? 離せ馬鹿! 変態!」
何を続けるというのか? 私はもうエディからのキスだけで余裕なんて無いのに、なんでそんな余裕そうな顔で人を見下ろして楽しそうに笑うのか。
それにこの間されたキスと全然違う、まるで貪られてエディに全て奪い尽くされてしまうような錯覚すら覚えた。
こんなの知らない、こんなエディを私は知らない、だっていつもは触れる手も優しくて、穏やかに笑って、あの日のキスも甘いだけだったのに。
エディのそのエメラルドグリーンの瞳は熱を孕み、私を見て笑う顔はまるで捕食者のようで背筋がぞくぞくとした。
もしかしたら私は好きになる男を間違えたのではなかろうかと、ふと疑問に思ったが好きになってしまったものはどうしようもなくて。
そしてエディの乳母だったリゼッタが私に言い聞かせていた言葉が間違ってはいなかったと、理解した。
『エディ坊っちゃんにだけには本当に気をつけて下さいませ、……カレンお嬢様に普段見せているあの姿は取り繕われてるだけでございますので』
……もっとそこの所を強く言って欲しかった! そして過保護代表のエディがそんな簡単に外出のおねだりを聞いてくれるなんて私は少し疑うべきだった。
最初から私の成人の日を狙っていやがったなこの野郎……! 成人したら襲っていいとか馬鹿じゃないのかな? これ、どうやってこの状況から逃げればいいのか?
そんな事を考えていたらエディは楽しそうに人の服を脱がせ始めた。
「え、なにして?! 馬鹿、なに考えてんの? 私は貴方の護衛対象様だよ? 襲おうとすんな! 命令聞こう? 正気に戻れ?」
「俺はずっと正気だけどな? 顔赤らめて目元潤ませるなんて、普通の女の子みたいで可愛い所あるじゃねーか?」
「エディ? なんか……性格ちが……くない? ちょ……! やめろ、ボタン外すな!」
「そりゃ、仕事中と休みの日は違うだろ? 今日俺は休みだし? ……すげ、お前やっぱ肌がめちゃくちゃ綺麗だな」
「そんな感想は求めてないから! 離せ!」
「じゃあ俺のこと好きって言って? 俺はこんなにもお前の事か大好きなのにな?」
「絶対に嫌だ」
話は平行線を辿るが、嫌いと言わない時点で答えはわかっているだろうにどうしてもその言葉が聞きたいらしい。
じたばたと抵抗するがエディが片手で私の両手を押さえつけてきて全く動かない……!
もういっそ魔法で吹っ飛ばしてやろうかなと、思うけど……エディに怪我なんてさせたくない。
丁寧に壊れ物を触るみたいにエディは私の服を下着を慣れた手つきで脱がしていく。
「っエディ?!」
エディのエメラルドグリーンの瞳に身体を、素肌を見られて私は恥ずかしくて死にそうなのに、それなのにこの男は平然としてて。
「っもう、……やだっ」
「……カレン綺麗だ」
エディはもうなにも隠すものがなくなった私の身体を満足そうに見つめてくる。
「っ……もう離して! なんで、こんなこと……するの?」
「はー……じゃあ、俺の事好きって認めようか? あとなんか隠してるのも吐け」
「……エディには関係ないっ」
そう私が言った直後に、エディに乳房を掴まれて激しく揉みこまれる。
「っひゃう?!」
「……カレン、お前やっぱり胸でかいな? それに前から思ってたけど……色素どうなってんだ、これ? ぴんく色なんて初めてみた。 あー……ずっと触ってられるわ。マシュマロみてぇ、これ。ん、手に収まらん……!」
と、なぜか歓喜して人の胸を揉みながら感想を述べられる。
エディは揉むのに飽きたのか乳房の先端を執拗に指先で弄ってくる。
「っんん! ホント、やめてっ?」
「あ、……気持ちいい?」
そしてエディに執拗に弄られて敏感になった先端を舐めあげられてしまい、その刺激にゾクゾクと身体が勝手に反応して声を漏らてしまう。
「っやあぁ?!」
「……なあ、カレン? 早く言わないともっと触るからな?」
「馬鹿っ! 変態、もぅやだぁ……」
「え、じゃあ俺のこと好きって言って」
「っ……絶対にやだっ」
「はー……仕方ないな。流石にさ、これ以上本当はするつもり無かったんだけど? 続き、しようか? 大丈夫、直ぐよくしてやるから」
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