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変わりゆく手
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紺野君。
近くにいても遠い存在。
はぁ。
どうしたら近い存在になれるのかしら。
「もぉ。そんなに見つめないでよ~。」
「ぶ、部長!」
「見つめすぎぃ。」
「…。」
「奈美ちゃん?」
「…。」
無意識に見つめてしまう。
追っても追ってもかなわないのに。
相手がいる人を好きなんてダメなのに。
「まずこのTシャツ脱いだら?」
「え?」
「もう乾いたんじゃない?」
「はい。」
「他の男のTシャツ着てるとか普通嫌でしょ。 」
「あ…。」
「そして未練だらけの元カレには嬉しすぎるでしょ。」
「…。」
「確認しとくけど。もう高田君とはないんだよね?紺野君が好きなんだよね?」
「はい!」
「じゃぁ。紺野君にアタック開始!!」
「え!?」
「振り向いてもらえるように頑張らなきゃ!じっとしてたんじゃいつまでたっても変わらないよ?」
「…そうですね!」
綺麗な花束が似合うような彼女さんがいるかもしれない。
けど。このままも嫌だ。
覚悟を決めて向かっていこう!
「紺野君!マシュマロ焼きやらない?」
「奈美さん。着替えたんですね。」
「うん!乾いたから。マシュマロ焼くとトロトロになって美味しいらしいよ?」
「やりましょう!」
「うん!」
良かったぁ。
勇気だして誘ってみて。
「まだかなぁ?もう少し?」
「お。やわらかくなってる!」
「ホントだぁ!ん~トロトロで美味しい!」
「チョコも入れてビスケットで挟むとさらに美味しいの知ってます?」
「そうなの?」
「やってみます?はいビスケット!」
「ありがとう!ん~ホントだぁ!美味しい!!チョコもとろけて幸せ~!」
「かわいい。」
「ん?」
「あ。奈美さんマシュマロついてます!」
「え?」
紺野君の手が口元に。
恥ずかしくってくすぐったくて。
でももっと触れてほしくて。
「拓海く~ん!奈美さん何してるんですか~?」
急にばっと手がはなれちゃった。
「…マシュマロを。」
「なになに~美味しそう!」
「す、すっごく美味しかったよ!皆も是非!あたしベトベトしちゃったから洗ってくるね!」
すっごくドキドキした。
紺野君の手に触れられると。
あったかくて幸せな気持ちになる。
「奈美丁度良かった!ちょっと袖まくってくれない?洗い物してたら下がってきちゃって。」
「うん。篤人さん私も手伝うよ!」
「けど油すごいし。」
「大丈夫!これもだよね?」
「うん!」
篤人さんの腕。
これが紺野君だったら…。
「Tシャツ着替えたんだな。」
「乾いたから!お借りしたのはちゃんと洗って返すからね!」
「いいのに別に。」
「そういうわけにはいかないの!」
「はいはい。」
「なによ~。」
「奈美は変に真面目な所あるから。」
「変にってなによ~普通だもん!」
「はいはい。」
「も~!」
篤人さんが普通にしてくれるから普通でいられる。
「片付けど~?」
「もうすぐ終わります!」
「あ~それ俺持つからこっち持って。」
大変な方を持ってくれる。
優しい。
篤人さんの優しさがしみる。
でも。
今は紺野君に向かっていきたい。
「ありがとう。」
「二人ともありがとうね!」
「いえ!」
「じゃ~荷物積み込めたし帰りましょう!」
色々思うところはあったけど。
今日は1日楽しかったなぁ。
明日からまた皆でお仕事頑張れそう!
近くにいても遠い存在。
はぁ。
どうしたら近い存在になれるのかしら。
「もぉ。そんなに見つめないでよ~。」
「ぶ、部長!」
「見つめすぎぃ。」
「…。」
「奈美ちゃん?」
「…。」
無意識に見つめてしまう。
追っても追ってもかなわないのに。
相手がいる人を好きなんてダメなのに。
「まずこのTシャツ脱いだら?」
「え?」
「もう乾いたんじゃない?」
「はい。」
「他の男のTシャツ着てるとか普通嫌でしょ。 」
「あ…。」
「そして未練だらけの元カレには嬉しすぎるでしょ。」
「…。」
「確認しとくけど。もう高田君とはないんだよね?紺野君が好きなんだよね?」
「はい!」
「じゃぁ。紺野君にアタック開始!!」
「え!?」
「振り向いてもらえるように頑張らなきゃ!じっとしてたんじゃいつまでたっても変わらないよ?」
「…そうですね!」
綺麗な花束が似合うような彼女さんがいるかもしれない。
けど。このままも嫌だ。
覚悟を決めて向かっていこう!
「紺野君!マシュマロ焼きやらない?」
「奈美さん。着替えたんですね。」
「うん!乾いたから。マシュマロ焼くとトロトロになって美味しいらしいよ?」
「やりましょう!」
「うん!」
良かったぁ。
勇気だして誘ってみて。
「まだかなぁ?もう少し?」
「お。やわらかくなってる!」
「ホントだぁ!ん~トロトロで美味しい!」
「チョコも入れてビスケットで挟むとさらに美味しいの知ってます?」
「そうなの?」
「やってみます?はいビスケット!」
「ありがとう!ん~ホントだぁ!美味しい!!チョコもとろけて幸せ~!」
「かわいい。」
「ん?」
「あ。奈美さんマシュマロついてます!」
「え?」
紺野君の手が口元に。
恥ずかしくってくすぐったくて。
でももっと触れてほしくて。
「拓海く~ん!奈美さん何してるんですか~?」
急にばっと手がはなれちゃった。
「…マシュマロを。」
「なになに~美味しそう!」
「す、すっごく美味しかったよ!皆も是非!あたしベトベトしちゃったから洗ってくるね!」
すっごくドキドキした。
紺野君の手に触れられると。
あったかくて幸せな気持ちになる。
「奈美丁度良かった!ちょっと袖まくってくれない?洗い物してたら下がってきちゃって。」
「うん。篤人さん私も手伝うよ!」
「けど油すごいし。」
「大丈夫!これもだよね?」
「うん!」
篤人さんの腕。
これが紺野君だったら…。
「Tシャツ着替えたんだな。」
「乾いたから!お借りしたのはちゃんと洗って返すからね!」
「いいのに別に。」
「そういうわけにはいかないの!」
「はいはい。」
「なによ~。」
「奈美は変に真面目な所あるから。」
「変にってなによ~普通だもん!」
「はいはい。」
「も~!」
篤人さんが普通にしてくれるから普通でいられる。
「片付けど~?」
「もうすぐ終わります!」
「あ~それ俺持つからこっち持って。」
大変な方を持ってくれる。
優しい。
篤人さんの優しさがしみる。
でも。
今は紺野君に向かっていきたい。
「ありがとう。」
「二人ともありがとうね!」
「いえ!」
「じゃ~荷物積み込めたし帰りましょう!」
色々思うところはあったけど。
今日は1日楽しかったなぁ。
明日からまた皆でお仕事頑張れそう!
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