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第二章 王国動乱
リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジの戴冠
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リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジの戴冠式が行われるのは、ジョンがそれを行ったのと同じ玉座の間であった。
しかしその時とは異なる、はっきりとした違いがこの場所にはあった。
それはそれに参列する人々の、貴族達の数の差であった。
ジョンと、そしてメリッサの暴政によってこの王都からはほとんどの貴族が退避していた。
しかしその事実を考えてもこの光景は有り得ないだろう、何故ならそこには参列者が一人もいないのだから。
「随分と、静かな式ですね」
彼女の体格すれば大きすぎる玉座へと座ったリリーナが、傍らに立つジークへとそう囁く。
無人に近い玉座の間は広く、彼女のその囁きすらも奇妙なほどに大きく響く。
それを耳にして慌てて口を押さえたリリーナはしかし、それを聞く者すらここにはいないのだと思い出すと再び手を下ろし力なく笑っていた。
「力が及ばず、申し訳ありません陛下」
リリーナが口にしたその言葉にジークは目を伏せ頭を垂れると、深々と謝罪する。
その姿は、普段の彼を知っている者からすれば驚くべき光景だろう。
「冗談です。貴方もそのような顔をするのですね、ジーク」
沈痛な表情で頭を下げているジークへと目をやったリリーナは、クスリと微笑むと先ほどの言葉は冗談だと口にする。
彼女のその言葉に、ジークは再び普段見せないような困った表情をその顔に浮かべていた。
「陛下、そろそろ・・・あれを」
気まずさを誤魔化すように、ジークは戴冠式の開始を急ぐ。
そんな彼の姿に、リリーナは再びクスリと微笑みを漏らしていた。
「陛下」
玉座の間へと続く通路の脇から何かを受け取ったジークは、それを捧げるようにリリーナへと差し出している。
それはジョンが被ったのとは異なる、どこか古ぼけた王冠であった。
「これは・・・まさか、聖王カールが被った王冠!?」
「その通りでございます。我がリグリア王国を建国せし王、聖王カールだけが被る事を許された王冠でございます」
それはこのリグリア国を築いた王が被った、特別な王冠であった。
その聖王と呼ばれた王にしか被る事を許されない王冠を持ち出したジークに、リリーナは驚き玉座から立ち上がる。
「これは・・・持ち出す事すら、王による許可がいる筈!それを・・・」
「今は、私が王でございますので。代理ではありますが」
「そう、でしたね」
その王冠は被る事はおろか、持ち出すことにする王の許可がいるほどの代物だ。
それを軽々しく持ち出したジークを詰問しようとするリリーナに、今は自分が王なのだと恭しく告げるジーク。
その言葉に、リリーナはゆっくりと腰を下ろしていた。
「・・・苦労を掛けます」
「私が望んだ事でもあります、陛下」
ジークがわざわざそのような持ち出してきたのは、リリーナに王位につくだけの正当性が足りないからだ。
女性であるというだけで足りないその正当性に、彼女は父親が先王、今や先々王となったウィリアムであるという事を公開しているだけで、母親を明かしていない。
そんな存在に王位を継ぐような正当性がある訳はなく、ジークはそれを特別な王冠というアイテムで埋めようとしていたのだった。
「お願いします」
「はっ」
玉座のひじ掛けに腕を置きスッと背筋を伸ばしたリリーナは、そう静かに告げる。
彼女のその言葉にジークは恭しく頭を垂れると、その頭上へと王冠を被せていた。
「神聖なるリグリア王国、第十八代国王リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジ陛下に、栄光あれ!!」
振り返り、手を掲げてそう宣言するジークの外套が翻り、ばさりと音を立てる。
彼の堂々たる大音声は、この玉座の間に響き渡りいつまでも反響し、重々しい響きでその事実を告げる。
ここにリグリア王国第十八代国王、リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジの即位は成る。
喝采は、なかった。
「陛下、民に即位の宣下を」
玉座の間へと続く階段を降り、そこから真っすぐ進めば街を見下ろせるバルコニーへと至る。
まだ昼にも回らない時刻に、バルコニーから差し込んでくる日差しは眩しく、その先の景色を真っ白に塗りつぶしている。
その脇へと立つジークがこちらへと頭を下げながら促してくるのを、リリーナは軽く頷きながら眺めていた。
「あ、リリィ・・・じゃない、陛下。あ、あの・・・」
ジークの反対側には、リリーナへと心配するような視線を向けるオリビアの姿があった。
彼女はどうやら眩しい日の光にも慣れており向こう側の景色が見えているのか、そちらとリリーナを見比べては何か言い辛そうなことがあるように、もごもごと口を動かしている。
「いいのです、オリビア。分かっていますから」
そんなオリビアの肩にリリーナはそっと手を触れると、そう囁いていた。
優しい彼女はきっと心配しているのだろう、自分がショックを受けてしまうと。
しかし大丈夫だ、始めから分かっていたのだから、自分が誰からも歓迎されていない事など。
そしてリリーナはバルコニーへと進む、その先に誰も待っていない筈のその場所へ。
「陛下だ、陛下がいらっしゃったぞー!!」
「きゃー!!リリーナ様ー!!!」
喝采が、沸いた。
バルコニーの目の前、城の前のちょっとした広場には、そこを埋め尽くすような勢いで民衆がごった返しており、それは王城へと続く坂が終わっても続いていた。
そこにいる民衆達は全てが彼女の名を叫び、喜びと共に手を掲げているのだった。
「・・・ありがとう」
息を呑み、吐き出したリリーナは、僅かに微笑むとそう口にする。
彼女が振り返った先には、今だに頭を垂れたままのジークの姿が。
この光景がどのようにして作られたのか、それを彼女は理解していた。
だから彼女は前を向く、王者の表情で。
彼女の手に握られた二本の王笏、リンドホーム王家とエルドリッチ王家を象徴するそれらが打ち鳴らされ、小さく音を立てた。
「私、リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジは今日、リグリア王国第十八代国王として即位しました。このリグリア王国において初めての女王としてです。皆、本心では不安で震えている事でしょう。女などに国王の重責が務まるのかと・・・しかしどんな事にも初めてというものは存在します。誰もが初めは不安だったのです、あの聖王カールですら!!ですが彼はそれに打ち勝ち、聖王と呼ばれるほどの王となりました!!ならば、私にも出来る!いいえ、出来なくてはならないのです!!何故なら私には聖王カールには与えられなかった、この素晴らしいリグリア国民の皆様がいるのですから!私に力を貸してください、そしてこの国にもう一度栄光を!!リグリア王国に祝福あれ!!!」
宣下にしんと静まり返った民衆から、再び喝采が沸き起こる。
今度のそれに、嘘はなかった。
しかしその時とは異なる、はっきりとした違いがこの場所にはあった。
それはそれに参列する人々の、貴族達の数の差であった。
ジョンと、そしてメリッサの暴政によってこの王都からはほとんどの貴族が退避していた。
しかしその事実を考えてもこの光景は有り得ないだろう、何故ならそこには参列者が一人もいないのだから。
「随分と、静かな式ですね」
彼女の体格すれば大きすぎる玉座へと座ったリリーナが、傍らに立つジークへとそう囁く。
無人に近い玉座の間は広く、彼女のその囁きすらも奇妙なほどに大きく響く。
それを耳にして慌てて口を押さえたリリーナはしかし、それを聞く者すらここにはいないのだと思い出すと再び手を下ろし力なく笑っていた。
「力が及ばず、申し訳ありません陛下」
リリーナが口にしたその言葉にジークは目を伏せ頭を垂れると、深々と謝罪する。
その姿は、普段の彼を知っている者からすれば驚くべき光景だろう。
「冗談です。貴方もそのような顔をするのですね、ジーク」
沈痛な表情で頭を下げているジークへと目をやったリリーナは、クスリと微笑むと先ほどの言葉は冗談だと口にする。
彼女のその言葉に、ジークは再び普段見せないような困った表情をその顔に浮かべていた。
「陛下、そろそろ・・・あれを」
気まずさを誤魔化すように、ジークは戴冠式の開始を急ぐ。
そんな彼の姿に、リリーナは再びクスリと微笑みを漏らしていた。
「陛下」
玉座の間へと続く通路の脇から何かを受け取ったジークは、それを捧げるようにリリーナへと差し出している。
それはジョンが被ったのとは異なる、どこか古ぼけた王冠であった。
「これは・・・まさか、聖王カールが被った王冠!?」
「その通りでございます。我がリグリア王国を建国せし王、聖王カールだけが被る事を許された王冠でございます」
それはこのリグリア国を築いた王が被った、特別な王冠であった。
その聖王と呼ばれた王にしか被る事を許されない王冠を持ち出したジークに、リリーナは驚き玉座から立ち上がる。
「これは・・・持ち出す事すら、王による許可がいる筈!それを・・・」
「今は、私が王でございますので。代理ではありますが」
「そう、でしたね」
その王冠は被る事はおろか、持ち出すことにする王の許可がいるほどの代物だ。
それを軽々しく持ち出したジークを詰問しようとするリリーナに、今は自分が王なのだと恭しく告げるジーク。
その言葉に、リリーナはゆっくりと腰を下ろしていた。
「・・・苦労を掛けます」
「私が望んだ事でもあります、陛下」
ジークがわざわざそのような持ち出してきたのは、リリーナに王位につくだけの正当性が足りないからだ。
女性であるというだけで足りないその正当性に、彼女は父親が先王、今や先々王となったウィリアムであるという事を公開しているだけで、母親を明かしていない。
そんな存在に王位を継ぐような正当性がある訳はなく、ジークはそれを特別な王冠というアイテムで埋めようとしていたのだった。
「お願いします」
「はっ」
玉座のひじ掛けに腕を置きスッと背筋を伸ばしたリリーナは、そう静かに告げる。
彼女のその言葉にジークは恭しく頭を垂れると、その頭上へと王冠を被せていた。
「神聖なるリグリア王国、第十八代国王リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジ陛下に、栄光あれ!!」
振り返り、手を掲げてそう宣言するジークの外套が翻り、ばさりと音を立てる。
彼の堂々たる大音声は、この玉座の間に響き渡りいつまでも反響し、重々しい響きでその事実を告げる。
ここにリグリア王国第十八代国王、リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジの即位は成る。
喝采は、なかった。
「陛下、民に即位の宣下を」
玉座の間へと続く階段を降り、そこから真っすぐ進めば街を見下ろせるバルコニーへと至る。
まだ昼にも回らない時刻に、バルコニーから差し込んでくる日差しは眩しく、その先の景色を真っ白に塗りつぶしている。
その脇へと立つジークがこちらへと頭を下げながら促してくるのを、リリーナは軽く頷きながら眺めていた。
「あ、リリィ・・・じゃない、陛下。あ、あの・・・」
ジークの反対側には、リリーナへと心配するような視線を向けるオリビアの姿があった。
彼女はどうやら眩しい日の光にも慣れており向こう側の景色が見えているのか、そちらとリリーナを見比べては何か言い辛そうなことがあるように、もごもごと口を動かしている。
「いいのです、オリビア。分かっていますから」
そんなオリビアの肩にリリーナはそっと手を触れると、そう囁いていた。
優しい彼女はきっと心配しているのだろう、自分がショックを受けてしまうと。
しかし大丈夫だ、始めから分かっていたのだから、自分が誰からも歓迎されていない事など。
そしてリリーナはバルコニーへと進む、その先に誰も待っていない筈のその場所へ。
「陛下だ、陛下がいらっしゃったぞー!!」
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喝采が、沸いた。
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「・・・ありがとう」
息を呑み、吐き出したリリーナは、僅かに微笑むとそう口にする。
彼女が振り返った先には、今だに頭を垂れたままのジークの姿が。
この光景がどのようにして作られたのか、それを彼女は理解していた。
だから彼女は前を向く、王者の表情で。
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「私、リリーナ・クレイ・リンドホーム=エルドリッジは今日、リグリア王国第十八代国王として即位しました。このリグリア王国において初めての女王としてです。皆、本心では不安で震えている事でしょう。女などに国王の重責が務まるのかと・・・しかしどんな事にも初めてというものは存在します。誰もが初めは不安だったのです、あの聖王カールですら!!ですが彼はそれに打ち勝ち、聖王と呼ばれるほどの王となりました!!ならば、私にも出来る!いいえ、出来なくてはならないのです!!何故なら私には聖王カールには与えられなかった、この素晴らしいリグリア国民の皆様がいるのですから!私に力を貸してください、そしてこの国にもう一度栄光を!!リグリア王国に祝福あれ!!!」
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