91 / 148
番外編
2
しおりを挟む
クラムさんとお話ができる券を獲得した10人は一人ずつ二人で話す時間が最終的に設けられる。が、その前に10人でクラムさんと話をすることになった。奪い合いバチバチの展開を期待する俺は何故かフィグとその輪に入っていた。
どの人も好青年で年齢は上だったり下だったりバラバラ。誰が選ばれてもおかしくないこの状況、一体誰から動き出すんだ?と思っていたら動いたのはクラムさんだった。
クラムさんはどんな話をするんだろう?
フィグと一緒に固唾を飲んで見守った。
「王は基本我が儘です。やまとさんと離れたり誰かがやまとさんに触れた瞬間怒りが爆発します。それを止めるのが私の役目です」
「……。」
「やまとさんは言わずと知れた淫乱の国から参られてます。有りとあらゆる手を使い我々を誘惑します。それに耐え護衛を正しい道へ導くのも私の務めです」
「……。」
「魔物だの城の仕事よりもそちらに全力を注がないと大変な事になりますから理解をしていただける方がよろしいかと」
「ちょっと、クラムさん!」
「クラム、他に無いのか」
「ありません!!」
「大体そんなの皆合格でしょ!」
「いいえ、やまとさん。最大の難関です」
「もっと、何か自分の事とかアピールしてよ!」
「やまとさんの誘惑に耐えれる方でないと困ります。王の機嫌を損ねると国が傾きますから」
「では、これより試験を行います!」
何事かと思ったら10人の前にクラムさんはある資料を見せてスライドさせた。
「良いですか、これはやまとさんが寝ぼけた姿です、そして次、こちらは王がやまとさんを離さない日常です!」
次々とスライドショーが続き最終的に婚儀でしたキスシーンの所でフィグが止めた。
「おい、クラム…」
「このようになります。この圧に耐えながら私と暮らしていけるかたなら側近候補として迎えなくもないです」
いつの間にか側近候補になっちゃってるよ!!
しかもめちゃくちゃ上から目線!!
「く、クラムさん。お嫁さん候補!」
「恐らく、皆さん側近も目指していらっしゃいますからこの際どちらでもいいです」
えー!!
全然違うけどそんな感じなの!?
「いやいや、クラムさんの事好きな人がいいよ。側近希望じゃない人もいるかもしれないし!」
「そんな方いませんよ。9割側近希望です」
「皆に失礼ですよ!」
そんな中、一人の男がクラムさんの前に跪いた。
「クラム様、貴方のような素晴らしい方と出会えて光栄です。私の伴侶となり将来を共に過ごしましょう。私は側近希望ではありません。クラム様一筋です」
「では、これはいかがですか?」
1枚の写真を見せると男はノックアウトされた。この写真は松が自宅で印刷したやまとの婚儀の儀式2で着たスケスケ衣装の後ろ姿の写真だった。
倒れた男は護衛に引きずられていった。他にも何人かもぞもぞとしていた。
「おい、何でお前がそれを持ってる!」
「記念にと松君様が何枚かくれました。お陰で鍛える事がでしました」
「ちょっと!」
「と言うわけで、やまとさんの姿に耐えれる方が希望です!」
主旨違ってきてる!!
「それに、私も一応嫉妬心がでてしまいます。他の方に目がいかれる方は伴侶として難しいです」
意外な対抗心!
「いや、クラムさん。お嫁さん候補から側近候補になって最後俺に耐えられる人ってもはやなんの候補かわかんないから!クラムさんの好きなタイプ話してよ!」
「仕方ないですね、では真面目な方がいいです。伝統や歴史を重んじる謙虚な方がいいです」
やっとそれらしい意見がでた。
それなら、いるかもしれない。
「後は、口づけは勿論したことがなく秘め事の会話の内容にセンスがある方で、ちょっと淫乱だけど普段は全然そんな感じを出さない人です。できれば鎖骨が綺麗で腹筋も割れていて無駄に喘がない人がいいです。因みに足のサイズが…」
細かい!!
そして、さらっと性癖折り込んで話してる!
ぐぅ~お手上げだ…
俺にはクラムさんの力になれない。
頭がぐるぐるしてきた~
「フィグ…パンクする」
「だから、やまとはがんばるなと言った」
フィグはフラフラするやまとを抱えアイコンタクトをした。
【フィグとやまと】
「アイツはきっちりしてるからタイプも細かい。小言を言われても大丈夫なやつがいい」
頷く
「あとは、真面目なやつだ」
頷く
「探すには時間がかかる」
頷く
「そのうち決まるだろ。だから、今日は切り上げてやまとの部屋に行くぞ」
頷く
「やまと、好きだ」
頷く
ちょ、フィグさん不意打ち!
真っ赤になるやまとを見たフィグはお見合いよりはやく部屋に帰ってやまととイチャイチャする事を考えていた。
後ろで細かく条件を出すクラムに「いい加減にしろ」と言い今回はお開きになる。その後もクラムが10人を面接することは無かった。
どの人も好青年で年齢は上だったり下だったりバラバラ。誰が選ばれてもおかしくないこの状況、一体誰から動き出すんだ?と思っていたら動いたのはクラムさんだった。
クラムさんはどんな話をするんだろう?
フィグと一緒に固唾を飲んで見守った。
「王は基本我が儘です。やまとさんと離れたり誰かがやまとさんに触れた瞬間怒りが爆発します。それを止めるのが私の役目です」
「……。」
「やまとさんは言わずと知れた淫乱の国から参られてます。有りとあらゆる手を使い我々を誘惑します。それに耐え護衛を正しい道へ導くのも私の務めです」
「……。」
「魔物だの城の仕事よりもそちらに全力を注がないと大変な事になりますから理解をしていただける方がよろしいかと」
「ちょっと、クラムさん!」
「クラム、他に無いのか」
「ありません!!」
「大体そんなの皆合格でしょ!」
「いいえ、やまとさん。最大の難関です」
「もっと、何か自分の事とかアピールしてよ!」
「やまとさんの誘惑に耐えれる方でないと困ります。王の機嫌を損ねると国が傾きますから」
「では、これより試験を行います!」
何事かと思ったら10人の前にクラムさんはある資料を見せてスライドさせた。
「良いですか、これはやまとさんが寝ぼけた姿です、そして次、こちらは王がやまとさんを離さない日常です!」
次々とスライドショーが続き最終的に婚儀でしたキスシーンの所でフィグが止めた。
「おい、クラム…」
「このようになります。この圧に耐えながら私と暮らしていけるかたなら側近候補として迎えなくもないです」
いつの間にか側近候補になっちゃってるよ!!
しかもめちゃくちゃ上から目線!!
「く、クラムさん。お嫁さん候補!」
「恐らく、皆さん側近も目指していらっしゃいますからこの際どちらでもいいです」
えー!!
全然違うけどそんな感じなの!?
「いやいや、クラムさんの事好きな人がいいよ。側近希望じゃない人もいるかもしれないし!」
「そんな方いませんよ。9割側近希望です」
「皆に失礼ですよ!」
そんな中、一人の男がクラムさんの前に跪いた。
「クラム様、貴方のような素晴らしい方と出会えて光栄です。私の伴侶となり将来を共に過ごしましょう。私は側近希望ではありません。クラム様一筋です」
「では、これはいかがですか?」
1枚の写真を見せると男はノックアウトされた。この写真は松が自宅で印刷したやまとの婚儀の儀式2で着たスケスケ衣装の後ろ姿の写真だった。
倒れた男は護衛に引きずられていった。他にも何人かもぞもぞとしていた。
「おい、何でお前がそれを持ってる!」
「記念にと松君様が何枚かくれました。お陰で鍛える事がでしました」
「ちょっと!」
「と言うわけで、やまとさんの姿に耐えれる方が希望です!」
主旨違ってきてる!!
「それに、私も一応嫉妬心がでてしまいます。他の方に目がいかれる方は伴侶として難しいです」
意外な対抗心!
「いや、クラムさん。お嫁さん候補から側近候補になって最後俺に耐えられる人ってもはやなんの候補かわかんないから!クラムさんの好きなタイプ話してよ!」
「仕方ないですね、では真面目な方がいいです。伝統や歴史を重んじる謙虚な方がいいです」
やっとそれらしい意見がでた。
それなら、いるかもしれない。
「後は、口づけは勿論したことがなく秘め事の会話の内容にセンスがある方で、ちょっと淫乱だけど普段は全然そんな感じを出さない人です。できれば鎖骨が綺麗で腹筋も割れていて無駄に喘がない人がいいです。因みに足のサイズが…」
細かい!!
そして、さらっと性癖折り込んで話してる!
ぐぅ~お手上げだ…
俺にはクラムさんの力になれない。
頭がぐるぐるしてきた~
「フィグ…パンクする」
「だから、やまとはがんばるなと言った」
フィグはフラフラするやまとを抱えアイコンタクトをした。
【フィグとやまと】
「アイツはきっちりしてるからタイプも細かい。小言を言われても大丈夫なやつがいい」
頷く
「あとは、真面目なやつだ」
頷く
「探すには時間がかかる」
頷く
「そのうち決まるだろ。だから、今日は切り上げてやまとの部屋に行くぞ」
頷く
「やまと、好きだ」
頷く
ちょ、フィグさん不意打ち!
真っ赤になるやまとを見たフィグはお見合いよりはやく部屋に帰ってやまととイチャイチャする事を考えていた。
後ろで細かく条件を出すクラムに「いい加減にしろ」と言い今回はお開きになる。その後もクラムが10人を面接することは無かった。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる