社会人が異世界人を拾いました

かぷか

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松編 ①

松 1

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「河口君~有給余ってて1日早いけど来たよ~」

「はぅ!ま、松君!?」

「あ、フィグさん。こんにちは~お世話になります」

「ああ、こちらこそ歓迎する」

「とりあえず、荷物とか置きたいんですけど。あ、そのままで大丈夫ですよ」

「わかった。クラムを呼ぶ」

音を鳴らすと外にいた護衛が気が付き部屋に一歩だけ入る。

「松君さんをクラムに案内させろ、後は最高位護衛もつけろ」

「はっ!」

部屋から出て扉を閉める。
松は椅子に腰掛け寛ぐ。

「そしたら、クラムさんが来るまで待たせてもらいます」

「ちょ、まっ、二人共普通過ぎませんか?」

「「?」」

「いや、俺、真っ裸で真っ最中なんですけど!」

「「知ってる」」

何その普通な感じ。もはや俺とフィグの行為が普通みたいな感じ出してくるのやめて!!
すげー恥ずかしいから!

「いくら松君が知らないフリとかしてくれても!ぜんっっぜん、気になるから!」

「お構い無く」

「こっちが構う!!」

「俺は構わない」

「俺が構うわ!」

「「えー」」

「二人ともえーじゃない!」

必死でフィグと押し問答してるが全然敵うわけもない。声は出ちゃうし、恥ずかしいし、クラムさん来たらさらに大変だし。

俺の恥ずかしいメーターが!

松君はイヤフォンして携帯見てるし!


コンコンコン


ひぃ!クラムさん来ちゃったじゃん!

フィグはやまとに覆い被さり毛布を自分にかけるとクラムからは見えなくしてくれた。

「松君さん、こんにちは~よくぞ来てくださいました。案内をさせて頂きますね。で、やまとさんは?」

「今、忙しいみたいです」

「そうですか、王!やまとさんは?」

「いる」

「ならいいですが、くれぐれも式に影響でないように宜しくお願いしますよ!」

「わかってる」

「では、松君さん行きましょう」

「はい~じゃあ、また後でね河口君」

「あ、はぅ!…うっ…んっ…」

「ん?やまとさんそこにいらしたんですか?」

「ささ、クラムさん案内お願いします」

扉を閉め二人は出ていった。

「すみません松君さん、王はやまとさんの事になると我が儘になってしまって」

「いえいえ、仲が良いのは良いことです」

 廊下を歩きながら松は考えていた。前回やまととフィグの行為を見ても嫌だとは思わない自分に少し驚いてた。

 新たな自分をこの年で発見できるとは…

何よりフィグさんと俺は性格は違うがどこかで同じ匂いがしないでもない。

そうだ……フィグさんは俺と同じくドSなんだ。河口君のおつかいに来た時に量販店行きたいって言ったんだよ。で、18禁コーナーへ行ったから驚いたんだ。

「フィグさん…ここ」

「やまとが愛の手助けになると言った場所だ」

河口君、何と言う説明したんだ。

「あ~まぁ、間違ってはない」

「愛の手助けが欲しい」

 何だか人の性癖を覗く感じだが興味もあるし欲しそうだから選んだんだった。フィグさんに説明をしたけど結構好みが似ていると思った。俺はもっとドSだけどフィグさんも大概だったな。

だから、こんな事が起きても動じないんだなと納得。あれでまだしてないんだから凄いな。ある意味ドMか?いや、あれは…待ちに待たされた分反動がヤバそうだな。河口君、がんばれ!

「あ~何かスッキリした」

「どうされたんですか?」

「いえ、フィグさんと思わぬ共通点が見つかったなと」

「そうですか~」
    
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