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異世界人てやつは
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しおりを挟む週末だから明日まで一緒にいれる松君は俺の部屋で一緒に寝ることになった。
夜はゆっくりできたのでこっちの魔法や規則について話すと驚いていた。わかる、俺も結構驚いた。
次来るときは婚儀の前日で松君専用の部屋を用意してくれるみたいだけど、クラムさんにしっかり護衛を頼んでおこう。席とかも近くしてくれるみたいだし心細く無いように俺もできるかぎり力になる!
「河口君って凄いね、心細くない?」
「う~ん、ここじゃ何もできなくて一回悲しくなったけどフィグが助けてくれたから大丈夫。意外と平気。楽しいよ!」
「そっか、優しいねフィグさん」
そんな話をしながら夜が更けていった。
次の日
「うん。松君、たまに遊びに来てくれると嬉しいな~」
「お互い行き来するのいいかもね!じゃあ、次は結婚式の前日に来るね!」
「うん!待ってる!」
「フィグさん、良かったら今度は二人でこっちに来てよ。また買い出し付き合うし」
「わかった。松君さん、ありがとう」
「じゃあね」
そう言い松君は帰って行った。一時はどうなることかと思ったけど普通になって良かった…多分。
そして、買い出しした物の中には玩具が。
「フィグ…何これ」
「松君さんに頼んで説明してもらいながら買ってきた」
「俺の頼んだリストにそれは入ってない」
「愛が深まるからもっと欲しい」
「それ愛、違う!」
「言っている意味がよくわらかない」
「わかってるだろ!」
こうして、フィグは新しい玩具を手にしたのだった。ご褒美は勿論取り消した!
□□□
「王は出ていってください!!」
今回は流石にフィグは大人しく出ていった。なぜなら俺の婚儀の衣装ができたからだ。今日は確認で全て着てみる。
ライムさんとソルベさんがデザインしてくれてるみたい。希望を聞かれたけどわかんないから、フィグの喜びそうなのと言っといた。
「一の儀式はこれ。寒いのを最大限に考慮したモフモフ魔物服!」
どうやらこっちにいる魔物をモチーフにした衣装らしい。どう見ても子熊の着ぐるみ。俺が魔石を取れないかもと思い手袋付きでお腹に魔石入れポケットまである。ありがたいが…恥ずかしい。いい大人が着ぐるみ。
「似合ってます!」
クラムさんも喜んでいる、断れない雰囲気だ。
一度きりだし、良しとする!
「ニの儀式はこれだ。紐がとりずらかったみたいだから色をわかりやすい金色にして1つにした。羽織は白だとやまとの裸の良さわかりにくいからあいつの髪の色と同じ紺に。あと、あの生地は滑るから変更して薄く歩きやすい物にした」
うわ!
なにこれ…エロい!それしか思い付かない。
紺色だけど透け透け!
まぁ、まぁ、ほぼ誰も見ないしな…よ、良しとするか。ちなみに、この服は服の上から羽織っただけです。
「三の儀式はこれです」
「……何ですかこれは」
「婚儀の衣装です」
「わかりますが…これで人前に」
「はい、そして儀式三を」
「ちょっちょっ、待ってください」
「はい」
「上半身は全然いいんですよ。ちょっと可愛すぎる気がしますけど。やっぱ異世界だし、みんなマントとかしてるし。上下も華やかでコスプレっぽい衣装でクラムさんとかすごい似合ってて格好いいなって思うんです」
「こすぷれはよくわかりませんが、誉めてもらえて光栄です」
「違うんですクラムさん。俺、クラムさんと同じ年なんです。ショタとか全然違うんです」
「言っている意味がよくわかりませんが同じ年な事は存じ上げてます」
「なら、ショートパンツはやめて!!お願いします!!俺24歳なんです!痛すぎるんです!!大人なんです!!」
「やまとさんによく似合うと思いますよ!」
「勘弁してください!!人前では勘弁してください!!」
恥ずかしい!フィグだけならともかく大勢の前でこれはない!
俺は泣きながら手を合わせた。
いや、なんなら土下座もした。
この際ショートパンツを取り下げてくれるならなんでもする!!
「やまと、大丈夫か?」
フィグが中の異変に気がつき入ろうとしている。
「全然…んぐ」
大丈夫じゃないといいたかったがクラムさんが口を押さえた。
「やまとさん、わかりました!!変えますから!!泣かないでください!ドアがまた壊されてしまいます!」
うんと首だけで返事をすると、クラムさんがすぐに衣装を片付けさせ鍵を開けた瞬間フィグが入ってきた。
すぐに駆け寄り俺を見る。
「やまと泣いたのか?」
クラムさんが首を後ろで振った。
「あ~目が痛くて?クラムさんが解決してくれた」
「そうか」
クラムさんは後ろでアイコンタクトでお礼をしていた。とりあえずショートパンツは無くなったから良かった~
もしかしてフィグはショタ好みなのか!?
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