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異世界人てやつは
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王は一体何をしたんですか!やまとさんが帰ってしまわれた。すぐ追いかけたくても前の部屋は引き払って居所は分からずとの事。
イカ公園の周りはほぼ未知の領域でやまとさん曰く一瞬で迷子になるから絶対に無闇に歩くなと迷いの森のように例えてくれました。
王も追いかけたくても行けない様子。待つしかないとは歯がゆすぎる。
「王!やまとさんの置き手紙もう一度見せてください!」
そうなんです。やまとさんは出ていくときに置き手紙を机に置いていなくなってしまった。
紙には覚えた文字が書かれていた。
「しばらく 実家に 帰らせて いただきます」
後は、食べ物の絵が2つ。1つはやまとさんが作ってくれた確か、ちゃーはんと言う食べ物。もう1つは器に入った長い食べ物はわかりません。何か手がかりでしょうか?
もしかしたら居場所がわかるかもしれません。分析官を呼びましょう!緊急会議です!
「王!いつまでも落ち込まないでください!緊急会議と分析を行います!事情を説明してください!」
「わかった」
□□□
「「え!!やまと帰っちゃったの!!」」
勿論二人の王にも知恵を貸していただきます。大層機嫌が悪いこちらの王は置いといて、二人の前で説明をしてもらいます!
「これを見てください。これを置いてやまとさんは帰られました」
「うーん、何か嫌なことがあったんだよねきっと。なんだ、この絵は見たことないな」
「わからないけど多分何かの印か暗号か?おい、説明しろ。やまと帰って来なくてもいいのか?」
「嫌だ」
「少し前にやまとがここへ来た」
「お前が嫌そうだから来たこと言うなって言われてたけど、そんなんだから逃げられたんだ」
「……。」
「お前な…王がずっとため息してるから大丈夫かって聞きたいけど。会えないから聞けないってきた」
「それに、誰かと話せて良かったってさ」
「……。」
全員でため息をした。フィグがやまとを大事にするあまり、やまとの気持ちを全て制限してしまったのだ。そんなつもりはフィグには無かったのだが周りから見たら監禁状態だった。
そして、そんなやまとに自分を好きかどうかもう一度確かめたかっただけなのだが…やまとの部屋に行き、かけた言葉が
「…帰りたいなら帰っていい」
だった。「わかった」と言われ部屋を追い出され使用人が食事を持っていったらいなくなっていて紙が1枚机の上に。
三人は更に顔を歪めた。
クラム
何て事だ、王の気持ちが全て裏目にでてしまっている。二人の王への嫉妬から会わせないようにしていたのも多分やまとさんには不信に見えていたはず…。
それに、やまとさんがけいたいを見ていたから帰りたいと思ったに違いない。だからあれほど早く気持ちを確かめるべきと言ったのです。
ライム
まさか、ここまで不器用だとは。城から出てけと言ったようなもの。おそらく、こいつはそんなつもりじゃなかったがそんな事を言われれば嫌われたとしか普通は思わない。
ソルベ
こいつは…バカか。
三人は悩んでいた。このまま、こちらにいるとフィグの口下手によりいろいろ支障がでてやまとを傷つけてしまうのではと。
〈アイコンタクト 三人緊急会議〉
「王、どうしましょう…」
「どうもこうも…ソルベはどう思う?」
「あいつはバカか。思っていることは皆同じだ」
「「「やまとが不憫」」」
「このまま、向こうの世界に帰した方がやまとは幸せになるかもしれない。この先も苦労をかけてしまうぞ」
「ライムの言う通り俺もそう思う。何でこんな事になるんだ。やまとが可哀想すぎるだろ」
「ただ、王も悪気があったわけでは…やまとさんを想うあまりですから」
「ここまできたら悪意だ。このままにしておくべきだな。こいつは一生結婚は無理だ」
「「「はぁ~」」」
三人の結論が出たところでライムが重い口を開けフィグに思い切って話す。
「やまとは向こうにいる方が幸せになるかもよ?」
「……。」
「…このまま、諦めたらどうだ?」
「……。」
「…王。いえ、何も…」
フィグは三人に呆れられたため無言で部屋を出ていった。
イカ公園の周りはほぼ未知の領域でやまとさん曰く一瞬で迷子になるから絶対に無闇に歩くなと迷いの森のように例えてくれました。
王も追いかけたくても行けない様子。待つしかないとは歯がゆすぎる。
「王!やまとさんの置き手紙もう一度見せてください!」
そうなんです。やまとさんは出ていくときに置き手紙を机に置いていなくなってしまった。
紙には覚えた文字が書かれていた。
「しばらく 実家に 帰らせて いただきます」
後は、食べ物の絵が2つ。1つはやまとさんが作ってくれた確か、ちゃーはんと言う食べ物。もう1つは器に入った長い食べ物はわかりません。何か手がかりでしょうか?
もしかしたら居場所がわかるかもしれません。分析官を呼びましょう!緊急会議です!
「王!いつまでも落ち込まないでください!緊急会議と分析を行います!事情を説明してください!」
「わかった」
□□□
「「え!!やまと帰っちゃったの!!」」
勿論二人の王にも知恵を貸していただきます。大層機嫌が悪いこちらの王は置いといて、二人の前で説明をしてもらいます!
「これを見てください。これを置いてやまとさんは帰られました」
「うーん、何か嫌なことがあったんだよねきっと。なんだ、この絵は見たことないな」
「わからないけど多分何かの印か暗号か?おい、説明しろ。やまと帰って来なくてもいいのか?」
「嫌だ」
「少し前にやまとがここへ来た」
「お前が嫌そうだから来たこと言うなって言われてたけど、そんなんだから逃げられたんだ」
「……。」
「お前な…王がずっとため息してるから大丈夫かって聞きたいけど。会えないから聞けないってきた」
「それに、誰かと話せて良かったってさ」
「……。」
全員でため息をした。フィグがやまとを大事にするあまり、やまとの気持ちを全て制限してしまったのだ。そんなつもりはフィグには無かったのだが周りから見たら監禁状態だった。
そして、そんなやまとに自分を好きかどうかもう一度確かめたかっただけなのだが…やまとの部屋に行き、かけた言葉が
「…帰りたいなら帰っていい」
だった。「わかった」と言われ部屋を追い出され使用人が食事を持っていったらいなくなっていて紙が1枚机の上に。
三人は更に顔を歪めた。
クラム
何て事だ、王の気持ちが全て裏目にでてしまっている。二人の王への嫉妬から会わせないようにしていたのも多分やまとさんには不信に見えていたはず…。
それに、やまとさんがけいたいを見ていたから帰りたいと思ったに違いない。だからあれほど早く気持ちを確かめるべきと言ったのです。
ライム
まさか、ここまで不器用だとは。城から出てけと言ったようなもの。おそらく、こいつはそんなつもりじゃなかったがそんな事を言われれば嫌われたとしか普通は思わない。
ソルベ
こいつは…バカか。
三人は悩んでいた。このまま、こちらにいるとフィグの口下手によりいろいろ支障がでてやまとを傷つけてしまうのではと。
〈アイコンタクト 三人緊急会議〉
「王、どうしましょう…」
「どうもこうも…ソルベはどう思う?」
「あいつはバカか。思っていることは皆同じだ」
「「「やまとが不憫」」」
「このまま、向こうの世界に帰した方がやまとは幸せになるかもしれない。この先も苦労をかけてしまうぞ」
「ライムの言う通り俺もそう思う。何でこんな事になるんだ。やまとが可哀想すぎるだろ」
「ただ、王も悪気があったわけでは…やまとさんを想うあまりですから」
「ここまできたら悪意だ。このままにしておくべきだな。こいつは一生結婚は無理だ」
「「「はぁ~」」」
三人の結論が出たところでライムが重い口を開けフィグに思い切って話す。
「やまとは向こうにいる方が幸せになるかもよ?」
「……。」
「…このまま、諦めたらどうだ?」
「……。」
「…王。いえ、何も…」
フィグは三人に呆れられたため無言で部屋を出ていった。
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