社会人が異世界人を拾いました

かぷか

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1 その後

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これが燃え尽き症候群というのだろうか…。全くもって仕事に身が入らない。

「大丈夫ですか?」
「松君…」
「めちゃくちゃ落ち込んでますね」
「わかりますか?」
「わかります」
「難しい生き物がさ、元にいた場所の方がいいって」
「え、リリースしたんですか!?」
「違います!というか生き物って人なんですけど」
「ああ~」

隠しても説明できないし、もう終わった事だしな。慰めで聞いてもらいたい。今は一人は嫌だ…なんてセンチメンタルな気分になったりして。

「遠距離じゃ仕方ないですよ」
「そうなんだけどさ、今まで出会った事のない出会いでさ~居なくなったら何か寂しくなっちゃって」
「まぁ、本人が戻りたいって言ったなら仕方ないですよ」
「即答で帰るって言われた」
「あはは、まぁ即答で良かったじゃないですか!未練ありありで別れた方が辛いですよ」
「確かに…はぁ。松君ありがと」
「いえいえ、僕も相談あった時は聞いてください」
「うん!」

松君いい人だな、弱ってる俺には優しさが染みる。

はぁ、いつも通る何でもないイカ公園が目に入る。見ないようにしてもチラリとベンチを見る。
……オッサンが座ってた。帰ろ。

フィグがいるわけない。「帰る!!」って即答で体半分入れながら答えたんだ…。せめて、向こうがどんな世界か聞けば良かったかな…。知っている事って言ったら。

行為が一緒…。

なんじゃそりゃ!!

部屋に帰ると菓子パンと量販店で買った品々。はぁ~余計虚しくなる。作る気もおきない…菓子パン食うか。

何か失恋してないのに失恋した気分。

重くて持てない防具…そういや、どんなのだっけ。もう居ないからいいよな。やっぱり持てない。

剣は…全く動かせない。マジでできない!靴もむちゃくちゃ邪魔!
しゃあない、防具に布団掛けてソファーっぽく使うか。剣は鞄かけか?靴はその上から靴置く!

こうして俺は時間とともに無理矢理忘れる事にした。暫く時が経ち剣に埃がつき始めた頃…思わぬ人が訪ねてきた。
    
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