社会人が異世界人を拾いました

かぷか

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「お母さん」

母親が訪ねてきた。何やら言いたい事があったらしい。

「何、この靴邪魔」
「いいから、何?」

人に言われるとムカつくもんだな。

「何、あの剣。まさか大金はたいて買ったんじゃないの?」
「違います。ご用件を」

「あ~離婚したから好きにと思って」
「…。」

「実家売って無いから。就職したし大丈夫だよね。何かあったら連絡して。あ、そこのソファーの位置かえたら?」

「余計なお世話!」

「確かに、じゃあ元気でね」 

何でだ。凄い事聞かされた筈なのに全然ダメージがない。まーそんなお母さん好きなんだけど。勝手にしてくれていいや。実家ないのか…てか俺の荷物勝手に処分するなよ!!

はぁ~たまには気分転換で外に食べに行くか。

やっぱり公園を見てしまう。チラリ…いないよな。フィグは無事に元いた世界に行けたかな。だとしたらいいな~。

ヤバい、いつの間にか毎日フィグの事考えてる!!

こんなにも通常運転が好きで変化を嫌う俺が、変化を求めている。といはえ、あんな変化は二度と無いだろうな…。

やっとフィグへの失恋のような気持ちから立ち直り始め、公園をチラリと見るのにも何も感じなくなってきた。

ある日の仕事帰り。

(今日は何か疲れたな~コンビニ行ってアイスでも買って帰るか)

イカ公園を通りベンチをチラリ。

…オッサン二人が座ってる。でかいな、こわ。

アイスを買い、いそいそと帰る。チラリ、二人まだいる。会社傾いのか二人とも下を見ていた。

アパートに戻り部屋着に着替え、何となくイカ公園の二人を思い出した。

「あの二人でかかったな…あんまり服装見てなかったけど変な格好してたような…」

俺は鍵を閉め走り出していた。イカ公園…ベンチ…デカイ男。

あの二人は…まだベンチにいた!

恐る恐る近寄る。確信はあった、でも顔を見るまでは…。

「フィグ…」

ベンチに項垂れる二人。項垂れたまま1人が軽く右手を上げた。

「やまと…」

「フィグ~!逢いたかった~!」

嬉しくて思わず抱きしめた。

ようやく見せてくれた顔は…めちゃくちゃ落ち込んでいた。

隣の人は何とも言えない顔で俺を見ている。てか、この人も異世界人?

「やまと…すぐ帰りたい」

「ガーン!!」

即答よりヒドイ!会って5秒で帰りたいて!

「そっそっうだよね」

全然動揺を隠せない。ただ、察するにまた意図せずこちらに来てしまったんだなと思った。

隣の人を誰とも紹介する事無くこの間の場所に進む。フィグの格好が少しラフなのは前とは違う環境でこちらに来たのかな?すぐにフィグって気がつかなかったのはそのせいか、覇気のない雰囲気だったからか。

「ここかな」
「助かった…」

目を凝らし黒いモヤモヤを探す。フィグも凝視しながら探している。

「無いな」
「もちょっと周り探そう。今回もベンチまでは歩いて?」
「ああ、前回と変わらない」

無い…モヤモヤが無い。どうしたらいい。
フィグは一生懸命探している。

「ないね…」
「…。」
「もしかしたら、何か条件があるのかも」
「前回と同じ…かもしれないな」
「とりあえず、今日は遅いしよければうちの部屋に泊まって」
「わかった」

こうして俺は2回目の異世界人(二人)をお持ち帰りした。
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