13 / 21
第13話 面倒な男
しおりを挟む
~アメリア視点~
ベッドの上で、吐息を荒げていました。ブリックス様が。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「……どうされたのですか? 今日はまた、随分と激しいというか……もしかして、怒ってらっしゃいます?」
「怒る? 俺が? なぜだ? 地位も名誉も金も女もある俺が怒るだと? 誰に対して?」
「いえ、それは私が問いかけて……いえ、何でもありません」
私は面倒だと思い、ニコッと笑って会話を切った。そして、思わずため息を吐きたいのをグッと堪えた。
それにしても、ブリックス様。プライドが高いことは知っていたけど、まさかここまで器の小さい男だとは……おまけに、アレも少しお粗末だし。本人は私のことがいつも気持ち良くなっていると勘違いしているみたいだけど……相手を間違えたかな?
公爵子息でルックスはまあまあだし、お金持ちだし、結婚したても甘やかしてくれそうだから、ユリナお姉さまから奪ったけど……
今日、真のイケメンを目の当たりにしてから、余計にあたしの心は乱れていた。王太子のレオルド様……見た目だけじゃなく、性格も能力も完璧な男と言われている。実際にお話したことはないし、そのお力も拝見したことはない。けど、人目見れば彼が実に優れた男だということは分かった。何よりも、イケメンだし。アレの大きさとかは分からないけど……まあでも、さすがにあれだけの上玉を落とすのは無理だろう。数多くの名だたる令嬢からの縁談を断っていると聞くし……
「おい、アメリア」
「はい?」
「お前、いま他の男のことを考えていただろ?」
「え~? そんなことないですよ~」
「本当かね?」
あたしは舌打ちをしたくなった。面倒な男だな。ていうか、結婚する前からこんな嫌気が差して大丈夫かしら? いや、結婚する相手だからこそ、そんな風に厳しい目線で見てしまうのだ。とりあえず、落ち着こう。この面倒なプライドの高さとエッチの下手さに目を瞑れば、まあ良いおサイフだし、あたしを甘やかしてくれるから。でも、エッチが下手っていうのは大きなもんだいね。浮気とかしたら、無駄に勘が良くてバレそうだし……
「おい、アメリア」
「え? もう1回します?」
「……いや、今日はもうやめておこう。疲れた」
「……そうですか」
ちっ、まだ若いのに疲れたとか言ってんじゃねえよ。
あたしは当面、この男をちょっと面倒で口やかましいおサイフ程度にしか見れないだろう。
ベッドの上で、吐息を荒げていました。ブリックス様が。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「……どうされたのですか? 今日はまた、随分と激しいというか……もしかして、怒ってらっしゃいます?」
「怒る? 俺が? なぜだ? 地位も名誉も金も女もある俺が怒るだと? 誰に対して?」
「いえ、それは私が問いかけて……いえ、何でもありません」
私は面倒だと思い、ニコッと笑って会話を切った。そして、思わずため息を吐きたいのをグッと堪えた。
それにしても、ブリックス様。プライドが高いことは知っていたけど、まさかここまで器の小さい男だとは……おまけに、アレも少しお粗末だし。本人は私のことがいつも気持ち良くなっていると勘違いしているみたいだけど……相手を間違えたかな?
公爵子息でルックスはまあまあだし、お金持ちだし、結婚したても甘やかしてくれそうだから、ユリナお姉さまから奪ったけど……
今日、真のイケメンを目の当たりにしてから、余計にあたしの心は乱れていた。王太子のレオルド様……見た目だけじゃなく、性格も能力も完璧な男と言われている。実際にお話したことはないし、そのお力も拝見したことはない。けど、人目見れば彼が実に優れた男だということは分かった。何よりも、イケメンだし。アレの大きさとかは分からないけど……まあでも、さすがにあれだけの上玉を落とすのは無理だろう。数多くの名だたる令嬢からの縁談を断っていると聞くし……
「おい、アメリア」
「はい?」
「お前、いま他の男のことを考えていただろ?」
「え~? そんなことないですよ~」
「本当かね?」
あたしは舌打ちをしたくなった。面倒な男だな。ていうか、結婚する前からこんな嫌気が差して大丈夫かしら? いや、結婚する相手だからこそ、そんな風に厳しい目線で見てしまうのだ。とりあえず、落ち着こう。この面倒なプライドの高さとエッチの下手さに目を瞑れば、まあ良いおサイフだし、あたしを甘やかしてくれるから。でも、エッチが下手っていうのは大きなもんだいね。浮気とかしたら、無駄に勘が良くてバレそうだし……
「おい、アメリア」
「え? もう1回します?」
「……いや、今日はもうやめておこう。疲れた」
「……そうですか」
ちっ、まだ若いのに疲れたとか言ってんじゃねえよ。
あたしは当面、この男をちょっと面倒で口やかましいおサイフ程度にしか見れないだろう。
155
あなたにおすすめの小説
傷物の大聖女は盲目の皇子に見染められ祖国を捨てる~失ったことで滅びに瀕する祖国。今更求められても遅すぎです~
たらふくごん
恋愛
聖女の力に目覚めたフィアリーナ。
彼女には人に言えない過去があった。
淑女としてのデビューを祝うデビュタントの日、そこはまさに断罪の場へと様相を変えてしまう。
実父がいきなり暴露するフィアリーナの過去。
彼女いきなり不幸のどん底へと落とされる。
やがて絶望し命を自ら断つ彼女。
しかし運命の出会いにより彼女は命を取り留めた。
そして出会う盲目の皇子アレリッド。
心を通わせ二人は恋に落ちていく。
追放された令嬢は英雄となって帰還する
影茸
恋愛
代々聖女を輩出して来た家系、リースブルク家。
だがその1人娘であるラストは聖女と認められるだけの才能が無く、彼女は冤罪を被せられ、婚約者である王子にも婚約破棄されて国を追放されることになる。
ーーー そしてその時彼女はその国で唯一自分を助けようとしてくれた青年に恋をした。
そしてそれから数年後、最強と呼ばれる魔女に弟子入りして英雄と呼ばれるようになったラストは、恋心を胸に国へと帰還する……
※この作品は最初のプロローグだけを現段階だけで短編として投稿する予定です!
大好きな第一王子様、私の正体を知りたいですか? 本当に知りたいんですか?
サイコちゃん
恋愛
第一王子クライドは聖女アレクサンドラに婚約破棄を言い渡す。すると彼女はお腹にあなたの子がいると訴えた。しかしクライドは彼女と寝た覚えはない。狂言だと断じて、妹のカサンドラとの婚約を告げた。ショックを受けたアレクサンドラは消えてしまい、そのまま行方知れずとなる。その頃、クライドは我が儘なカサンドラを重たく感じていた。やがて新しい聖女レイラと恋に落ちた彼はカサンドラと別れることにする。その時、カサンドラが言った。「私……あなたに隠していたことがあるの……! 実は私の正体は……――」
辺境伯聖女は城から追い出される~もう王子もこの国もどうでもいいわ~
サイコちゃん
恋愛
聖女エイリスは結界しか張れないため、辺境伯として国境沿いの城に住んでいた。しかし突如王子がやってきて、ある少女と勝負をしろという。その少女はエイリスとは違い、聖女の資質全てを備えていた。もし負けたら聖女の立場と爵位を剥奪すると言うが……あることが切欠で全力を発揮できるようになっていたエイリスはわざと負けることする。そして国は真の聖女を失う――
【完結】我儘で何でも欲しがる元病弱な妹の末路。私は王太子殿下と幸せに過ごしていますのでどうぞご勝手に。
白井ライス
恋愛
シャーリー・レインズ子爵令嬢には、1つ下の妹ラウラが居た。
ブラウンの髪と目をしている地味なシャーリーに比べてラウラは金髪に青い目という美しい見た目をしていた。
ラウラは幼少期身体が弱く両親はいつもラウラを優先していた。
それは大人になった今でも変わらなかった。
そのせいかラウラはとんでもなく我儘な女に成長してしまう。
そして、ラウラはとうとうシャーリーの婚約者ジェイク・カールソン子爵令息にまで手を出してしまう。
彼の子を宿してーー
捨てられた私が聖女だったようですね 今さら婚約を申し込まれても、お断りです
木嶋隆太
恋愛
聖女の力を持つ人間は、その凄まじい魔法の力で国の繁栄の手助けを行う。その聖女には、聖女候補の中から一人だけが選ばれる。私もそんな聖女候補だったが、唯一のスラム出身だったため、婚約関係にあった王子にもたいそう嫌われていた。他の聖女候補にいじめられながらも、必死に生き抜いた。そして、聖女の儀式の日。王子がもっとも愛していた女、王子目線で最有力候補だったジャネットは聖女じゃなかった。そして、聖女になったのは私だった。聖女の力を手に入れた私はこれまでの聖女同様国のために……働くわけがないでしょう! 今さら、優しくしたって無駄。私はこの聖女の力で、自由に生きるんだから!
【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎
そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげますよ。私は疲れたので、やめさせてもらいます。
木山楽斗
恋愛
聖女であるシャルリナ・ラーファンは、その激務に嫌気が差していた。
朝早く起きて、日中必死に働いして、夜遅くに眠る。そんな大変な生活に、彼女は耐えられくなっていたのだ。
そんな彼女の元に、フェルムーナ・エルキアードという令嬢が訪ねて来た。彼女は、聖女になりたくて仕方ないらしい。
「そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげると言っているんです」
「なっ……正気ですか?」
「正気ですよ」
最初は懐疑的だったフェルムーナを何とか説得して、シャルリナは無事に聖女をやめることができた。
こうして、自由の身になったシャルリナは、穏やかな生活を謳歌するのだった。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。
※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる