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第一章:皇帝と寵姫の秘密。

空中庭園の光を、愛してる者へ。

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もう私は楽しみでしかない。
ルイが少し前に言ってた空中庭園へ。
今も一緒だけど…

「ル、ルカ?
その、凄く…
既に楽しみなのも判るが?
せめて、朝食なら、ゆっくり…
食べなさい?
そして空中庭園も逃げないから…」

ルイすら少し困惑しながら…
言ってきた事にだった。
素直に私も頷く。
慌てながらミルクで、どうにか飲み込む。

でも、やっぱり…

「だって、ルイ!!
今日は空中庭園へ!?
二人で行けるのでしょう?
それにルイだって忙しいし?
時間も決まってるって…
また行けるのがね!!
凄く嬉しいよ!!
ルイとも久しぶりだなぁ!!」

嬉しくて私も笑う。
一緒の朝食も最近、食べてたけど…
それでも空中庭園は本当に久しぶり。
余計、私は嬉しくなるばかり。

それもあって急いで私は朝食も食べてた時。
いつもの様にルイも優しく笑うと…

「ルカが好きなのは知ってるよ?
だけど、あの空中庭園は以前。
俺も教えただろう?
管理する貴重な鉱石や草花も多いと。
だから長くは誰でも無理なのだ。」

言ってきた事も私は、すぐ思い出す。
そう、あの空中庭園は厳重に管理されてると…

理由も思い出しながら私は…

「うん!!
ルイから聞いたのも覚えてるよ!!
貴重な鉱石と草花でしょう?
しっかり管理するのも普通だし?
管理権限資格を持ってる人も少ないって…
だから長居も出来ないし?
資格者の居る時だけって…
あれ?
でも、ルイ?
その資格も持ってたの?
いつも二人だったけど…」

言ってる途中で疑問へ。
私も考えるけど…

いつも空中庭園には、二人だけ…
資格なら私は持ってないし?
ルイも持ってないなら…

察した様子でルイも笑いながらだった。

「ルカ、大丈夫だよ。
そもそも、資格に関して許可するのも俺だ。
試験内容すら確認するのも普通だが。
俺が知ってなければ、許可など無理だろう?
帝国の資格ならば、全て持ってるからね。」

えぇっ!!
ルイは帝国の資格、全部を!?

しかも、あの空中庭園なら…

もう私は違う意味で驚くのもある。
余計、ルイの凄い事に嬉しくなる。

「ルイが全部!!
やっぱり、ルイは凄い!!
私も少し資格なら持ってるけど?
あの空中庭園だったら取り扱ってる全て…
もう凄く量も多いし?
問題だって難しいだけでもないし!?
試験問題の数も500問以上だったよね?
それすらルイが!!」

思い出して言う私も驚きすら隠せない。
にも関わらず、ルイは変わらないまま…
いつも通り優しく笑う。

「ルカ?
一応、俺は皇帝だよ?
そして帝国の全てを。
俺が知ってるのも当然だろう?
ルカの持ってる資格も今後の為。
皇妃に必要な最低限で充分だったが…
今までルカもだろう?
資格試験で不合格もない。
今までの全て合格してるのだから。
充分過ぎる程、優秀で頑張ってる証か。」

言ってきた意味も判ったけど…
私の場合、考えれば、すぐ理由も簡単だった。
少し笑いながら…

「あはは!!
でも全部、ルイが、でしょう?
講師も教えてくれるけど?
手配してるのは、ルイだし?
教えて貰えるだけでも私は嬉しいよ!!
私の持ってる資格は20個程度。
帝国は資格すら多いからなぁ…
そしてルイが、私にくれた様な物でしょう?」

言えばルイは少し首を横に振るけど。
すぐ優しく笑う。

「確かにルカへ。
資格許可も出したのが俺でもだよ?
全問正解者なら当然だろう?
ルカ自身の努力なくして得られない資格だ。
俺も嬉しかったよ。」

そんなルイの言葉も私は、やっぱり嬉しい。
同時に思うばかり。

ルイは凄く優しい!!
頭も良いだけじゃない!?
だって帝国の資格すら多過ぎるよ?
あんな資格まで!?

いつも私の事も、ずっと守れる以上。
誰よりも魔力すら強いし?
皇帝として仕事まで全部!!

歴代最強より、歴代最高の、でしょう!?

「あはははっ!!
私よりルイが凄いのも判るからね!!
やっぱりルイが一番、凄いのも?
ずっと優しいのも知ってるし?
変わらないよ!!」

嬉しくて笑って言うと…
ルイの目は、更に私には優しく見えた。

「あぁ、そんなルカがなぁ…
俺の唯一、愛するのも当然だが。
最初から何も変わらない事すら俺も充分。
ルカの事は判るのだよ?
そう言って、ずっと俺だけへ…
もう伝わってくるのだからね。
ルカが笑うだけも俺すら嬉しい感覚だろう。
そして、そろそろ時間にもなる。
ルカも着替えておいで…
俺はルカの服装に合わせよう。」

すぐ私にも意味が判る。
ルイと二人で出かける時、いつもだった。

出かける場所でも違うけど…
いつも私の着る服へ。
ルイが色やコーディネートすら簡単に合わせる。

「うん!!
今日は空中庭園だし?
フォーマルより普段の、お出かけ用!!
すぐ着替えるね!!」

ゆっくりとルイが頷くのも見て私は…

空中庭園なら、あの服が良いよね!?

そう思いながら壁に軽く魔力を。
普段通りにドアも現れて、すぐ個室の中へ。
着替えも含め身体も一瞬で汚れすら消える。

清潔にさせてから少し私も考えながら…
やっぱり空中庭園なら前もルイと一緒だった…
あの服へ!!

個室に設置されてる小さめなミラーパネルへ。
私も波動と一緒に指定ナンバーを。
合わせながら当てる。

着てた部屋着から分子分解され新たに身体へ。
すぐ私を、光の粒子が包み込んだ。

サイズも合ってるのは普通でも個室内の壁へ。
再度、私は僅かな魔力を。
全ての壁を、全部ミラーへ、変える。

今日の服装も確認に為。
個室内で私はクルリと…
全身を、服や靴を、またアクセサリーを。
見るけれど…

膝丈のフレアシフォンワンピースを。
色も綺麗な淡い青と白を。
グラデーションカラーを。

肩部分は白い。
でも膝丈はフワリと広がる。
白から濃い青へ。
ウエスト部分にはエメラルドで刺繍入り。

ミドルブーツも白く、羽根の様に軽い。

髪には私の好きなアクセサリーを。
細い金細工の中でもだった。
大きめなエメラルド部分だけ…
銀細工で囲む様な特殊加工すら使ってた。
手の平サイズで、私の右横に煌めく。

ルイとも似てる、髪にあるアクセサリー。
エメラルドすらブレスレットと同じだけど…
金と銀すら煌めく。

私も今日は、空や風の気分だなぁ!!

満足してから個室から出た時。
ルイも私を、見れば嬉しそうに笑った。

立ち上がると近付きながら…

「あぁ、凄く似合ってるよ、ルカ。
今日も淡い空を、だろう?
前に空中庭園の時もだった。
やはり、これは…
ルカには淡い色が映えるか?
どの姿も美しいのに、今日は更にだよ。
そして、その髪飾りだ。
なら俺もルカへと合わせよう。」

気付いてくれた私は嬉しいばかり。

「うん!!
前とルイが一緒に行った時!!
忘れてないし?
同じ印象で選んだよ!!」

ルイも私の頭も軽く撫でてきた。
それから着替えの為、個室へ。

数分も経たず、個室から戻ったルイを。
見て、すぐ私に合わせたのも判る。

白いカジュアルなシャツ。
淡い青のパンツスタイルだけど…
首元にエメラルドの刺繍入り。

更に髪もだった。
私と反対でも左側へ。
細い銀細工のアクセサリー。

またエメラルドも囲む僅かな金細工でと…
ルイの髪と同じく金と銀が煌めく。

素直に私もルイへ。

「やっぱりルイも同じだね!!
その髪飾りもだけど?
ルイには似合ってるよ!!
元々、ルイの輝く金髪が私には…
太陽みたいに見えるの。
そして凄く綺麗だし?
今の服装も素敵でしかないよ!!」

スッと、ルイも自然に私へ。
近付くと…

「俺が太陽ならルカは、月か?
だが、俺にはルカの方が美しいよ。
もっと見てたいぐらいなぁ…」

言いながら僅かに私の腰へ。
抱き寄せてからだった。

「それと夜のルカは…
俺だけの花だぞ?
月よりも愛でたいが?」

また私も一気に恥ずかしさすら思い出す。
すぐ話も切り替える為。

「ルイ!?
よ、予定、時刻だし!?
は、早く、行こう!!」

また腕も緩めたルイは判ってる様に笑うと…

「その通りだなぁ…
ルカも時間に、正確だ。
それすら俺と同じだぞ?
では、行こうか。」

ルイも自然に動きながら私も連れて…
そして部屋から一緒に出た。

二人で転移装置へ。
少し歩いてからルイが操作を。
そのまま一緒に空中庭園へ。

**************************

移動に転移なら時間もかからないけど…
私には特殊な結界で弾かれてしまう。

だからこそ…
ルイが操作しないと入れない空中庭園。

そんな空中庭園は常に帝国上空へ。
約2000mで飛行させ続けながら…
全ての魔力すら溢れる。

中に入った瞬間、私にも判る。
見渡す限り様々な色すら溢れてる事。
鉱石も貴重だけど…

やっぱり魔力も帯びた草花が多い。
庭園中央にある噴水の水すら色も常に変わる。
虹の様に、ゆらゆらと変化し続ける。

更に庭園は六角形の円筒へ。
周りにある特殊パネルも他国の様々な景色を。
光も屈折しながら徐々に変化する。

すぐ私は中央へ。
光の集まる中心地点へ。

走って向かう私へ。

「ルカ、嬉しいのだろうが。
転ばない様にだよ?
事前に言った筈。
今日は俺とルカしか居ないからね。
それと魔力は、抑える事も…」

「うん!!
判ってる、ルイ!?
それに…」

すぐ私も中央に立ってから空へ。
手も上げて感じ取る。

周りの他国すら景色も変って…
目を閉じて同時に思う。

やっぱり綺麗だなぁ!!

「ルカ、少し俺にも?
聞かせて欲しい事になるか…
どうして、そんなに空中庭園を。
好きなのも判るが。」

そこで私も目を開けると…
声の聞こえた側に居たルイも見た。

少し不思議そうな顔にも判って考えるけど…
でも感じたままを、私も笑って答える。

「ルイ?
私も良く判らないけど…
ここで目を閉じて空の光を。
草花も同じ事を、合わせる感じ?
そうするとね!!
大地の奥まで全てを。
この世界が、私に優しいんだぁ。
繋がる様な、広がる様な…
もっと大きな何かへ。
他国は知らない私にも充分でしょう?
きっとルイも同じだよ!!
全てが溢れる感覚へ。」

言ってから私は再度、目を閉じて思う。

そう…
ルイの力に、私もなってあげたい。
だから、そのまま浮かんだ事だけを。

「愛しい力よ、ルイの元へ。
全ての光よ、全ての大地よ、全ての源よ。
全てを、優しいルイへ。
全ての力を、全ての源を、御身の願いは私の願い。
ルイの元にて、力となりし、源すら癒したまえ。」

「ル、ルカ!?
何を、それは…」

慌てる様子の声で、私も目を開けると。
なぜかルイも驚いた顔だったけど…

「どうしたの、ルイ?」

「いや、ルカ?
今、光の魔法を、使ったのか?
だが…」

すぐルイの言った意味に気付く。
咄嗟に私も魔力を、慌てながら考える。

でも、どうすれば…

「ごめんなさい、ルイ!?
私が使う気もなくて…
でも、ルイは!?
この空中庭園で魔法を、でしょう?
もし使ったら大変だし?
危ないのに…
もしかして勝手に?
私が使ってたと!?」

そう、ルイから充分…
私も事前に聞かされて知ってる事。

この空中庭園は魔力を。
更に引き上げてしまうと…
だからこそ安易に使えば、暴走してしまう!?

でもルイは少し考える様子もしたけど。
すぐ…

「なるほど。
ルカには魔力を。
使った感覚すらなく、あれを。
だとしたら…」

私には判らなくてルイを。
見るしか出来ないで居るとだった。

今度はルイも少し笑いながら…

「ルカ、大丈夫だよ。
魔法は使ってないが。
魔力を、集め過ぎただけの事。
長居すら出来ない。
空中庭園の理由でもある。
この場では鉱石より草花が、だろう?
既に魔力すら帯びてるからこそ…
俺や、ルカの魔力にも反応すると。
だが、来たばかりでもある。
少しなら俺すら問題ないからね。
だからルカは、そのままで良い。」

そう言うとルイは目を閉じた。
僅かに魔力が高まったのが、私には判る。

「汝の力、我が力よりも汝の元へ。
汝の源よりし、等しく我が力とたまわらん。
我が力の源は、我が元よりし、汝の主へ。
全ての源よりて我も願う。
故に汝を、我もたたえん。
汝を、主を、我は等しく魔の元へ。
我が言霊を、全て聞き届けたまえ。」

ルイが言った瞬間、なぜかルイの周りから小さな…
様々な色の光が出ると、そのまま消えたのも見てた。
目を開けたルイは、また笑って私へ。

「これで大丈夫だよ、ルカ?
魔力が集まっただけ…
魔法として構築は、されてないからね。
俺なら対応も可能だ。」

一応、意味は判って頷く。

「うん、ルイ…
私も気を付けるよ!?
また、ありがとう。
でもルイにと思っただけで…」

また少しルイは、そのまま私の頬へ。
手で優しく触れながら…

「あぁ、ルカ、判ってるよ。
だから大丈夫。
俺の為、魔力を、だろう?
ルカの優しい事にと。
草花が反応しただけ…
ここは特殊だからね。
そして、ルカは気付いてないが…
あれは俺の為、光でと、俺を。
癒そうとした事だ。
魔法構築まで、なってないとしてもか?」

優しく笑うルイへ。
そのまま私も、どうにか…

「うん、ルイにもと?
私は思ったけど…
でもルイが、止めてくれて…」

「ルカ?
俺の為にとした事だと判ってるよ。
だから俺は逆に嬉しい。
ルカだけ、だからなぁ…」

言ってる途中で、ルイが私を。
抱き寄せてから言った事にもだった。

だからこそ余計、私は本当に…
ルイの為、ルイの事を。
思っても言わないまま…
少し動いて軽いキスを。

察した様子で少し笑うと…
ルイも軽くキスを、私へ。

「ルカ、言わなくても俺には判る。
そして、俺はルカだけ愛してる。
この場に居るだけでも、だろう?
光や風や大地を、様々、感じて…
笑うのなら充分だよ。
何かあっても、俺が止めれる。
だから安心しなさい。」

もう私は、ルイへ。
抱き付いて思うだけにする。

あぁ、ルイ!?
私も本当にルイだけしか…
愛してないよ?
そしてルイの為、何かを。
したかったけど…

やっぱり私は、ルイで安心する。
それもあって、しばらく一緒に空中庭園に居た。

事前に聞いてた時間通り、ルイと一緒のまま…
ルイの部屋へ、戻ったけど…
少し私は失敗した事でもだった。

空中庭園後は安心も出来た。

そのまま日常にも戻る中。
ルイも変わらないのも見て私は笑う。

ねぇ、ルイ?
私は、ルイの為…
もっと何か、したいよ?

そう思いながら…
ルイと身体も重ねる。
このまま、ずっとルイに愛されたい。

私には、それだけだった。

**************************

一方、ルイ。

細心の注意もしながら…
ルカが寝てる時、相変わらず。
通常業務も熟す中。

だが…
それでも空中庭園の事も、ルカの事も。
頭から全く離れない。

まさか、ルカの言った言葉は…
大地の女神、ならば、豊穣のか!?

だとすると、天空の女神すら関与する。

あの空中庭園へ。
例え空にあっても、ルカの場合。
全てに合わせ大地まで…
これは俺の魔力でも、だろう!?

俺以上になる可能性もか…

だが、あの時、光の魔力として、だろう。
ルカの詠唱えんしょうでと、俺へ。

つまり、俺の為にと!!
俺だけに魔力を、更に与えたに等しい事。

少し思い出して笑う。

今すら溢れ出す程の魔力だぞ?
それにも関わらず。

ルカは、俺の為…
魔力すら全てから与えたいと?
そう願うと?

あぁ、本当にルカだけ…
純粋な心も、だなぁ…

俺の全ては当然だったが。
これでは俺の方が、ルカへ、だろう?
救われてる感覚ばかり。

そして愛するのもルカだけ!!
俺の全てを、ルカを、絶対に離さん!!

他の全てを、殺してでも…
俺には、ルカだけ居れば充分だ!!

ルイも帝国での仕事時。
常に何も変えないまま…

まさにルカの為、捕縛した貴族一派を。
一斉公開処刑後すら属国もだった。

余りの冷帝ルイがした刑罰と公開処刑に…
何も言えないどころか。
近付く事すら命以上、判断は出来た。

だが、アルデバート帝国は世界でも…
郡を抜いてるどころでもない。

技術だけではないのだ!!

財力、頭脳、魔力、全てにおいて…
アルデバード帝国!!

だからこそ余計、注目どころでもない。

あの冷酷残忍な皇帝陛下のルイを。

あの冷帝に恐れながら、やはり…
どうにか『クリスタ妃』に対してだった。

目論みは続くが、時間すらない。
17歳になる前にと模索する。

だが、冷帝ルイも一切、油断しない状態へ。
世界は、その平行線へ、流れ始め出す。
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