色んなことが、ふと、気になって

小椋夏己

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2023年 10月

居候ナインの引っ越し

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 先週の金曜日あたりから、うちの居候たちがあっちこっちに出歩いているのを見つけてました。

「このまま進んで行ったらその先には避難させてたタマスダレのプランターがある」

 そう思ったので、プランターをもっと離れた場所に移動させて、ついでに小さい鉢に植えてある、数本ががんばっているタマスダレの鉢を途中にダミーとして置いておきました。
 元々はこの鉢にもついてたんですが、棒でつまんで住処にしているプランターに移動させ、これも避難させておいたんです。

「でも、もしもの時には盾になってくれ」

 そう思って、途中に置いておきました。

 それからも、しばしばそれまで大人しく住んでたタマスダレエリアを出て歩いてるのを見つけたもので、その度に「居候確保用針金」を2本使ってお箸のようにしてはさみ、元の場所に戻しておいたんですが、一体何をしようとしてるのか、どこへ行こうとしているのかがよく分からない。

「あんたたちはどこ行こうとしてるの」
 
 そう言って元のエリアに戻して週末を迎えました。

 そして週明けの今日、様子を見に行ったら、ヤバい!

「いかん、じか植えのスイセンが見つかった!」

 今までスイセンはプランターに植えてたんですが、そのせいかあまり花が咲かないんです。ちょろちょろっとは咲くけど、大部分がニラみたいなまんま。それで少し花壇を整理してじか植えにしたら、ちょっと大きくなってるし、たくさん咲くかなと楽しみにしています。
 スイセンも好きだと知って、もしもの時のためにと、申し訳ないけど、あまり大きくなってない、まだプランターに植わったままのスイセンを、人身御供に差し出してたんですが、そっちじゃなく保護してた方に来るとは!

 急いで確保用の針金でつまんで、ごめんねと言いながらプランターのスイセンに移動させました。ついでにへたったタマスダレのあたりをうろうろして、冒険に出そうなのもつまんで全員スイセンエリアに動かしたら9匹いました。

「よし、君たちを居候ナインと名付けよう」

 そうして今日は何回かナインたちの様子を見に行っています。

 最初は分からなかったのか、何回も脱走してたんですが、

「しょうがないな」

 と、スイセンの葉っぱの上に置いてやるようにしたら、段々と分かってきたようで、今は6匹が葉っぱにくっついてます。スイセンには申し訳ないけど、ちょっと増えすぎててどうしようかと思ってたので、少し我慢しておくれ。じか植えにした方は、かなりいい感じなので、あっちは無傷で置いておきたいのよ。ごめんよ。

 今、これを書くのに様子を見てきたら、どうもタマスダレの時と同じように、スイセンの球根を掘って潜ろうとしているようです。どうして分かったかと言いますと、また例の決定的瞬間を見てしまったから。スイセンの球根はタマスダレの球根より、ちょっと色が茶色がかってる。

 そうか、潜りたくても潜れなくて、それで新しく潜れる場所を探していたわけか。納得。

 もうすぐナインもみんな潜ってしまったら、観察日記も一区切りつきそうです。

 問題は、春になって、親になって出てきたら、全員退去してもらって、契約更新はしない方向にどうやって持っていくかですな。面白かったけど、毎年こんなのは叶わないですから。
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