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私から彼女達に話した内容は
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「彼女が教室を出て行ってからの話ですよね」
その後は日誌を書いて職員室へ持ってっ行った。そして教室に戻って窓の外の写真を撮った直後に窓の外を落ちていく彼女が目に入って来た。
「丁度この位置からその光景を見た訳ね」
言って彼女は窓に近づいた。そしてシャッという音と共にカーテンが開かれる。
「あ……」
思わず声が漏れてしまい。反射的にそちらから目を逸らした。
「因みに、時間は正確に分かるかしら」
滝田さんは私の様子にも特に触れず、質問を続ける。私は彼女の顔を真っすぐと見ながらそれに答えた。
「時計を見たわけではないので、正確にはわかりませんが五時半前後だと思います」
「ふむ、彼女のメッセージがアプリに書き込まれたのは何時だっけ」
滝田さんは独り言ちるように言った。私に聞かれたわけではないが反射的に自分のスマホを取り出してアプリを開こうとしてしまう。が、
「五時二十七分です」
その機先を制して品川刑事が自分の手帳を見ながらそれに答える。
「三十分前か。仮にその直後に飛び降りたと考えても不自然ではないわね。因みに教室で撮った写真はどんなものなのかしら」
「えっと。単なる風景写真ですよ。海辺に映る夕焼けがあまりに綺麗だったので撮っただけです」
「悪いけど確認させてもらっていい? 問題なければコピーして送って貰いたいんだけど」
「構いませんけど、何も写ってないですよ」
私は手に持っていたスマホを開いて写真を確認した。あの時チェックした内容と変わらない。あるのは学校の正門前当たりの光景と茜さす夕焼けに染まる波間と沈みかけた太陽だけだ。
「事件の直前を写した写真でしょ。万万が一の事があるし、良かったら私のメールアドレスに添付してもらえる?」
言って彼女はアドレスを伝えてきた。断る理由もないのでそちらにメールで送る事にする。
「ありがとう。で、話は戻るけどその瞬間を目撃した時すぐに彼女だと気づいたの?」
「いえ。落ちる瞬間を見た時ははっきりとはわかりませんでした。違和感を感じて表を見たら下に……エリナが倒れているのが見えたんです」
「そういうことなのね。転落した彼女の傍には人が沢山集まったようだけど、それが誰だったかはっきりしている人はいない?」
「いえ。あまりにえりなの方に気がいっていたので他に誰がいたのかまではわかりません。でも、直後に声を上げた女性の声は多分生徒会長だったんだと思います」
「生徒会長。真田薫さんね。確かに彼女の名前が第一発見者の中にはあるわ」
「その後はすみません。記憶が曖昧です」
「まあ、仕方がないわね。普通に考えてショッキングなシーンを見てしまったのだもの」
「あの。こちらから逆に聞いていいですか。私は、どれくらい教室で倒れていたんでしょう。
熊谷君と降矢先生が見つけてくれたようですが」
「ざっと聞いただけなんだけど、教室に倒れている貴方を熊谷君が見つけたのは五時五十分くらいの様ね。彼も二見さんの転落については気づいてすぐに彼女の元に向かった。そこには既に彼のお姉さんもいた様だけど、その時点で助かる見込みはなし、一応救急車が来ることになっていたからそれを待つくらいしかできなかったって」
「そう、なんですか」
他の生徒達もショックだったろうが、更に二人はえりなと旧知の中だったのだから、その胸中はいかばかりだったろうか。
「で、そんな中で熊谷君が貴方の事を思い出したらしいの」
「そうだったんですか」
その内容は優斗君が保健室で話していた内容と概ね一致した。
その後は日誌を書いて職員室へ持ってっ行った。そして教室に戻って窓の外の写真を撮った直後に窓の外を落ちていく彼女が目に入って来た。
「丁度この位置からその光景を見た訳ね」
言って彼女は窓に近づいた。そしてシャッという音と共にカーテンが開かれる。
「あ……」
思わず声が漏れてしまい。反射的にそちらから目を逸らした。
「因みに、時間は正確に分かるかしら」
滝田さんは私の様子にも特に触れず、質問を続ける。私は彼女の顔を真っすぐと見ながらそれに答えた。
「時計を見たわけではないので、正確にはわかりませんが五時半前後だと思います」
「ふむ、彼女のメッセージがアプリに書き込まれたのは何時だっけ」
滝田さんは独り言ちるように言った。私に聞かれたわけではないが反射的に自分のスマホを取り出してアプリを開こうとしてしまう。が、
「五時二十七分です」
その機先を制して品川刑事が自分の手帳を見ながらそれに答える。
「三十分前か。仮にその直後に飛び降りたと考えても不自然ではないわね。因みに教室で撮った写真はどんなものなのかしら」
「えっと。単なる風景写真ですよ。海辺に映る夕焼けがあまりに綺麗だったので撮っただけです」
「悪いけど確認させてもらっていい? 問題なければコピーして送って貰いたいんだけど」
「構いませんけど、何も写ってないですよ」
私は手に持っていたスマホを開いて写真を確認した。あの時チェックした内容と変わらない。あるのは学校の正門前当たりの光景と茜さす夕焼けに染まる波間と沈みかけた太陽だけだ。
「事件の直前を写した写真でしょ。万万が一の事があるし、良かったら私のメールアドレスに添付してもらえる?」
言って彼女はアドレスを伝えてきた。断る理由もないのでそちらにメールで送る事にする。
「ありがとう。で、話は戻るけどその瞬間を目撃した時すぐに彼女だと気づいたの?」
「いえ。落ちる瞬間を見た時ははっきりとはわかりませんでした。違和感を感じて表を見たら下に……エリナが倒れているのが見えたんです」
「そういうことなのね。転落した彼女の傍には人が沢山集まったようだけど、それが誰だったかはっきりしている人はいない?」
「いえ。あまりにえりなの方に気がいっていたので他に誰がいたのかまではわかりません。でも、直後に声を上げた女性の声は多分生徒会長だったんだと思います」
「生徒会長。真田薫さんね。確かに彼女の名前が第一発見者の中にはあるわ」
「その後はすみません。記憶が曖昧です」
「まあ、仕方がないわね。普通に考えてショッキングなシーンを見てしまったのだもの」
「あの。こちらから逆に聞いていいですか。私は、どれくらい教室で倒れていたんでしょう。
熊谷君と降矢先生が見つけてくれたようですが」
「ざっと聞いただけなんだけど、教室に倒れている貴方を熊谷君が見つけたのは五時五十分くらいの様ね。彼も二見さんの転落については気づいてすぐに彼女の元に向かった。そこには既に彼のお姉さんもいた様だけど、その時点で助かる見込みはなし、一応救急車が来ることになっていたからそれを待つくらいしかできなかったって」
「そう、なんですか」
他の生徒達もショックだったろうが、更に二人はえりなと旧知の中だったのだから、その胸中はいかばかりだったろうか。
「で、そんな中で熊谷君が貴方の事を思い出したらしいの」
「そうだったんですか」
その内容は優斗君が保健室で話していた内容と概ね一致した。
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