婚活男の理想の結婚

丸井まー(旧:まー)

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33:試行錯誤

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セガールはベッドの上に大きなタオルを敷きながら、ふと考えてみた。
今日でカールのオナニーの手伝いをしてやるのは3回目である。今は向かい合って胡座をかいてやっているが、どうしても精液がお互いの足につき、フリちんで風呂場へ走ることになっている。いっそ体勢を変えてみたら、毎回風呂場に走らずに済むようになるのではないだろうか。

未だに慣れないのか、なんだかもじもじしているカールに、セガールは提案してみることにした。


「カール」

「はい」

「ちょっと体勢を考えるぞ」

「というと」

「どうしても精液が飛んで足にかかるだろ。毎回フリちんで風呂場に行くのもどうかと思うし、ティッシュに出せるような体勢でやりたい」

「それは確かに。毎回、シェリーに遭遇するんじゃないかとドッキドキですもんね」

「あぁ。隣同士……は少しやりにくいな。いっそ寝転がって向き合うか。お前が左手でテッシュを持つ。俺がシコる。みたいな」

「それでやってみますか」

「あぁ」


セガールはさっさとパジャマのズボンとパンツを脱ぎ捨てると、タオルを敷いたシーツの上に寝転がった。カールが、『潔すぎる……』と遠い目をしているが、毎日一緒に風呂に入っているし、抜きっこくらいなら別になんとも思わない。
カールもベッドに上がり、ティッシュを左手に取って、左腕が下になるように寝転がった。
距離があるとやりにくいし、ティッシュで精液を受け止められないので、ギリギリまでカールに近づく。


「ちっか!」

「近いな。まぁ気にするな」

「はぁい。ティッシュの準備できました」

「よし。やるか」


セガールは左手で自分のまだ萎えているペニスを握り、右手でカールのペニスを握った。若干手を動かしにくいが、多分大丈夫な気がする。
セガールは両手で其々のペニスをふにふに揉み始めた。
若いだけあって、カールの方が先に勃起した。すぐ目の前にあるカールの顔を見れば、ぎゅっと目を閉じて、小さく熱い息を吐いていた。間近で見ると、意外な程睫毛が長い。顔の左側を走る傷痕はまだ生々しいが、それが逆に魅力になっていく気がする。
セガールはなんとなくカールの顔を眺めながら、ゆっくりと二本のペニスを扱き始めた。カールに少し遅れて、セガールのペニスも勃起した。
根元から先っぽに向けて、ゆっくりと扱き、勃起して自然と剥けたカールのペニスの先っぽを親指の腹で擦ってやる。ぬるりと先走りが溢れ出てきて、カールが堪えるように眉間に僅かに皺を寄せた。
何故か分からないが、カールの堪えるような表情と、若いペニスの熱く硬い感触に、じわっと興奮する。
セガールは内心首を傾げながら、指で輪っかを作り、カールのペニスの皮も使って、熱い亀頭を集中的に弄った。カールの息遣いがどんどん荒くなっていく。気持ちいいのだろう。先走りがどんどん溢れてきて、カールのペニスを弄っている指が濡れていく。掌でカールの亀頭をぐにゅんぐにゅんと擦ってやると、カールが小さく呻いた。
セガールは妙に興奮して、自分のペニスを扱く手に少しだけ力を入れて、ぬこぬことペニスを扱いた。
自分でもおかしいと思うのだが、何故かこの状況に妙に興奮する。
セガールはカールの顔をガン見しながら、どんどん自分も高めていった。

カールの先走りを塗り広げるように、カールのペニス全体を手で擦ってやる。徐々に手の動きを速くしていくと、カールが上擦った声を上げた。


「も、でますっ」

「出せ」

「~~~~っ、うぁ」


カールがペニスの先っぽにティッシュを押しつけた。握っているカールのペニスが微かにピクピクと震える。ゆっくりと精液を絞り出すように手を動かしてやれば、カールが気持ちよさそうに顔を歪め、熱い息を吐いた。
セガールもそろそろイキそうである。セガールは自分のペニスを扱く手を速めながら、カールに声をかけた。


「俺も出す」

「あ、はい」


カールが目を開けて、セガールのペニスの先っぽに、カールの精液で濡れたティッシュを押しつけた。その感触が何故か酷く興奮を煽り、セガールは低く唸って、精液をティッシュに吐き出した。尿道を勢いよく精液が飛び出していく感覚が気持ちいい。精液を全部出し切るようにぬこぬこと手を動かして、セガールは大きく息を吐いた。

カールがティッシュを片手に器用に起き上がり、左手だけで精液塗れのティッシュを丸めた。


「上手くいきましたね」

「あぁ。次もこれでいくか」

「はい。セガールさん、テクニシャン過ぎません?俺、いつも普段より早いんですけど」

「普通だろ。溜まってるからじゃないか?」

「そうですかね。とりあえず今日はフリちん移動は回避できましたね」

「あぁ。パンツとズボンを穿かせよう。先に手を洗ってくる。そのまま待っとけ」

「了解であります」


セガールは手早くパンツとズボンを穿くと、静かに部屋を出て、足早に1階の脱衣場の洗面台に向かった。
手を洗いながら、カールの最中の顔を思い出す。日焼けした頬や目元を赤く染め、堪えるように眉間に皺を寄せていた。微かに開いた唇からは熱い吐息が漏れていた。
タオルで手を拭きながら、セガールは自分の股間を見下ろした。


「なんでお前は勃ってるんだ」


何故か知らないが、セガールのペニスはまた勃起して、ズボンの股間がテント状態になっていた。
セガールは首を傾げながら、足早にトイレに行き、全速力でペニスを扱いて、また射精した。射精の過去最速記録を更新したかもしれない。頭の中には、カールの感じている顔と手に感じていたカールのペニスの熱さと硬さだけがあった。
カールをおかずにしたようなものである。
セガールは眉間に皺を寄せて、再び手を洗った。何故、カールで抜いてしまったのか考えた方がいいのだろうが、考えたら、うっかり気づかなくていいことに気づいてしまいそうな気がする。
カールの若さにつられたということにして、セガールは足早に自室へ戻った。

下半身丸出しで待っていたカールに、パンツとズボンを穿かせてやり、部屋から出るカールを見送ると、セガールは窓を開けた。まだまだ冷たい風が、ふわっと部屋の中に入ってくる。部屋の中の精液の匂いが徐々に薄れるのを感じながら、セガールは何も考えないと決めた。

部屋に漂っていた精液の匂いが無くなると、セガールは窓を閉め、汚れなかったタオルを畳んでベッド横の小さなテーブルの上に置き、ベッドに上がって布団に潜り込んだ。
何はともあれ、抜いてスッキリした。今夜はよく眠れそうな気がするが、どうしても頭の隅っこに引っかかるものがある。
カールのオナニーの手伝いは介護の一環だというのに、今日は妙に興奮した。その理由を考えたら、多分負けである。

セガールは何も考えないように、ぎゅっと目を閉じて、眠りに落ちるまで、ひたすら数字を数えた。

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