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#284 マグロと化した熟女③

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 妙な息苦しさに、琴子は目を覚ました。
 何、これ?
 身体じゅうが締めつけられるような感触に、戸惑った。
 眼を開けても、視界がクリアにならなかった。
 薄膜一枚隔てて外を見ているような、そんな感じである。
 手足を動かしてみて、ようやく気づいた。
 琴子は全身を包み込む、ボディスーツみたいな衣装を着せられているのだ。
 いつのまにか、頭の先から足の先まで、透明な皮膜で覆われてしまっている。
 どこかでシュウシュウと空気の漏れるような音がする。
 その音が大きくなるにつれ、琴子の肌に皮膜が貼りついてくる。
 皮膜は美しい紡錘形を保ったまま琴子の乳房に貼りつき、勃起した乳首すらをも完璧にトレースしているようだ。
 股間も同じだった。
 太腿と太腿の間では二筋の恥丘の畝が克明に盛り上がり、上部に顔を出す肉芽のポッチまで浮き彫りだ。
 これは・・・?
 だんだんと、自分の置かれている状況が分かってきた。
 仁美たちは琴子の躰を透明なボディスーツに押し込んだ挙句、中の空気を何らかの装置で抜こうとしているのだ。
 空気が抜けて真空になってしまえば、ボディスーツは第二の皮膚と化して琴子の肌に貼りつくというわけだ。
 やめて!
 琴子は嫌々するように緩慢に手足を動かし、大声で叫んだー。
 つもりだった。
 だが、口を開けても、顔を覆った皮膜が口腔に貼りついて声を遮断しただけだった。
 琴子は蒼ざめた。
 空気がどんどんなくなっていく。
 息が苦しい。
 呼吸ができない。
 鼻の穴まで、ボディスーツの皮膜に塞がれてしまっている。
 透明に近い皮膜を通して、こちらを覗き込む仁美とダダ子、そしてチエミの顏が見えた。
 みんな笑っている。
 悶え苦しむ琴子を指差して、楽しそうに笑い転げているのだ。
 た、助けて・・・。
 琴子は口を動かし、メッセージを送った。
 3人に向けて手を伸ばしてみたが、ボディスーツが窮屈過ぎて、途中までしか上がらない。
 し、死ぬ・・・。
 喉をかきむしる琴子。
 と、ダダ子とチエミが、信じられない行動に出た。
 助けるどころか、苦しむ琴子の乳房を、ひとり一個ずつ、透明皮膜越しにぐにゃぐにゃ揉みしだき始めたのだ。
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