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終わり

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今の所、神成の奴はまだ動いちゃいねー。

金森の馬鹿の話じゃ、そろそろ動く頃だろう。

めんどくせーから、先に『悪童連合』でも潰しておくか?

やることは簡単だ…

まぁ引っかかればだが。

用意するのは鋼線…細くて丈夫な奴。

このままだと反射してばれるから…鋼線に黒い塗料を塗っていく。

「あのさぁ、何やっているわけ?」

「釣りの準備」

「私たちも手伝いましょうか?」

「色塗る位ならできますよ」

「まぁ、大丈夫だ…これで終わり、あまり気にしないで良い」

「そう? それでさぁ…今日はどうするの?」

三人に詰め寄られていた。

最近、萌子は俺の家に入り浸っている。

最初は取っ組み合いの喧嘩をしていたが…いつの間にか千鶴と千春と仲良くなっていた。
そして…今は本当の家族の様に仲良くなっている。

まぁ義理とはいえ近親相姦をしている。

それでも俺は…この奇妙な家族関係を愛するようになっていた。

最も義理とはいえ母親と姉と関係している…それを除けばだが、家族だ。

「そうだな…それじゃ飯でも食うか? 今日は角煮を仕込んでおいたから、まぁうめーと思うぞ!」

「うわぁ~良治のごはん…嬉しいわ」

「良治くんのごはんだぁ~」

「良治って、何でそんなに家事が出来るのぉ~」

「いや…まぁな」

前世でほぼ一人だったから…そうは言えねーな。

蓋をあけてみれば今の家族は俺なりに満足している。

俺は善人じゃねーから、此の位の生活が凄居心地が良い。

郁美さんは…キラキラしすぎて俺には家族には思えないからな。

あの人の前じゃ悪事は出来ねー。

美味しい物を食べて、金もあって…女も抱けて…俺なりの愛がある。

これで十分じゃねーかな。

スケスケのキャミソールに透けたパンティを着て胸が丸見えの三人を見ながらそう思った。


◆◆◆

暗い林道…あいつらは必ずここに来る。

昼間、あらかじめ作っておいた鋼線をバイクに乗った時に首の位置に来るように張る。

別に俺は悪童連合に恨みは無い。

だから、接点は無い。

だが、今後神成と揉める事を考えたら潰しておく必要がある。

可哀そうだが…しらねーな。

彼奴の知り合いだから悪ぃー-んだよ。

まぁ、これで数が減れば…おもしれーんだが。

◆◆◆


『今日未明、暴走族の一団が、張られていたワイヤに―気が付かず突っ込み…多数の死傷者を出して…その数は100人近くに…警察は怨恨…いたずら、両方から捜査を…』


結果から言うと…これは成功した。

ニュースの話では…

何も知らないで突っ込んだ数人は死んだらしい。

それでひっくり返ったバイクに次々にバイクが突っ込んで、更に死人が増え…重体者も数知れず…まぁこれは朝のニュースの話だ。

一体誰がやったんだろうな!

『まぁ沢山恨まれていたから仕方ねーんじゃねーの?』

俺は知らねーな。


「物騒な事件ですね」

「本当に物騒だね」

「本当、良治誰がやったんだろうね?(笑)人に恨まれるのは怖いね」

良いたまだな。

この位の奴が俺には丁度良い。

俺が作った卵焼きに味噌汁にサラダを食いながら話す3人が無性に大切に思えた。

まぁ、その結果…流されて学校には遅刻して登校するはめになった。


◆◆◆

学校に行くと…金森が待ち構えるように校門の前に居た。

「おい…田向…まさか、あれ」

「しらねーな! だがかなり恨みを買っていたみたいだからな誰かにやられたんじゃねーのかな? それで神成はどうよ?」

「ああっ、彼奴なら…俺と一緒に『不良はやめる』ってよ」

「なんで?」

「いや…本当にお前がやったんじゃないのか? まぁ良いや…お前がした事を最初は冗談だと思っていたらしいが…指が無くなった奴や、本当に乳首切断の話を聞いてブルちまった…そうだんする後ろ盾も…あれだしかも総長の和樹さんが首ちょんぱだと生き残ったメンバーから聞いて…最早、不良どころか引き篭もりだ」

「引き篭もり?」

「ああっ、彼奴結構無茶していたから敵も多い…自分も殺されると思ったらしい」

そうか…しかし、この学校の親は、子供に甘いな。

そんな奴はまず、不良は無理だ。

「そうか? それじゃこの学校から『番』はいなくなるな」

「田向…さん、やらないのか?」

「俺はパス、後輩の面倒など面倒くさいからな」

「そうか…残念だ」

◆◆◆

結局、俺は中学では『番』をはらなかった。

だが、誰もが怖がり、事実上…この学校から『不良』はいないくなった。

番を張ると、俺がスクラップにする…そういう噂が流れたからだ。

◆◆◆

萌子はほぼ俺の家に入り浸っている。
もうほぼ同棲と言っても良い位だ。

流石に不味いと思って萌子の母親に会った。

「あはははっ責任取るなら文句はないわ…とるんだよね?」

「…成人したら結婚します」

「そう? それなら文句なし、子作りでも何でもして良いよ、若いんだから」

なかなか大らかな人で…元ヤンだ。
自分自身が早めに子供を作ったから『私は文句は言えないからね』だと。

こうして、ほぼ親公認で萌子は俺の家に入り浸るようになり、千鶴に千春と一緒に家ではほぼ下着姿で過ごしている。

しかし、此奴ら…SEX以外、なんにも出来ないな。

炊事に洗濯は俺…掃除も俺だ…なんだこれ。

お嬢様という名前の役立たずに、それに影響される俺…

まぁ家事は俺は好きだから問題ない。

この生活で幸せを感じる俺は…可笑しいのかも知れない。


◆◆◆

高校にはいかずに、金があるから、出会い系のサイトを作って運用した。

ちゃんとしたサイトではなく、いわゆるセフレを得る為のサイトだ。

これが案外儲かる。

大隅とその妹とは付き合いは続いている。

俺は恐らく愛情が欲しかったのかも知れない…

絶対に離れていかない女三人を手に入れたからか、尖った面が随分無くなった気がする。

それとも、もしかしたら俺の中に良治が居るからかは解らない。

良く考えたら…萌子は裕子姉の孫、此奴の母親は裕子姉の子供なんだよな。

此奴の面倒を見れば『裕子姉への恩返し』になるか…

きっと俺はもう昔のようにはならない気がする。

まぁ良い….

これから先も俺は面白可笑しく自由に生きていく…それだけだ。


FIN
















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