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久保田 俺は...終わった。

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「お前、田向ちゃんと来るんだろうなー-っ」

俺は今、森先輩に怒鳴られている。
俺と森先輩がいる河川敷に、まだ田向が来てないからだ…

まだ15分前だが、それを言ったらまたどやされそうだから、言えない。

「来ると思います!」

「来ると思いますだぁ~ふざけんなよ! もし来なくても金は返せねーからな…解っているよな?」

「そんな」

「そんなじゃねーよ! 俺とは違う…これから来る5人は『極悪少年愚連隊』の正規メンバーだ…口には気をつけろよ! もし田向が来なければよー-っお前だけじゃなくて俺だってやばいんだぜ…ちゃんと約束したんだよな!」

「俺はちゃんと約束しました」

「はぁ..お前やべーよ…先に、先輩たちが来ちまった…なんで7人も来ているんだ...しかもサブリーダーの木下さんまで」

「あの、森先輩…」

「お前、頭を下げて挨拶だ…ちわっす」

九十度のお辞儀で挨拶。

俺は森先輩と同じように挨拶をした。

「ちわっす」

「森よ~…お前のせいで…ふざけんなよ!」

「先輩?」

「先輩じゃねーよ! お前なんで大隅くんの知り合いに絡んだ訳?」

「ええっ、どういうことですか?」

「ああっ、田向は大隅くんの知り合いだ…事情は分からねーがな」


「お前ら、そこのガキに金返せや…」

「「「「「解りました」」」」」

「先輩…一体どうしたっていうんですか? いきなり金返すなんて…」

「お前、ふざけんなよ! お前のせいで大隅くんが怒り狂ってこれだ!」

そういうメンバー5人は全員前歯が無く、痣だらけだった。

「そこ迄で良いだろう? 此奴らにはこれからお前ら以上の地獄を味わって貰うからな…今、金返したからこれでお前らとの縁は切れる…それじゃ此奴らを車に乗せろ」

まさか…ああっ。

3台の車が用意されていて、その中の1台に乗せられた。

「森に久保田…素直に車に乗るなら『命の保証』だけはしてやる…乗れ」

逃げなくちゃまずい。

「おい、久保田逃げ出そうと思うな…木下さんから逃げたらマジで殺される」

「…はい」

「それで、すいません田向と何があったんですか?」

「それが大隅は何も言わない…だが凄く怒っている、俺もあそこ迄怒っている大隅は見たことがねぇーな…周り見てみろ、お前らの依頼を受けた此奴ら…これもんだぜ」

確かにボロボロという言葉でしか語れない位酷いありさまだ。


◆◆◆
『極悪少年愚連隊』の怖さは20歳すぎのメンバーがいる、そこにある。

その為、車を自由に使い、彼らで使える倉庫もある。

「降りろ…」

嘘だろう…大隅さんも含んでほとんどのメンバーが居る。

「あの、大隅くん…あの」

「大隅さん…俺金払って」

「あのよ~お前ら、なに馬鹿やってんの? 森さぁお前は出入りは許したけど、まだメンバーじゃねぇ…しかも間で金をピンはねしているらしいじゃん? しかも俺も通さずに勝手にうちのメンバー使うんじゃねーよ! お前らもガキに使われやがって馬鹿か? 」

「「「「「すいません」」」」」

「あの、俺は…」

「お前ら5人は制裁済みで今回はこれで良い…それでな、森と久保田にはお前らから制裁しろ…お前らの十倍以上でな」

「大隅、流石にそこ迄しなくても良いんじゃないか?」

「いや、今回は駄目だ…木下にも言わねーが、半端で済ます訳にいかねー…良いか『命だけは助ける』それ以上は何も保証するな…良いな、もし焼きの入れ方が生ぬるかったら…お前らにも焼きを入れる」

何故こうなったんだ…わかんねー-っ。

隣で森先輩が土下座して謝っているが情け容赦なくバッドで殴られている。

「許してくれー――っ、勘弁してくれー-っ」

そして俺も…

「許して下さい、勘弁して下さいー――っ」

幾ら、謝っても許して貰えない。

涙や鼻水よりも多分血の方が多い。

それでも、まだ終わらない。

「良いか腰だ腰をバットで思いっきり殴るんだ…そうすると歩けなくなる」

「二度と立てねー位足やひざを殴るんだー-っ。此奴らで本物の暴力を学べー-っ。頭や顔は殴るなよ…それさえしなければ、簡単には死なねーからな」

ああっ…俺は死ぬのか。

どれくらい暴力を受け続けたか解らない。

隣の森先輩はもう人でなくゴミにしか見えなかった。

もう悲鳴すら聞こえてこない。

多分気絶している…俺も気絶したい。

「大隅さん…ハァハァこれで良いですか? 多分此奴らもう歩けませんよ」

「そうだな、後は指を数本と耳を切ったら終わりで良いぜ」

「大隅、それはやりすぎだ」

「木下、甘いこと言ってんじゃねーよ。 おい、どうする木下の言う通りにしたいならすればよい…但し、そんな奴『俺は嫌いだ』」

「おい、お前ら止めてやれ」

「やれ」

結局、木下さんが止めてくれたにも関わらず…俺たちの指や耳は切り落とされた。

「うわぁぁぁぁー――っ」

「痛えぇぇぇぇぇー-っ」

泣いても謝っても許して貰えない。

「大隅…俺はお前についていけねーよ」

「木下、止めて良いぜ…ゴッコで済ますなら『族』でもやってろ。まぁ立ち上げメンバーのお前だからけじめは要らねーよ」


「そうか…それじゃ救急車位は呼んでやってもいいだろう?」

「ああっ、良いぜ…ただ口止めはお前がしておけ…もし此奴らが口を割ったらお前にもけじめが行くぞ」

「解った…二人とも、良いな絶対に口を割るなよ…そうすれば悪夢は終わるから」


「「ううっ解かりました」」


多分、もう俺は真面な生活は送れない。

この体じゃ進学も働くことももうできない…

そんな事を考えながら俺は出血のせいか意識を手放した。

◆◆◆

此処は…病院か…母さんが泣いている。

父さんも泣いている…俺は動けない…

多分俺の人生は…終わった。







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