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第18話 最初は被害者かも知れないが....違うだろう
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自分の部屋で考え事をしていた。
とうとう2週間が経ち、明日から実習に入る。
実習期間は3日間。
王都から近い、森の奥の洞窟に入り討伐を行う。
この討伐には勿論、塔子と綾子は参加しない。
目が見えなくては流石に無理だ。
二人の人生はもう半分終わっている。
塔子は教会の治療院で治療師として生きていくか? 出て行くか?
綾子は完全に此処から追い出される。
尤も二人とも『他に道があれば自由に選べる』
これは聞こえは良いが……役立たずだからどうでも良い。
多分、そう言う事だ。
塔子にはこの世界で生きていく術はあるが綾子には無い。
だからこそ、僕への依存度は日に日に凄い事になっている。
「あのね……聖夜くん、良かったら私とつき合わない」
そんな事言われても……介護するだけの恋愛なんて面白くも何ともないだろう。
「そう言っても、お前今迄、僕にした事考えろよ! 僕がお前を好きになる訳ないだろう? 大河は死んだけど、お前の彼氏だったんだろうが! 彼氏が死んだからって俺に乗り換えるわけ?」
「違う! 大河は彼氏じゃないよ……」
「お前、馬鹿言うなよ! お前は彼氏じゃない男に人前で乳揉ませて喜んでいたわけ? 露出狂なのか?」
「違うわ! 話を聞いてくれる?」
余りにしつこいから話だけは聞いてやることにした。
綾子の言い分は…….
結局、僕が助けに入ったあと、無理やり大河に脅されつき合う事になったらしい。
しかも、最初のデートで脅されてそのままホテルに直行状態だったそうだ。
まぁ、同情はする。
だが僕にとっては怖いのを我慢して『綾子の側に立った』のに大河と一緒に僕を攻撃してきた。
助けてあげる為に手を差し伸べた僕を虐める側に回った事は変わらない。
「馬鹿じゃない? 助けようとした僕を攻撃したんだ……そんな人間誰も助けてくれなくて当たり前だろう? だいたい本当に嫌だったら、無理やり連れ込まれた後犯されたって交番に駆け込めば良かったんじゃない?」
確かに『この犯罪はもみ消される』
だけど、大河や大樹、塔子の親は権力者だが『外面は良い』きっと示談金を払って話は終わるが『二度とするな』と大河に言う筈だ。
そうなれば『権力者の親が怖い』此奴らは二度と手を出して来ない。
もしかしたら、条件で『大河の転校』や『自分の転校』も出来た筈だ。
「それで、最初の1回はそうだったかも知れないけど? その茶髪はなに? 日焼けして露出狂みたいにはだけたシャツにパンツが見えるミニスカートまで履いてイチャついたのは可笑しいだろう?」
「脅されていたから……」
「脅されたからなに? 俺を大河と一緒にイジメて来たことには変わらない……脅されていたとしても何も変わらない。自分がいじめられるのが嫌だからって人にしていいわけ?」
「違うーー!」
綾子が大きな声を出した。
「なにが違うんだ……」
「私はーー私は、おもちゃになるしかなかったんだよーーハァハァ」
僕は知らなかったが、綾子には系列校の中等部に弟がいて、自分がつき合わないと『弟がどうなっても良いのか』そう脅されたそうだ。
「私が、断ったら彼奴はーー彼奴は、うわぁぁぁぁん」
泣きながら綾子は話しを続けた。
弟が攫われて半殺しにされたそうだ。
「……」
「好きでもない男と付き合って、好きでもない男に抱かれて、好きでもない恰好させられて……楽しんでいたと思った?……違うよ!」
「それは僕には……」
「あの時に私が聖夜くんの方に立って戦って勝てたのかな? それで聖夜くんに弟へのイジメを止める力はあったの……ねぇ、無かったよね? どう考えても無理でしょうが!」
「そうか……」
これは仕方なかった……そう言う事か……
「最初はそうよね! だけど途中からは違うじゃない? 『弟を守るために大河に犯される様に抱かれたし、変態みたいな恰好をさせられていた』そこまではそうかも知れないわ……だけど、そこから先が綾子違うよね! 最初は嫌がっていたけど? 途中から喜んで大河相手に腰振っていたじゃない? ねぇ」
塔子が急に話に加わってきた。
「塔子ちゃん酷い……あの時も助けてくれなかったのに」
「さっきの話は確かに本当だわ! だけど、そこから先があるじゃない? 大河の力を利用して恐喝に暴行し放題! 大人しい子を恐喝してお金を払わなかったらライターで髪の毛に火をつけたわよね! 他にも逆らった女の子に大河をけしかけて顔の形が変わる位殴らせていたじゃない? 大河の彼女なら女王みたいに振舞える。だから大河を受け入れたんじゃない? 違うかな?」
「ううっ、それは……」
なんだ、ミイラ取りがミイラになっていたのか…….
そういえば、この間此奴に蹴られたんだった。
嫌なら手加減位するだろう……物凄く痛かった。
「騙される所だった……確かに最初は被害者だったんだろうな……だが、綾子さぁ……途中からは違ったよな? お前大河がいない所でも俺の上履きに画鋲をいれたり、給食にチョークの粉入れて笑っていたじゃないか? 危うく騙される所だった。最初の出来事や弟の事は同情する……だけど、結局はいじめる側の人間を選んだんじゃないか、それだけだよな?」
「違う、私はーー私はーーっ!」
「綾子の過去には同情する! だがそれだけだ」
幾ら最初が被害者でも、その後加害者になったら誰も同情なんてする筈はない。
そうだよな……
とうとう2週間が経ち、明日から実習に入る。
実習期間は3日間。
王都から近い、森の奥の洞窟に入り討伐を行う。
この討伐には勿論、塔子と綾子は参加しない。
目が見えなくては流石に無理だ。
二人の人生はもう半分終わっている。
塔子は教会の治療院で治療師として生きていくか? 出て行くか?
綾子は完全に此処から追い出される。
尤も二人とも『他に道があれば自由に選べる』
これは聞こえは良いが……役立たずだからどうでも良い。
多分、そう言う事だ。
塔子にはこの世界で生きていく術はあるが綾子には無い。
だからこそ、僕への依存度は日に日に凄い事になっている。
「あのね……聖夜くん、良かったら私とつき合わない」
そんな事言われても……介護するだけの恋愛なんて面白くも何ともないだろう。
「そう言っても、お前今迄、僕にした事考えろよ! 僕がお前を好きになる訳ないだろう? 大河は死んだけど、お前の彼氏だったんだろうが! 彼氏が死んだからって俺に乗り換えるわけ?」
「違う! 大河は彼氏じゃないよ……」
「お前、馬鹿言うなよ! お前は彼氏じゃない男に人前で乳揉ませて喜んでいたわけ? 露出狂なのか?」
「違うわ! 話を聞いてくれる?」
余りにしつこいから話だけは聞いてやることにした。
綾子の言い分は…….
結局、僕が助けに入ったあと、無理やり大河に脅されつき合う事になったらしい。
しかも、最初のデートで脅されてそのままホテルに直行状態だったそうだ。
まぁ、同情はする。
だが僕にとっては怖いのを我慢して『綾子の側に立った』のに大河と一緒に僕を攻撃してきた。
助けてあげる為に手を差し伸べた僕を虐める側に回った事は変わらない。
「馬鹿じゃない? 助けようとした僕を攻撃したんだ……そんな人間誰も助けてくれなくて当たり前だろう? だいたい本当に嫌だったら、無理やり連れ込まれた後犯されたって交番に駆け込めば良かったんじゃない?」
確かに『この犯罪はもみ消される』
だけど、大河や大樹、塔子の親は権力者だが『外面は良い』きっと示談金を払って話は終わるが『二度とするな』と大河に言う筈だ。
そうなれば『権力者の親が怖い』此奴らは二度と手を出して来ない。
もしかしたら、条件で『大河の転校』や『自分の転校』も出来た筈だ。
「それで、最初の1回はそうだったかも知れないけど? その茶髪はなに? 日焼けして露出狂みたいにはだけたシャツにパンツが見えるミニスカートまで履いてイチャついたのは可笑しいだろう?」
「脅されていたから……」
「脅されたからなに? 俺を大河と一緒にイジメて来たことには変わらない……脅されていたとしても何も変わらない。自分がいじめられるのが嫌だからって人にしていいわけ?」
「違うーー!」
綾子が大きな声を出した。
「なにが違うんだ……」
「私はーー私は、おもちゃになるしかなかったんだよーーハァハァ」
僕は知らなかったが、綾子には系列校の中等部に弟がいて、自分がつき合わないと『弟がどうなっても良いのか』そう脅されたそうだ。
「私が、断ったら彼奴はーー彼奴は、うわぁぁぁぁん」
泣きながら綾子は話しを続けた。
弟が攫われて半殺しにされたそうだ。
「……」
「好きでもない男と付き合って、好きでもない男に抱かれて、好きでもない恰好させられて……楽しんでいたと思った?……違うよ!」
「それは僕には……」
「あの時に私が聖夜くんの方に立って戦って勝てたのかな? それで聖夜くんに弟へのイジメを止める力はあったの……ねぇ、無かったよね? どう考えても無理でしょうが!」
「そうか……」
これは仕方なかった……そう言う事か……
「最初はそうよね! だけど途中からは違うじゃない? 『弟を守るために大河に犯される様に抱かれたし、変態みたいな恰好をさせられていた』そこまではそうかも知れないわ……だけど、そこから先が綾子違うよね! 最初は嫌がっていたけど? 途中から喜んで大河相手に腰振っていたじゃない? ねぇ」
塔子が急に話に加わってきた。
「塔子ちゃん酷い……あの時も助けてくれなかったのに」
「さっきの話は確かに本当だわ! だけど、そこから先があるじゃない? 大河の力を利用して恐喝に暴行し放題! 大人しい子を恐喝してお金を払わなかったらライターで髪の毛に火をつけたわよね! 他にも逆らった女の子に大河をけしかけて顔の形が変わる位殴らせていたじゃない? 大河の彼女なら女王みたいに振舞える。だから大河を受け入れたんじゃない? 違うかな?」
「ううっ、それは……」
なんだ、ミイラ取りがミイラになっていたのか…….
そういえば、この間此奴に蹴られたんだった。
嫌なら手加減位するだろう……物凄く痛かった。
「騙される所だった……確かに最初は被害者だったんだろうな……だが、綾子さぁ……途中からは違ったよな? お前大河がいない所でも俺の上履きに画鋲をいれたり、給食にチョークの粉入れて笑っていたじゃないか? 危うく騙される所だった。最初の出来事や弟の事は同情する……だけど、結局はいじめる側の人間を選んだんじゃないか、それだけだよな?」
「違う、私はーー私はーーっ!」
「綾子の過去には同情する! だがそれだけだ」
幾ら最初が被害者でも、その後加害者になったら誰も同情なんてする筈はない。
そうだよな……
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