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♡ 王宮魔導師長
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しおりを挟む「ヨシヨシ分かった。それでじゃな、お主の作った食事を食べるとやたらと騎士たちが元気になるのはどうしてか分かるかの?」
「ウ~ン・・・愛?」
ブホッと爺ちゃんが吹いた。失礼な! 乙女の恋心を笑うなよ。
まあ多分パッシブスキルのせいだろうが、確信は無いので【ベイジル様への愛】で間違ってはいない筈である。
「そんな訳無かろう」
「だって~、他には考えられないですもの」
「じゃあ、コレ触ってみい」
「?」
爺ちゃんが、30センチ四方の黒い立方体の箱の各面に直径10センチ位の水晶の丸い鏡面体が1個ずつ、くっついたような物を差し出した。
「何です? コレ?」
妖しむシルフィー。
「コレな、魔力測定器。ワシが作ったんよ~」
「はあ」
「コレ触ったら騎士団に連れてってやるから、ホレ、触れ」
「え~噛み付かない?」
「唯の箱が噛み付くわけなかろ!」
しょうがねえな~この爺ちゃんに連れ出してもらわないと魔塔から出られないもんな~
「じゃあ、どっちの手?」
「どっちゃでもいいわい。早うどの水晶でも良いから触れ」
「は~い」
仕方ないので箱の水晶に手を伸ばす。
あー、コレあれだわ。六面体だから~複数の所有魔力がバレちゃう仕組みだわ多分・・・
「おー、見事に全属性持ちじゃったか」
「はぁ」
全ての鏡面体が各々赤・黄・青・緑・白・黒とまあ、実にカラフルな色に変化した。1番濃いのは黒。次に濃いのは白だ。他の4色は左程濃くはないがキチンと色は出ているため誤魔化しようが無いなーという感じである。
「やっぱりのう~・・・」
爺ちゃんがニヤリと笑った。
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