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一章〈reason〉~本気の告白~
一 有馬視点
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『……俺も、もう少しだけ、……いたい』
顔を真っ赤にしながらたどたどしく言ったチョコ。その姿が可愛くて、その言葉が嬉しくて、俺はチョコの傍に寄った。
「チョコ、抱きしめていい?」
「なっ、え、なんで」
「今凄くそうしたくなったから。というか、ダメって言われても今は無理」
「うっ……んん!」
チョコが可愛くて可愛くて、もう全然気持ちが抑えられない。
引き寄せるようにしてチョコを抱きしめ、そのまま唇も奪う。何度も何度も吸い付いて、角度を変えてはまた繰り返す。チョコのサラサラした髪をすきながら、火照った頬、こめかみ、額へとキスを落としていく。
ぐっと強く胸を押されて我に返り、一旦離れることにする。
チョコは立ち上がって数歩離れていった。
「……つい、やり過ぎちゃったかな」
「……マジで、やり過ぎだっつの……」
練習の時にたまにキスする時も過去に数度あった。それでもこんなに何度もすることは無かった。我慢していた。だから今、爆発した。それにもう、これからも駄目な気がする。
チョコの身体は一目瞭然で、顔は紅潮して瞳も潤んでいて、下は当然膨らんでいる。
「チョコ、俺……もう我慢出来ないよ。学校だけじゃ足りない、もっとチョコといたいし、練習を重ねる度にこういうこともしたくなってる」
「こういうのって、こんな」
「練習以上のこと。恋人同士がすること。俺はもっとしていきたい」
今日こんなことを言うつもりは無かったのに、チョコの気持ちが段々と俺に近づいてきていることを分かってしまったから。
チョコは考えこんでいるようで黙ってしまう。そんなチョコをまた抱きしめた。
「……困っちゃうよな。答えを急がない、焦らないって思ってるのに、チョコのことになるとどうも気持ちが先走っていくみたいなんだ」
「わかんねぇよ……」
「チョコ? うっ!」
力強く押されれば離さざるを得ない。
離れたチョコは涙目で睨めつけながら、普段じゃ出さないくらいの声量で力いっぱい怒鳴ってくる。
「お前が本当はどんな気持ちなのか分からねぇんだよッ! 興味で俺に話しかけてきて、寂しかったから付き合ってほしいとか意味分かんねぇし! そんなん俺じゃなくても他の誰かでもいいだろうが!」
「他の誰かって、それじゃ意味がないよ」
「その意味ってなんなんだよ!? 俺の変な体質でおちょくって、挙げ句に今度は性欲処理でもさせろって言うのかよ!」
「ちょっ、ちょっと待って! そんなことは言ってないだろう!」
「言ってるようなもんだろっ! 触ればすぐ感じちまって都合がいいし、恋人って肩書きがあればエロいことしたって無理やりじゃなくて同意してるってことで許されるんだろ!?」
チョコは完全に頭に血が上ってしまっている。
けれど俺はまだ冷静な方だ。
「チョコ」
「っんだよ!! ……っ!」
チョコの手を掴んで俺の胸に押し当てる。心臓の上に。早鐘のように打つ鼓動。痛くて苦しくて、なのにこれは止められないし、止めたくないもの。チョコの気持ちへの証。
「俺は今こんなにドキドキしてる! 興味だけならこんな風にはならないよ!」
チョコの顔を真っ直ぐ見据えて、チョコも俺を戸惑った顔で見つめ返してくれる。だからそのまま言葉を続けた。
「……他の人じゃ意味が無いって言ったよね。俺が初めてチョコに告白したあの時、話しかけたのは興味が湧いたからだったけど、告白したのは100%興味だけだったわけじゃない」
「………は?」
顔を真っ赤にしながらたどたどしく言ったチョコ。その姿が可愛くて、その言葉が嬉しくて、俺はチョコの傍に寄った。
「チョコ、抱きしめていい?」
「なっ、え、なんで」
「今凄くそうしたくなったから。というか、ダメって言われても今は無理」
「うっ……んん!」
チョコが可愛くて可愛くて、もう全然気持ちが抑えられない。
引き寄せるようにしてチョコを抱きしめ、そのまま唇も奪う。何度も何度も吸い付いて、角度を変えてはまた繰り返す。チョコのサラサラした髪をすきながら、火照った頬、こめかみ、額へとキスを落としていく。
ぐっと強く胸を押されて我に返り、一旦離れることにする。
チョコは立ち上がって数歩離れていった。
「……つい、やり過ぎちゃったかな」
「……マジで、やり過ぎだっつの……」
練習の時にたまにキスする時も過去に数度あった。それでもこんなに何度もすることは無かった。我慢していた。だから今、爆発した。それにもう、これからも駄目な気がする。
チョコの身体は一目瞭然で、顔は紅潮して瞳も潤んでいて、下は当然膨らんでいる。
「チョコ、俺……もう我慢出来ないよ。学校だけじゃ足りない、もっとチョコといたいし、練習を重ねる度にこういうこともしたくなってる」
「こういうのって、こんな」
「練習以上のこと。恋人同士がすること。俺はもっとしていきたい」
今日こんなことを言うつもりは無かったのに、チョコの気持ちが段々と俺に近づいてきていることを分かってしまったから。
チョコは考えこんでいるようで黙ってしまう。そんなチョコをまた抱きしめた。
「……困っちゃうよな。答えを急がない、焦らないって思ってるのに、チョコのことになるとどうも気持ちが先走っていくみたいなんだ」
「わかんねぇよ……」
「チョコ? うっ!」
力強く押されれば離さざるを得ない。
離れたチョコは涙目で睨めつけながら、普段じゃ出さないくらいの声量で力いっぱい怒鳴ってくる。
「お前が本当はどんな気持ちなのか分からねぇんだよッ! 興味で俺に話しかけてきて、寂しかったから付き合ってほしいとか意味分かんねぇし! そんなん俺じゃなくても他の誰かでもいいだろうが!」
「他の誰かって、それじゃ意味がないよ」
「その意味ってなんなんだよ!? 俺の変な体質でおちょくって、挙げ句に今度は性欲処理でもさせろって言うのかよ!」
「ちょっ、ちょっと待って! そんなことは言ってないだろう!」
「言ってるようなもんだろっ! 触ればすぐ感じちまって都合がいいし、恋人って肩書きがあればエロいことしたって無理やりじゃなくて同意してるってことで許されるんだろ!?」
チョコは完全に頭に血が上ってしまっている。
けれど俺はまだ冷静な方だ。
「チョコ」
「っんだよ!! ……っ!」
チョコの手を掴んで俺の胸に押し当てる。心臓の上に。早鐘のように打つ鼓動。痛くて苦しくて、なのにこれは止められないし、止めたくないもの。チョコの気持ちへの証。
「俺は今こんなにドキドキしてる! 興味だけならこんな風にはならないよ!」
チョコの顔を真っ直ぐ見据えて、チョコも俺を戸惑った顔で見つめ返してくれる。だからそのまま言葉を続けた。
「……他の人じゃ意味が無いって言ったよね。俺が初めてチョコに告白したあの時、話しかけたのは興味が湧いたからだったけど、告白したのは100%興味だけだったわけじゃない」
「………は?」
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