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新婚旅行に行きます!

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長期休暇に入ったよ!

スプリング王国ではなかなか手に入らないモコモコのコートを準備して、トランクにお気に入りの洋服と学園の課題を詰めて。

あと、お手紙書く用の便箋と万年筆!

「それでは行って参ります!」


「気をつけてね。」

「私たちもついております。お任せ下さい。」

双子のメリーさんリリーさんは実は護衛でもあった。
メイド服の下にはナイフが仕込まれているらしい。

〈私たちもいるわっ!〉

精霊たちも元気よく飛び跳ねている。



北にあるウィンター王国には、大きな鉄の乗り物…………真っ黒な蒸気機関車で向かう。
石炭と水で動いているらしい。

ウィンター王国すごい。



「精霊たちに機関車のチェックを頼めるか?」

発車して少しして、ナードが頼んだのでチェックを頼んだら、連結部分が外れそうになっていた。

一度止めて、修理してまた出発。


「危なかったね。」

「うん、そうだな。」



なんだかナードが遠い………。






無事、ウィンター王国に到着すると、陛下や王族の皆さんが待っていた。

あれ?









自分のいいように国を仕切るため、頭の悪い男爵令嬢に王妃になってもらった。
今までもこれからも、王族は飾りでいい。
頭の良い妃や王子は要らない。

楽に国を回すためにも愛し子を妃に迎えて欲しかったのに、あのバカが失敗なんかして。

サザンドラ王女など冗談じゃない。
アイリに話を合わせてはいるが、だからこそ恐ろしい。
あれは、アルファの中のアルファ。
アルファの才能に努力を重ねた優秀な女だ。

加護は失いたくないが、ついている精霊がいれば愛し子が死ぬことはないだろう。

そう考えて、あの時のようにウィンター王国へ向かう列車に細工をした。

ナードとかいう番がいなくなれば、番契約は解除になる。
そうすれば………。

愛し子であれば処女でなくともいいだろう。
腹に子がいるなら卸させばいい。



そう思って事故死のニュースを待っていたのに、一向にニュースはなかった。


「くそっ!」


「あらあ、ご機嫌ななめねえ、事務官長。」

「王妃様。グレイシャス王子の妃ですが………、マリリン嬢ではだめなのでしょうか?」

「うーん。グレイシャスがもう興味ないみたいなのよねぇ。」


くそっ!
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