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運命の番
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「愛しい僕のローゼ。まだお休みかな?」
木製のテーブルの上にカチャリとサンドイッチとスープ、サラダとレモン水をスパイスは置いた。
「ああ、なんて香しい薔薇の香り。ぞくぞくする。やっぱり君は僕の『運命の番』。運命の番は絶対だ、だから君は僕のお嫁さんになるのが一番幸せなんだ。早く起きて…。ねぇ、知ってる?ヒート中のエッチの時に項を噛めば、もうオメガはアルファのものなんだよ?他の誰とも、エッチができなくなるんだって。ふふ、王太子妃になれないねぇ。王太子には渡さないよ…?」
毛布をかぶり、寝た振りをしながら様子を窺う。
やはりこいつが俺を攫って…。
「ある人が教えてくれたんだ。ある世界線?ってやつでは、君はあの家で虐げられたまま僕と結婚するんだ。僕たちは運命の番で…、仲睦まじく一生を過ごすんだよ。君はもちろん勇者じゃないけど、商会を立ち上げて、この家は栄えるんだ。二人で手に手をとって…。陛下もアーサー殿下も早くに亡くなって、イスリス殿下が王位について、この国は荒れて、それから…ビリヤニ伯爵家はシュヴァイツァー王国に引っ越しをして…。なかなか波乱万丈だけど、子どもにも恵まれて、幸せになる。これがね、本来ある未来だったんだ。陛下が時戻りなんかして歪めなければ。」
『ある人』…??黒幕がいるのか?
それもそうだ、スパイスはこんな大それたことをするタイプじゃない。
気のせいか、どこか虚ろだし…。
操られているのだろうか。
「ある人がね、『運命』を矯正するって。運命は運命のまま、廻るのがいいんだって。だから僕を受け入れて……」
毛布が剥される。
その瞬間にあわせて、跳び起きる。その際に、一蹴り入れて、スパイスをぶっ飛ばした。
「……ローゼ!!?」
スパイスの目は焦点がおかしい。やっぱり!
「スパイス、『ある人』って誰だ!」
「ふふ、お転婆だなぁ。ある人は神様だよ。」
話にならない!
先ずはここから逃げる!
「どけ!俺は家へ帰る!」
「ふふふ、嫌だなぁ。ここが君のお家でしょう?」
にたぁと嗤う三ケ月の口から、影のようなものが這い出た。
木製のテーブルの上にカチャリとサンドイッチとスープ、サラダとレモン水をスパイスは置いた。
「ああ、なんて香しい薔薇の香り。ぞくぞくする。やっぱり君は僕の『運命の番』。運命の番は絶対だ、だから君は僕のお嫁さんになるのが一番幸せなんだ。早く起きて…。ねぇ、知ってる?ヒート中のエッチの時に項を噛めば、もうオメガはアルファのものなんだよ?他の誰とも、エッチができなくなるんだって。ふふ、王太子妃になれないねぇ。王太子には渡さないよ…?」
毛布をかぶり、寝た振りをしながら様子を窺う。
やはりこいつが俺を攫って…。
「ある人が教えてくれたんだ。ある世界線?ってやつでは、君はあの家で虐げられたまま僕と結婚するんだ。僕たちは運命の番で…、仲睦まじく一生を過ごすんだよ。君はもちろん勇者じゃないけど、商会を立ち上げて、この家は栄えるんだ。二人で手に手をとって…。陛下もアーサー殿下も早くに亡くなって、イスリス殿下が王位について、この国は荒れて、それから…ビリヤニ伯爵家はシュヴァイツァー王国に引っ越しをして…。なかなか波乱万丈だけど、子どもにも恵まれて、幸せになる。これがね、本来ある未来だったんだ。陛下が時戻りなんかして歪めなければ。」
『ある人』…??黒幕がいるのか?
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操られているのだろうか。
「ある人がね、『運命』を矯正するって。運命は運命のまま、廻るのがいいんだって。だから僕を受け入れて……」
毛布が剥される。
その瞬間にあわせて、跳び起きる。その際に、一蹴り入れて、スパイスをぶっ飛ばした。
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「スパイス、『ある人』って誰だ!」
「ふふ、お転婆だなぁ。ある人は神様だよ。」
話にならない!
先ずはここから逃げる!
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にたぁと嗤う三ケ月の口から、影のようなものが這い出た。
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