聖女の力を搾取される偽物の侯爵令息は本物でした。隠された王子と僕は幸せになります！もうお父様なんて知りません！

敵は奴らだ！

「ははははっ！お前らから国を奪いカエシテやル！我らこそ正統！」

高らかに吠えたその方向を見れば。

やはり………。


陛下が処刑した者達が軒並み生き返っている。


「出るぞ！ブライト！みな、私についてこい！」

ベリー王子が飛び出し、委員長が声を張り上げる。

「戦えぬ者はこちらへ！」

「スタンリーと俺で皆を守るから。離れないで、リリー。」

「うんっ。」




「ふははは、また再起不能にしてやるわ！」

「みんな、あの白い男を狙いなさい。アレがいなければ復活はないわ。」

スザンナ………。




「戦えぬ者は出来ることをしましょう。バリアが張れる者は自分たちや騎士のみなさんへバリアを。補助魔法も騎士の方へ。」

「ひとりひとりの力は小さくとも、願いは集まって力になる。願うんだ！」

委員長とブラウン王子。

そうだね、僕も……………。




お願い、みんな。
傷つかないで。



みんなが笑顔に。




白い光がぽわぽわと辺りを包んだ。





「きい！あいつよ、あいつからぐしゃぐしゃにして！」

1000名を越える怨霊にスザンナが命じる。

悪意の刃や矢が僕を狙う。

「くっ！」
チャーリーが前に立ち、矢を落としていく。





「ぐあ！」
一瞬攻撃がやんだ。



「チャーリーお兄様！元反帝国派154名、微力ですがともに闘います！」

「レイン！」

「皆の者！私たちが憎み、倒したいと考えていたのは、あいつらだ！奴らを倒した新帝国を守り抜くぞ！」

久しぶりの兄弟。

交流を許されなかった二人は背中を合わせて戦う。