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ハイド・パークの昼食、あるいはデート
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その前日に、仕事の都合で昼食を共にできないことをあらかじめレジナルドから聞かされていたジェイムズは、ふと自分が会社経営者であることを思い出し、久しぶりに顔を出すことにした。ニュー・オックスフォード・ストリートの本社は大英博物館から程近く、マイケルをからかってから暇潰しに行こうと思ったのだ。
昼前にフラットを出てハイド・パーク沿いを南下、すっかり日課となっている道程を歩く。空っぽのいつものベンチへ道路越しに視線を遣り、今日はレジナルドに会えないということをあらためて実感する。
思い立ったら即行動がモットーのジェイムズに、そもそも日課というものは存在しない。それがいつのまにか出来上がり、一日とはいえ途切れたことに違和感を感じる。そして、そんな自分の有り様に居心地の悪さを覚えた。
(何か物足りない気がするのは…あの珈琲に餌付けされたのか?)
昼前にフラットを出てハイド・パーク沿いを南下、すっかり日課となっている道程を歩く。空っぽのいつものベンチへ道路越しに視線を遣り、今日はレジナルドに会えないということをあらためて実感する。
思い立ったら即行動がモットーのジェイムズに、そもそも日課というものは存在しない。それがいつのまにか出来上がり、一日とはいえ途切れたことに違和感を感じる。そして、そんな自分の有り様に居心地の悪さを覚えた。
(何か物足りない気がするのは…あの珈琲に餌付けされたのか?)
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