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翌日にはグランツェから返事が届き、ルーナストとショーンはドラスティール帝国へ赴いた。
グランツェ直々に2人揃って特殊部隊について説明された。
特殊部隊は皇帝直轄の部隊で、諜報活動や、暗殺などの表立って出来ない仕事を担う。
特殊部隊の人員同士でも素性を知らない。
知るのは一部の皇族だけ。
特殊部隊に入れば素性は一切漏れはしない。
そして他所に情報を漏らすことがないように特殊な足輪をはめさせられる。
特殊な魔法陣が埋め込まれているので、これを取ることができるのは、皇族のみ。
付けている間はドラスティール帝国の情報を一切外に漏らすことができない。
漏らせば足輪から毒が周り死に至る。
けれどこの足輪があるおかげで、情報漏洩の心配がないので、定期的に実家に帰省することも休暇中に他国へ旅行へ行くことも許されている。
「まぁ、ここまでの話は帝国軍に入った兵は全員知っている。その上で同じような足輪をつける事を義務化している。まぁ一般兵の足輪は見た目が同じだけのただの装飾品だがな。今の話を聞いた上で、帝国軍に入る気持ちがあるのなら、この足輪を自らの意志で嵌めるといい。どちらの足でも構わない」
グランツェが机に足輪を置いた。
足輪は白色で網紐のようなもので出来ており、着けたが最後、外せないようには見えない。
ルーナストは迷う事なく手に取って軍服の裾を少しまくり、左足首にキュッと結んだ。足輪は一瞬光を帯びてルーナストの足にピタッとフィットした。そして白かった紐はだんだんと色を濃くして、黒一色になった後、縁を彩るように赤と金が浮かび上がった。
それはまるでベルガリュードの色を身につけるようでルーナストは少し緊張した。
ショーンを見ると、ショーンの足輪は銀っぽい白の中に、ターコイズブルーが浮かんでいる。
「はは。ルーナスト嬢はベルガリュードに忠誠を誓っているのか」
「え?」
「この網紐は着用者が忠誠を誓っている相手の色に変わる。黒と赤なら私も同じだが、金が入っているからベルガリュードだな」
ルーナストはそれを聞いて少し恥ずかしくなった。
確かに、目の前にいるグランツェの瞳は両方赤で、ベルガリュードの右目は金色なのでこの色を見られたらルーナストが誰を思っているのか一目瞭然だ。
「恥ずかしがらなくてもいい。そこまで弟を思ってくれていたのに、本当にすまない」
「いえ」
「……ショーンくんはルーナスト嬢の色だね。ふむ。では2人にはできるだけ一緒の任務を与えよう」
「ありがとうございます」
ルーナストはショーンの色がまさか自分だとは思わなかったので少し驚いた。
ショーンの雇い主はルーナストの父だ。
だが、父は金髪だから違うし、母はグレーの瞳を持っているからどちらも違う。
「確かに僕はルーナストに忠誠を誓ってるかも。あんまり自覚はなかったけど」
「なんだか、その。ありがとう」
ルーナストは少し照れながらそう返した。
そうしてルーナストの特殊部隊生活が始まった。
諜報活動などにも慣れた頃、ベルガリュードに本命の女性ができた事と大きな噂になっている事を知った。それはルーナストと婚約解消して割とすぐに流れ始めた噂だったが、3ヶ月でかなり大きな噂になってしまっているようだ。
心臓が締め付けられる感覚に、苦笑した。
(はぁ、3ヶ月くらいじゃ、気持ちは捨てられないか)
ベルガリュードは良い女性ができたそうなので、おそらくルーナストのことなどかけらも気にしてはいないだろう。
(けど、私にはこういう生き方が合ってるな)
特殊部隊で活動をして3ヶ月。ルーナストはそう自覚していた。
この3ヶ月は遠出が多く、長期任務ばかりを連続で行っていたので少しは気持ちも落ち着くかと思っていたルーナストは、いまだにベルガリュードを好いている心をもどかしく感じていた。
ショーンとも連携して任務に当たる事が多かったが、突然ルーナストだけが呼び出された。
「突然呼び出してすまない。そのぅ……、調子はどうだ?」
目を泳がせながら気まずげに聞いてくるグランツェにルーナストは首を傾げた。
「特に変わりはありません。今当たっている任務にもまだ報告するような進捗はありません」
「あ……えっと。そうか。それなら良い。つかぬ事を聞くが」
「はい」
「ルーナスト嬢はまだベルガリュードを好いているのか?」
「……もちろん、尊敬する上司であり憧れの軍人であることは変わりないです」
「それは結婚相手としては……?」
帝国の皇帝がこれほど不安そうな顔をして良いのだろうかと思うほどの表情でルーナストを見てくるグランツェに、ルーナストは何が言いたいのかを思い当たった。
「噂は聞いております。邪魔をしたり変な行動を起こしたりなどはしません。尊敬する閣下の幸せを願います」
「噂?」
「閣下に本命の女性ができたのだと。確か、私と婚約解消してから割とすぐからある噂でしたが、最近はその噂が大きくなっているのを把握しております」
「そ、そうか」
「はい」
「そ、そうだ。今の任務に必要な情報を集めるのに、この仮面舞踏会に行くと良い」
突然変わった話題を、ルーナストは疑問に思う事なく頷いて返した。
「仮面舞踏会ですか。了解しました」
「ああ。ドレスや仮面などはこちらで準備する。当日はそれを身につけて参加すると良い」
「ドレスですか」
「何か不満が?」
「いえ」
男装のままでも良いだろうとは思ったが、諜報活動は女性の方が便利な場合が多い。
ショーンもよく女装して任務に当たっている。
ただ、ショーンの方がルーナストよりも断然似合っているのは複雑な気持ちではあった。
グランツェに会うのはルーナストが特殊部隊に入る事を決め、足輪をつけたあの日から初めてで、それ以外は魔術による転送装置で、書類での報告を送るだけだったので、随分と印象が違うなぁと漠然と疑問に思った。
グランツェ直々に2人揃って特殊部隊について説明された。
特殊部隊は皇帝直轄の部隊で、諜報活動や、暗殺などの表立って出来ない仕事を担う。
特殊部隊の人員同士でも素性を知らない。
知るのは一部の皇族だけ。
特殊部隊に入れば素性は一切漏れはしない。
そして他所に情報を漏らすことがないように特殊な足輪をはめさせられる。
特殊な魔法陣が埋め込まれているので、これを取ることができるのは、皇族のみ。
付けている間はドラスティール帝国の情報を一切外に漏らすことができない。
漏らせば足輪から毒が周り死に至る。
けれどこの足輪があるおかげで、情報漏洩の心配がないので、定期的に実家に帰省することも休暇中に他国へ旅行へ行くことも許されている。
「まぁ、ここまでの話は帝国軍に入った兵は全員知っている。その上で同じような足輪をつける事を義務化している。まぁ一般兵の足輪は見た目が同じだけのただの装飾品だがな。今の話を聞いた上で、帝国軍に入る気持ちがあるのなら、この足輪を自らの意志で嵌めるといい。どちらの足でも構わない」
グランツェが机に足輪を置いた。
足輪は白色で網紐のようなもので出来ており、着けたが最後、外せないようには見えない。
ルーナストは迷う事なく手に取って軍服の裾を少しまくり、左足首にキュッと結んだ。足輪は一瞬光を帯びてルーナストの足にピタッとフィットした。そして白かった紐はだんだんと色を濃くして、黒一色になった後、縁を彩るように赤と金が浮かび上がった。
それはまるでベルガリュードの色を身につけるようでルーナストは少し緊張した。
ショーンを見ると、ショーンの足輪は銀っぽい白の中に、ターコイズブルーが浮かんでいる。
「はは。ルーナスト嬢はベルガリュードに忠誠を誓っているのか」
「え?」
「この網紐は着用者が忠誠を誓っている相手の色に変わる。黒と赤なら私も同じだが、金が入っているからベルガリュードだな」
ルーナストはそれを聞いて少し恥ずかしくなった。
確かに、目の前にいるグランツェの瞳は両方赤で、ベルガリュードの右目は金色なのでこの色を見られたらルーナストが誰を思っているのか一目瞭然だ。
「恥ずかしがらなくてもいい。そこまで弟を思ってくれていたのに、本当にすまない」
「いえ」
「……ショーンくんはルーナスト嬢の色だね。ふむ。では2人にはできるだけ一緒の任務を与えよう」
「ありがとうございます」
ルーナストはショーンの色がまさか自分だとは思わなかったので少し驚いた。
ショーンの雇い主はルーナストの父だ。
だが、父は金髪だから違うし、母はグレーの瞳を持っているからどちらも違う。
「確かに僕はルーナストに忠誠を誓ってるかも。あんまり自覚はなかったけど」
「なんだか、その。ありがとう」
ルーナストは少し照れながらそう返した。
そうしてルーナストの特殊部隊生活が始まった。
諜報活動などにも慣れた頃、ベルガリュードに本命の女性ができた事と大きな噂になっている事を知った。それはルーナストと婚約解消して割とすぐに流れ始めた噂だったが、3ヶ月でかなり大きな噂になってしまっているようだ。
心臓が締め付けられる感覚に、苦笑した。
(はぁ、3ヶ月くらいじゃ、気持ちは捨てられないか)
ベルガリュードは良い女性ができたそうなので、おそらくルーナストのことなどかけらも気にしてはいないだろう。
(けど、私にはこういう生き方が合ってるな)
特殊部隊で活動をして3ヶ月。ルーナストはそう自覚していた。
この3ヶ月は遠出が多く、長期任務ばかりを連続で行っていたので少しは気持ちも落ち着くかと思っていたルーナストは、いまだにベルガリュードを好いている心をもどかしく感じていた。
ショーンとも連携して任務に当たる事が多かったが、突然ルーナストだけが呼び出された。
「突然呼び出してすまない。そのぅ……、調子はどうだ?」
目を泳がせながら気まずげに聞いてくるグランツェにルーナストは首を傾げた。
「特に変わりはありません。今当たっている任務にもまだ報告するような進捗はありません」
「あ……えっと。そうか。それなら良い。つかぬ事を聞くが」
「はい」
「ルーナスト嬢はまだベルガリュードを好いているのか?」
「……もちろん、尊敬する上司であり憧れの軍人であることは変わりないです」
「それは結婚相手としては……?」
帝国の皇帝がこれほど不安そうな顔をして良いのだろうかと思うほどの表情でルーナストを見てくるグランツェに、ルーナストは何が言いたいのかを思い当たった。
「噂は聞いております。邪魔をしたり変な行動を起こしたりなどはしません。尊敬する閣下の幸せを願います」
「噂?」
「閣下に本命の女性ができたのだと。確か、私と婚約解消してから割とすぐからある噂でしたが、最近はその噂が大きくなっているのを把握しております」
「そ、そうか」
「はい」
「そ、そうだ。今の任務に必要な情報を集めるのに、この仮面舞踏会に行くと良い」
突然変わった話題を、ルーナストは疑問に思う事なく頷いて返した。
「仮面舞踏会ですか。了解しました」
「ああ。ドレスや仮面などはこちらで準備する。当日はそれを身につけて参加すると良い」
「ドレスですか」
「何か不満が?」
「いえ」
男装のままでも良いだろうとは思ったが、諜報活動は女性の方が便利な場合が多い。
ショーンもよく女装して任務に当たっている。
ただ、ショーンの方がルーナストよりも断然似合っているのは複雑な気持ちではあった。
グランツェに会うのはルーナストが特殊部隊に入る事を決め、足輪をつけたあの日から初めてで、それ以外は魔術による転送装置で、書類での報告を送るだけだったので、随分と印象が違うなぁと漠然と疑問に思った。
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