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14 見回り
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軽めのダンベルから徐々に重く。
そしてそれが終わったら傾斜のつけられるランニング魔道具でランニング。
誰もいない部屋だから、魔道具が動く音と、部屋の中の音はルーナストの息遣いだけだ。
「精が出るな。だが、初日から飛ばしすぎるともたないぞ」
「っ……閣下」
走るのに集中していたルーナストは、気配を消していたベルガリュードに気がつけず声をかけられ驚いた。
「他の訓練生は皆疲れて寝ているぞ。明日にも響く。今日はもう止めておけ」
そう言った閣下の表情は思いの外優しい。
柔らかい笑みを浮かべているその人が、あのドラスティールの鬼神と言われる人と同じ人とは思えないほどだ。
(もしかして、わざわざ訓練生が残っていないかどうか見回っているのかな)
そうだとしたらここでトレーニングしていることは、ベルガリュードの負担を増やすことになるだろう。
「すみません。すぐに止めます」
「ああ」
ランニング魔道具から降りて、汗をぬぐい片付けをするのを、ベルガリュードは壁に肩を預けながらじっと見てきた。
どうやらルーナストがトレーニングルームを出るまで待つつもりらしい。
ルーナストは急いで準備を終わらせてベルガリュードの待つ出入口に向かった。
「お待たせしました!」
「ああ」
ルーナストがトレーニングをしている間に時刻は深夜2時を回っていたらしい。
教官になると、帝国の皇子で鬼神と恐れられる人ですら、こんな時間まで見回りをしないといけないのかとルーナストは不敬にもこっそり同情した。
それと同時に憧れの軍人と肩を並べ歩いていることに気分が高揚してくる。
「王国軍のトレーニングルームはすごいですね。あんなに色々なトレーニング魔道具があって、効率よく鍛えられて最高です」
「そうか。訓練生から正式に兵になれれば、もっと充実した設備でトレーニングできる」
「そうなんですか! それは楽しみです」
正式に兵になることの楽しみがまた増えてルーナストは俄然トレーニングへのやる気が上がった。
(もちろん一番楽しみなのは閣下に戦ってもらうことだけど)
「眠そうな顔の割にトレーニング好きなんだな」
「えっ!? なんですかそれ。そんな暴言を吐かれたことは」
「ないのか?」
「ありますけど、表情とトレーニング好きは関係ないでしょう」
「ははは。まぁ、そうだが。あ~、いや、お前のやる気は私にはちゃんと伝わっている。少し揶揄っただけだ。悪かったな」
「いえ」
ルーナストは今まで眠そうな顔だとか、やる気が無さそうだとよく言われてきた。
だがそれを言ってきた相手に失言だったと謝れたことは少ない。
申し訳なさそうに眉を下げるベルガリュードを見て、ルーナストは少し嬉しくなった。
「さあ、部屋についた。もう寝る時間も少ししかないだろうが、ゆっくり休め」
「はい。ここまでありがとうございました!」
「ああ」
ベルガリュードはひとつうなずいて颯爽と去っていった。
(こんな下っ端相手に謝れるって、かっこいいなぁ。だけど、見回りなんてしてるの、初日の今日だけかもしれないけど悪いことしたなぁ)
「……浄化」
部屋に入ったルーナストは、魔術で自分の体と着ていたものも全て綺麗にしてベットに上がり寝転がった。1畳ほどの部屋は、2段ベットのように部屋の上に寝るスペースがあり、下は申し訳程度の生活スペースになっている。服などの生活に必要なものを置いてしまえば、筋トレするスペースすら取れない。だが、ルーナストの部屋は角部屋で、その隣がロイ、そしてその隣がショーンの部屋なので、寮の近所付き合いは気楽だ。
そしてそれが終わったら傾斜のつけられるランニング魔道具でランニング。
誰もいない部屋だから、魔道具が動く音と、部屋の中の音はルーナストの息遣いだけだ。
「精が出るな。だが、初日から飛ばしすぎるともたないぞ」
「っ……閣下」
走るのに集中していたルーナストは、気配を消していたベルガリュードに気がつけず声をかけられ驚いた。
「他の訓練生は皆疲れて寝ているぞ。明日にも響く。今日はもう止めておけ」
そう言った閣下の表情は思いの外優しい。
柔らかい笑みを浮かべているその人が、あのドラスティールの鬼神と言われる人と同じ人とは思えないほどだ。
(もしかして、わざわざ訓練生が残っていないかどうか見回っているのかな)
そうだとしたらここでトレーニングしていることは、ベルガリュードの負担を増やすことになるだろう。
「すみません。すぐに止めます」
「ああ」
ランニング魔道具から降りて、汗をぬぐい片付けをするのを、ベルガリュードは壁に肩を預けながらじっと見てきた。
どうやらルーナストがトレーニングルームを出るまで待つつもりらしい。
ルーナストは急いで準備を終わらせてベルガリュードの待つ出入口に向かった。
「お待たせしました!」
「ああ」
ルーナストがトレーニングをしている間に時刻は深夜2時を回っていたらしい。
教官になると、帝国の皇子で鬼神と恐れられる人ですら、こんな時間まで見回りをしないといけないのかとルーナストは不敬にもこっそり同情した。
それと同時に憧れの軍人と肩を並べ歩いていることに気分が高揚してくる。
「王国軍のトレーニングルームはすごいですね。あんなに色々なトレーニング魔道具があって、効率よく鍛えられて最高です」
「そうか。訓練生から正式に兵になれれば、もっと充実した設備でトレーニングできる」
「そうなんですか! それは楽しみです」
正式に兵になることの楽しみがまた増えてルーナストは俄然トレーニングへのやる気が上がった。
(もちろん一番楽しみなのは閣下に戦ってもらうことだけど)
「眠そうな顔の割にトレーニング好きなんだな」
「えっ!? なんですかそれ。そんな暴言を吐かれたことは」
「ないのか?」
「ありますけど、表情とトレーニング好きは関係ないでしょう」
「ははは。まぁ、そうだが。あ~、いや、お前のやる気は私にはちゃんと伝わっている。少し揶揄っただけだ。悪かったな」
「いえ」
ルーナストは今まで眠そうな顔だとか、やる気が無さそうだとよく言われてきた。
だがそれを言ってきた相手に失言だったと謝れたことは少ない。
申し訳なさそうに眉を下げるベルガリュードを見て、ルーナストは少し嬉しくなった。
「さあ、部屋についた。もう寝る時間も少ししかないだろうが、ゆっくり休め」
「はい。ここまでありがとうございました!」
「ああ」
ベルガリュードはひとつうなずいて颯爽と去っていった。
(こんな下っ端相手に謝れるって、かっこいいなぁ。だけど、見回りなんてしてるの、初日の今日だけかもしれないけど悪いことしたなぁ)
「……浄化」
部屋に入ったルーナストは、魔術で自分の体と着ていたものも全て綺麗にしてベットに上がり寝転がった。1畳ほどの部屋は、2段ベットのように部屋の上に寝るスペースがあり、下は申し訳程度の生活スペースになっている。服などの生活に必要なものを置いてしまえば、筋トレするスペースすら取れない。だが、ルーナストの部屋は角部屋で、その隣がロイ、そしてその隣がショーンの部屋なので、寮の近所付き合いは気楽だ。
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