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離ればなれ
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タケシくんとの付き合いは順調で、日々のやりとりや週末のテニスとセックス。
たまにデートもしつつ、お互いの部屋を行ったり来たりしたり。
絶倫のタケシくんに何度も種付けされながら仲良くやってる。
そんなある日、明らかにテンションの低いタケシくんから電話が。
今度の土曜日に会って話がしたいとのこと。
まさかまさかのお別れ話かと思い、オレもテンションが激下がり…。
そんな嫌われる事あったかなぁ?とか、なんか自己中してたかな?とか反省がぐるぐると…。
思いつかないまま週末が来てしまった。
さすがに仕事にも手が付かずミスばっかりしてた気がする。
ドキドキしながらタケシくんが来るのを待つが、震えが止まらない。
それだけタケシくんのこと愛してるんだなと改めて思った。
ピンポーンの呼び出しもいつものように出られず…
ガチャッとドアを開けた瞬間に小さな小太りが泣きながら飛び込んできた。
「あぁ…ごめんなさい。裕樹さん、裕樹さん…あぁ…。」
と泣きじゃくって何が何かわからない。
「タケシ、ちょっと、ちょっと落ち着こう。」
震える手でタケシくんをギュッと抱きしめて落ち着かす。
少しずつ落ち着いてくるタケシくん。
ゆっくりこっちを向いて、
「裕樹さん、僕、僕、転勤になっちゃいました。」
「エッ?どこへ?」
別れ話かと思ってたが転勤か…
「タイ🇹🇭に。」
「ええぇ??タイ?海外なのか…。」
ショックが隠せないオレ。
でもそれ以上に落ち込んでいるタケシくんを見るとそれ以上何も言えなかった。
「裕樹さん、離ればなれになっちゃいます。ごめんなさい。」
「タケシが謝ること無いよ。頼られての事だろうし、タケシの成長には必要な事かもしれない。」
「離ればなれになるけど乗り越えよう。微力ながらサポートするよ。」
「う、うん、ありがとうございます。もう絶対別れるって話になると思ってました。」
「いやいや、オレも振られると思ってたからちょっとホッとしたけど、ホッとしてられないね。」
「これから裕樹さんとの事を考えていこうと思っていた所でしたから…。」
「オレも同じ事考えてた…。一緒に住めたらなぁとかね。」
「でもその楽しみはタケシがしっかりタイでの仕事を全うした後でも遅く無いかな?」
「ありがとうございます。でも離れたく無いですよ…うぅ…。」
「もちろんオレもだよ。タケシが居る前提の生活になってるし。」
「離れたくないけど、笑って送り出すよ。前向きに前向きに。ガンバレ!」
タケシくんはオレに抱きついて泣いた。
ずっと泣いた。
オレも泣いた。
オレはタケシを幸せにしたいと本心で思った。
2ヶ月後、タケシはタイに向かって飛び立った。
慣れない外国で奮闘しているタケシはかなり激務のようで、1週間連絡が無い事も。
オレも連絡なくて心配なのと、話ができない辛さがあってイライラしちゃってる。
相手のことを想う事が出来て無かったように思う。
そんな日々が続いて自然と連絡が途絶えてしまった。
日々のLINEすら送らない日も続いてしまった。
そんな中でふと目にしたテレビでドキュメンタリーに盲目の夫婦が出ている番組があった。
お互いの事を大切に思いやり、お互いに気にし合える素晴らしい夫婦の話だった。
それを見た時、オレはハッとして、タケシを愛していたことを思い出した。
オレは自問自答する。
このままで良いのか?あんなに理想的な相手だったじゃ無いか。
念願叶って付き合い出したのにこのままタケシを手放して良いのか?
タケシに対しての気持ちと行動を思い返し、泣きながら反省した。
海外で1人、大変な中で頑張ってるタケシをサポートしてやらないとと思い、
何ができるかを考えてみた。
「そうだ、少し会社休んで会いに行こう。会って元気付けてあげよう。」
そう思い準備を進めながらタケシにはLINEで状況を聞いてみる。
かなり精神的にもキツくなってきてるとのこと。
あんなに元気だったタケシが弱音を吐くなんてよっぽどの事だなと。
早く助けてあげないと大変だと思い、場所や仕事の状況をそれとなく聞き出していく。
今考えると、それだけで行こうとしてたオレもオレだなと。
でもその時はタケシに会いたいという事だけが原動力となっていた。
旅行会社に相談して日程とホテルとは決めて、チケットも確保した。
ついにタケシを追いかけてタイに向かうことに。
探しやすいようにと時間を取れるように週末に合わせて出発した。
無事にタイに到着してこれからタケシ探しが始まる。
バンコクから車で2時間ほどのチョンブリへ。
日系企業が多く進出しているエリアである。
日本人も多く住むにはそこまで悪いエリアでは無いとの情報だったが…。
とりあえず日本語の看板が出ているお店で昼食を取り、本格的にタケシを探すことに。
「タケシ、ビックリするだろうな。喜んでくれたら良いな。」
たくさんのお土産も渡したかったし、何より元気付けたかった。
たまにデートもしつつ、お互いの部屋を行ったり来たりしたり。
絶倫のタケシくんに何度も種付けされながら仲良くやってる。
そんなある日、明らかにテンションの低いタケシくんから電話が。
今度の土曜日に会って話がしたいとのこと。
まさかまさかのお別れ話かと思い、オレもテンションが激下がり…。
そんな嫌われる事あったかなぁ?とか、なんか自己中してたかな?とか反省がぐるぐると…。
思いつかないまま週末が来てしまった。
さすがに仕事にも手が付かずミスばっかりしてた気がする。
ドキドキしながらタケシくんが来るのを待つが、震えが止まらない。
それだけタケシくんのこと愛してるんだなと改めて思った。
ピンポーンの呼び出しもいつものように出られず…
ガチャッとドアを開けた瞬間に小さな小太りが泣きながら飛び込んできた。
「あぁ…ごめんなさい。裕樹さん、裕樹さん…あぁ…。」
と泣きじゃくって何が何かわからない。
「タケシ、ちょっと、ちょっと落ち着こう。」
震える手でタケシくんをギュッと抱きしめて落ち着かす。
少しずつ落ち着いてくるタケシくん。
ゆっくりこっちを向いて、
「裕樹さん、僕、僕、転勤になっちゃいました。」
「エッ?どこへ?」
別れ話かと思ってたが転勤か…
「タイ🇹🇭に。」
「ええぇ??タイ?海外なのか…。」
ショックが隠せないオレ。
でもそれ以上に落ち込んでいるタケシくんを見るとそれ以上何も言えなかった。
「裕樹さん、離ればなれになっちゃいます。ごめんなさい。」
「タケシが謝ること無いよ。頼られての事だろうし、タケシの成長には必要な事かもしれない。」
「離ればなれになるけど乗り越えよう。微力ながらサポートするよ。」
「う、うん、ありがとうございます。もう絶対別れるって話になると思ってました。」
「いやいや、オレも振られると思ってたからちょっとホッとしたけど、ホッとしてられないね。」
「これから裕樹さんとの事を考えていこうと思っていた所でしたから…。」
「オレも同じ事考えてた…。一緒に住めたらなぁとかね。」
「でもその楽しみはタケシがしっかりタイでの仕事を全うした後でも遅く無いかな?」
「ありがとうございます。でも離れたく無いですよ…うぅ…。」
「もちろんオレもだよ。タケシが居る前提の生活になってるし。」
「離れたくないけど、笑って送り出すよ。前向きに前向きに。ガンバレ!」
タケシくんはオレに抱きついて泣いた。
ずっと泣いた。
オレも泣いた。
オレはタケシを幸せにしたいと本心で思った。
2ヶ月後、タケシはタイに向かって飛び立った。
慣れない外国で奮闘しているタケシはかなり激務のようで、1週間連絡が無い事も。
オレも連絡なくて心配なのと、話ができない辛さがあってイライラしちゃってる。
相手のことを想う事が出来て無かったように思う。
そんな日々が続いて自然と連絡が途絶えてしまった。
日々のLINEすら送らない日も続いてしまった。
そんな中でふと目にしたテレビでドキュメンタリーに盲目の夫婦が出ている番組があった。
お互いの事を大切に思いやり、お互いに気にし合える素晴らしい夫婦の話だった。
それを見た時、オレはハッとして、タケシを愛していたことを思い出した。
オレは自問自答する。
このままで良いのか?あんなに理想的な相手だったじゃ無いか。
念願叶って付き合い出したのにこのままタケシを手放して良いのか?
タケシに対しての気持ちと行動を思い返し、泣きながら反省した。
海外で1人、大変な中で頑張ってるタケシをサポートしてやらないとと思い、
何ができるかを考えてみた。
「そうだ、少し会社休んで会いに行こう。会って元気付けてあげよう。」
そう思い準備を進めながらタケシにはLINEで状況を聞いてみる。
かなり精神的にもキツくなってきてるとのこと。
あんなに元気だったタケシが弱音を吐くなんてよっぽどの事だなと。
早く助けてあげないと大変だと思い、場所や仕事の状況をそれとなく聞き出していく。
今考えると、それだけで行こうとしてたオレもオレだなと。
でもその時はタケシに会いたいという事だけが原動力となっていた。
旅行会社に相談して日程とホテルとは決めて、チケットも確保した。
ついにタケシを追いかけてタイに向かうことに。
探しやすいようにと時間を取れるように週末に合わせて出発した。
無事にタイに到着してこれからタケシ探しが始まる。
バンコクから車で2時間ほどのチョンブリへ。
日系企業が多く進出しているエリアである。
日本人も多く住むにはそこまで悪いエリアでは無いとの情報だったが…。
とりあえず日本語の看板が出ているお店で昼食を取り、本格的にタケシを探すことに。
「タケシ、ビックリするだろうな。喜んでくれたら良いな。」
たくさんのお土産も渡したかったし、何より元気付けたかった。
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