三年後の聖女

東 万里央(あずま まりお)

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第3章.三年後の聖女

19.聖女の I LOVE YOU

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 それからどれだけ時間が過ぎたのだろう。

 フェレイドとわたしは白く鈍く光る月の光の中で、互いの存在を確かめるかのように抱き合っていた。服とアーマー越しですらフェレイドの熱が伝わってくる。これは夢ではないのだと、その熱さがわたしに教えてくれた。

「……好き」

 わたしはフェレイドの胸の中で呟く。彼の体がかすかに震え腕に更に力が込められた。

「あなたが好きよ、大好き」

 三年間堪えていた思いが溢れ出てくる。なのに、こんな単純な言葉しか使えない。脳筋だとかバカだとか罵倒なら山ほど言えていたのに、わたしの頭はいったいどうしてしまったのか。

「あなただけが好き。フェレイド、好き、好きよ」

 胸がいっぱいでこれだけしか伝えられない。

「……サーヤ」

 大きな掌がわたしの頬を包み上向かせる。熱を含んだ青い瞳がわたしを見下ろしていた。

「わたしもあなたを愛している」

 フェレイドは頬を傾けわたしの唇に唇を重ねる。金の髪がさらさらとわたしの頬に零れ落ちた。

「ん……」

 彼のキスは風の囁きのように優しく、それでいて何よりも熱く甘い。フェレイドは名残惜しげに唇を離すと、わたしの頬に顎を埋め囁く。

「サーヤ、二度とあなたと離れたくない」

 低い声に切なさが入り混じり、わたしの心とひとつに重なる。わたしはフェレイドの背に手を回すと瞼を閉じた。

「わたしももうフェレイドと離れたくない」
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