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27.強くなるよ
747.私が追いつめた (sideバスター)
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私は私をぶん殴ってやりたかった!
シバが私にひたすら頭を下げて謝ってきた…
あの素直で純粋で、いつも私の横で真っ直ぐに私を見つめてくれていたシバが
私の存在に気づくと、体を強張らせ目線を下げて必死にたどたどしく言葉を繋げる。
自分のしていたことの言い訳を、仕事が終わっていない理由を……
私に怯えながら、耳も尻尾も可哀想なほど垂れて震えていて…
私がしたのか?こんなシバに、私が追い詰めたのか?
「ごめんなさい、ごめんなさい…
ちゃんとするから、頑張るから……俺はできるから……だからっだからっ……」
もう声が震えて、明らかに泣いている。私は、なんてことをしてしまったんだ……
「ずてないでぇ…バスターさんっ…ごめんなじゃぃ……
俺っ俺っ……バスターざんの期待に……ごめんなじゃぃ!」
「もういい、シバっ、もういい!
とりあえず、俺の執務室に行くぞ?
とりあえず、落ち着きなさい!
はぁ……私はなんてことを……間違っていたんだ……」
「そんなっ…そんなっ……ゔぅお願いですっ……俺っでぎるがらっ……ちゃんてずるからっ……ずでないでぇ……ごめんなじゃぃ!ごめんなじゃぃ!」
私のシャツに必死に縋るように掴まりながら、崩れ落ちたように膝をつくシバの姿はあまりにも哀れで……
そうさせてしまったのが自分だということが申し訳なくて……
私は周りの目など気にする余裕もなく、シバを抱きしめていた。
「違うから!シバが悪いわけじゃない!私が悪かったんだ……
すまなかった、シバ…私がお前に酷いことをしたんだ…お前は何も悪くないから、私がお前を捨てるわけないだろう?」
「わがんにゃい…何が?
俺はっ……馬鹿だからっ、わからないよぅ!バスターさん……俺はどうしたらいいの?わからないよぅ…ごめんなじゃぃ、ごめんなざい!」
「謝らなくていいんだ、悪いのは私だから……すまなかった。
本当に、悪かったからっ…だから謝らないでくれっ
そんなに泣いて…お前の可愛い目が腫れてしまうよ?
とりあえず、執務室に行くぞ?そこでゆっくり話そう…」
ズビズビと鼻を啜りながら、ヒックヒックとしゃくり上げるシバの手を引いて私は事務室を後にした。
まだそんなことになるなんて、思いもしないで……
「ほらっ、少しは落ち着いたか?
ホットミルクだ…飲みなさい、私は隣に座っていいか?」
「はいっ、無様なところを見せて、すいませんでした。
俺はずっと不安だった…わからなくて……
バスターさんに迷惑をかけてばかりだからっ、本当に…次に失敗したら捨てられるって……」
隣に座ってホットミルクをちびちびと飲むシバの背中を優しく撫でていると、やっと落ち着きを取り戻したようで
ポツリポツリっと自分の心境を教えてくれた。
「シバ……お前はアキラさんに噛み付いたことがあったな?
あのときに上から言われたんだよ、もしもアキラさんにシバが危害を及ぼすなら、会社はシバを切るってはっきりな!」
シバの体がびくりっと跳ねた。切ると言う言葉に驚いたのだろうか……
「もちろん私はシバは自分より弱いアキラさんに危害など加えないっと言ったがな?
それでも…もしもシバが会社にいれなくなるようなことになったら、私も一緒に辞めようと決めていた。」
シバが私の目を可愛らしいクリクリとした目で真っ直ぐと見てくれる。
よかった…やっと私を見てくれた。
驚いてただでさへクリクリな目が、さらにクリクリになっていて可愛い…
「シバ……私はお前と共に居たいんだよ……シバを捨てるなんてありえない!
シバを耐えられないような環境なら、私はすぐにこの職を捨てるよ?
シバとこの会社なら、私は迷うことなくシバを選ぶさ!」
シバが私にひたすら頭を下げて謝ってきた…
あの素直で純粋で、いつも私の横で真っ直ぐに私を見つめてくれていたシバが
私の存在に気づくと、体を強張らせ目線を下げて必死にたどたどしく言葉を繋げる。
自分のしていたことの言い訳を、仕事が終わっていない理由を……
私に怯えながら、耳も尻尾も可哀想なほど垂れて震えていて…
私がしたのか?こんなシバに、私が追い詰めたのか?
「ごめんなさい、ごめんなさい…
ちゃんとするから、頑張るから……俺はできるから……だからっだからっ……」
もう声が震えて、明らかに泣いている。私は、なんてことをしてしまったんだ……
「ずてないでぇ…バスターさんっ…ごめんなじゃぃ……
俺っ俺っ……バスターざんの期待に……ごめんなじゃぃ!」
「もういい、シバっ、もういい!
とりあえず、俺の執務室に行くぞ?
とりあえず、落ち着きなさい!
はぁ……私はなんてことを……間違っていたんだ……」
「そんなっ…そんなっ……ゔぅお願いですっ……俺っでぎるがらっ……ちゃんてずるからっ……ずでないでぇ……ごめんなじゃぃ!ごめんなじゃぃ!」
私のシャツに必死に縋るように掴まりながら、崩れ落ちたように膝をつくシバの姿はあまりにも哀れで……
そうさせてしまったのが自分だということが申し訳なくて……
私は周りの目など気にする余裕もなく、シバを抱きしめていた。
「違うから!シバが悪いわけじゃない!私が悪かったんだ……
すまなかった、シバ…私がお前に酷いことをしたんだ…お前は何も悪くないから、私がお前を捨てるわけないだろう?」
「わがんにゃい…何が?
俺はっ……馬鹿だからっ、わからないよぅ!バスターさん……俺はどうしたらいいの?わからないよぅ…ごめんなじゃぃ、ごめんなざい!」
「謝らなくていいんだ、悪いのは私だから……すまなかった。
本当に、悪かったからっ…だから謝らないでくれっ
そんなに泣いて…お前の可愛い目が腫れてしまうよ?
とりあえず、執務室に行くぞ?そこでゆっくり話そう…」
ズビズビと鼻を啜りながら、ヒックヒックとしゃくり上げるシバの手を引いて私は事務室を後にした。
まだそんなことになるなんて、思いもしないで……
「ほらっ、少しは落ち着いたか?
ホットミルクだ…飲みなさい、私は隣に座っていいか?」
「はいっ、無様なところを見せて、すいませんでした。
俺はずっと不安だった…わからなくて……
バスターさんに迷惑をかけてばかりだからっ、本当に…次に失敗したら捨てられるって……」
隣に座ってホットミルクをちびちびと飲むシバの背中を優しく撫でていると、やっと落ち着きを取り戻したようで
ポツリポツリっと自分の心境を教えてくれた。
「シバ……お前はアキラさんに噛み付いたことがあったな?
あのときに上から言われたんだよ、もしもアキラさんにシバが危害を及ぼすなら、会社はシバを切るってはっきりな!」
シバの体がびくりっと跳ねた。切ると言う言葉に驚いたのだろうか……
「もちろん私はシバは自分より弱いアキラさんに危害など加えないっと言ったがな?
それでも…もしもシバが会社にいれなくなるようなことになったら、私も一緒に辞めようと決めていた。」
シバが私の目を可愛らしいクリクリとした目で真っ直ぐと見てくれる。
よかった…やっと私を見てくれた。
驚いてただでさへクリクリな目が、さらにクリクリになっていて可愛い…
「シバ……私はお前と共に居たいんだよ……シバを捨てるなんてありえない!
シバを耐えられないような環境なら、私はすぐにこの職を捨てるよ?
シバとこの会社なら、私は迷うことなくシバを選ぶさ!」
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