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16.聖なる夜が二人を包む

序章

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「会長ですか?昨日はすいませんでした。いろいろとお騒がせしてしまって。
ちゃんと仲直りはできました。
ありがとうございました」

次の日の朝、アキラは会長にお詫びの電話をする。

「まったくじゃ!
本当にお前たちはすぐに揉めるんじゃから、ちゃんと今後は話し合うんじゃぞ!

あと悪いがちょっと来てくれ、お前さんのスキルのことで話があるんじゃよ

この前話そうと思ってたんじゃがな?
ほれ、お前さんたちが喧嘩を始めたからなぁ!?」

電話越しでも不機嫌なのが伝わってきてバツが悪い…

「わかりました、いつがいいですか?今日でも明日でも伺わせていただきますよ…」

はぁとため息がでてしまう。
今日は行きたいところがあったが、しかたないとジョンのもとへ向かった

「ジョン、ごめんね~
会長が話があるってさ、行かなきゃいけなくなっちゃったよ。
今日は買い物にジョンと行きたかったんだけどな…
はぁこの前の僕達の喧嘩で話せなかったらしくて、めちゃ機嫌悪くてさ」

ジョンは日課の掃除機かけを終えて、片付けるところだった。

「ん?おじいちゃんのとこに行くことになったの?
今日の買い物はよかったの?何か欲しかったんでしょ?」

「ん~この時期の街をね、一緒に歩きたかったんだよ…
昼過ぎから出かけてブラブラして、夕ご飯食べて…要はデートしたかったんだよね
今日は天気がいいし、夜も風が少ないみたいだから…」

ちょっとハニカミながら言うアキラが可愛くてジョンも頬が緩んでしまう

「じゃあ、おじいちゃんのとこ行ってから帰りにデートしたらいいんじゃない?
昼ご飯食べたあたりに切り上げれば、できるんじゃないかな?」

「え~と、それだと準備が…
あぁ向こうですればいいか…
うん!そうしよう、なら早く行って会長の話きいちゃわないと!
ちょっと持っていくものあるから、待っててね、すぐに準備するからね!」

テンションが上がってバタバタと準備をしだしたアキラを見ながら、ジョンも尻尾をパタパタと振る

「デートしたかったんだよね…」

僕のアキラは本当に可愛いなぁと反すうしながら、自分も軽い準備を始めた
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