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2章 戦争の第一歩
44話 進軍戦
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「あれが相手だねラリーファ」
森に潜んでペルーロが尻尾を振ってるわ、相手はあれから5日掛けてやっと敵陣地に着いたの、こちらがいるのは分かってる感じ、今は突撃のタイミングを待ってるのよ。
「そうよ、もう少しで他の隊も準備が整うわ、そうしたらみんなで突撃よ、防御は任せて」
敵が包囲戦で混乱すると言っても、一番矢面に出るこの部隊は被害が出ます、私とミサーラのシールドで敵の遠距離攻撃を防ぐ予定だけど、果たしてどれだけ防げるか。
「考えてたって答えが出ないわ、さぁ行くわよペルーロ!」
「おうだわん!」
時間になり、私たちは突撃です。敵はいつも通りと思い、魔法やクロスボウで正面にいる部隊にだけ攻撃をしてきたわ、でもその攻撃は、私とミサーラの空に飛ばしたシールドで叩き落したのよ。
「よし!全て叩き落したわ、ペルーロ!川に差し掛かったら遠距離武技使用よ」
「分かってるわんよラリーファ、武技!『雷神刃』」
敵からの魔法と矢はおよそ5000、さすがに500ちょっとのシールドでは、全部は無理かもって思っていましたが、何とか落とすことに成功し、突撃は無傷です、ペルーロが先頭で武技を使い、他の兵士たちも続けて一斉に放ち敵陣地は混乱していますよ、ペルーロ以外の武技は、ちょっと威力が弱くて盾で防がれる武技もあったけど、不意も付けたし概ね予定通りよ、ペルーロのはしっかりと突き抜けて敵が吹っ飛んでいたわ、このまま突撃よ。
「とりゃっ!うりゃりゃーー!」
「はいっ!とうっ!」
ペルーロが敵兵士を蹴り飛ばし、その背後をミサーラが守って戦ってるわ、私は戦況を見ながらミサーラの補佐ね、私たちはかなり突出してしまっているけど、敵兵士をなるべく私たちが引き受けないと、私が鍛えた兵士は平気でも、砦の兵士たちは弱過ぎて大変よ。
「って愚痴ってる場合じゃないわ、そろそろ来るわね」
近くにいる最後の兵士をペルーロが蹴り飛ばすと、更に突撃です、挟み撃ち部隊の声も段々しっかりと聞こえてきました、遠くで戦闘は始まっていてカメラで見ても、敵部隊はボロボロです。
「ちょっと弱過ぎね、これを味方に付けてもしょうもない気になってきたわ・・・でも大国と戦うには数は必要だし、訓練して強くするのが大変そうね」
先を考え、敵国を降伏させ味方につけることを私は考えています、進軍を続ければ交渉のタイミングはありますからね、そう思いつつ敵兵士をシールドで弾き飛ばしています、もっとやる気を出して攻めてきなさいよ!って気合を入れる感じですよ。
「「「「「ば、バケモノ!?」」」」」
「な!?こんなに可愛い妖精の私に向かって、良い度胸ね『ストームサイクロン』」
敵兵士が呟いたそんな一言を聞き、丁度直線上に細く逃げていた兵士たちをにやりと見ました、私は鬱憤を晴らすために上級魔法を放ち、大きな竜巻を呼びました、その竜巻は兵士たちを飲みこみ吹き飛ばしています。
「ったく!私ってこんなに可愛いのに、何が化け物よ、ねぇペルーロ?」
ペルーロの方を見ると、敵兵士の胸ぐらをつかんで固まっていました、その体勢で頷いています、ついでにその敵兵士もです。
私、何か変なことしたかしらね?
「まぁいいわ、次行くわよ」
ペルーロが掴んでいた兵士を殴り飛ばし、先に進みました、そしてその戦いは敵の惨敗です、囲まれた事で損害も5割を上回り、相当な被害を出しました。
「こちらの被害は1割から2割、重傷者はいないし完勝って言っても良いわ、これで次の戦いはかなり数を減らして戦える、これなら撤退しているかもね、あはは!」
腰に手を当てて私は笑っています、でもそれは空の笑いでやせ我慢です、心の中ではちょっと渦巻く物があるわ、本当に戦争をしてるってね。
砦を放棄してくれてるとありがたいけど、まぁそんな事するはずはないんだけどね。
「っと言う事で、敵の砦まで来たんだけど・・・ないわぁ~これは無い」
次の日に砦に向かって出発したんだけど、バスの中で砦が見えたので私たちは茫然と見てるわ、敵は籠城を選んだみたいで、凄い数の兵士たちが壁の上で待ってるのよ。
「それはラリーファの方っす、途中の敵兵をバスで捕獲とか普通しないっすよ」
私が茫然としていて、みんなもって思っていたのだけど、どうやらみんなは私に対してだったみたいです。私は逃げていた敵兵をバスで輸送しているの、他種族砦で治療をして、その後帰るかこちらに寝返ってもらうのよ、その為のアーオニド国輸送隊ね、ついでに補給も出来てあの砦にいた負傷兵も治って参戦出来たの、こうやってどんどん増やして進むつもりよ。
「メリーナには説明したじゃない、それに捕獲じゃなくて救出よ人聞きの悪い、降伏するならそれなりの対処をしなくちゃでしょ」
「まぁそうっすけど・・・それでこの状況はどう変なんすか?」
メリーナがそう言うとペルーロたちまで同じ感じです、どう変か分からないのね。
「まず籠城ってところから説明するわ、籠城はね援軍が来る前提なのよ、でも私の調べた情報では、既に敵国は近くの砦の兵士を戻しているわ、こういった場合は囮か自滅覚悟、だから嫌になってるのよ」
この世界には魔法もあります、だから上級魔法を使えば砦の破壊なんて余裕で出来るわ、だから籠城にならないのは分かり切ってるはずなの。
だから私はあり得ないって思ってるのよ。
「って事だから、きっと死なばもろともって感じなんでしょ、だから交渉も出来なくてガッカリよ」
「じゃあどうするっすか?」
「う~ん・・・要らないなら貰っちゃいましょ、ちょっと時間は掛かるけど、その方がこちらとしても良いわ」
っと言う事で、私はバスから降りて地面に手を付いたわ、そして土魔法を使って、砦から20m離れた位置に壁を築きました。
「これで私たちの新しい砦の完成、中央にいる敵兵士はほとんど無視ね、降伏してきたら相手をしてあげる程度、外から来た奴らは撃退よ」
「ちょ、ちょっとどうなっていますの!?」
ビクトールがバスから降りて叫んでるわ、別のバスだったから状況を知らないので驚いてしまったのね、他の兵士もそんな感じよ。
「ビクトール驚き過ぎよイヤねぇ、魔法なんだからこれくらいできるでしょ、さぁ次行くわよ」
壁にバスが登れるように道を作り、みんなでそのまま入場です、そしてバスが全部乗ったら道は排除します、この壁は内も外も登る場所はありません、内側の砦が私たちのモノになったら作るわ、そしてバスから降りた兵士たちに見回る班を作ってもらって、バスはもちろん野営用に変形よ。
「良いわねぇ、敵兵が助けを求めて来たら縄の梯子を降ろして助けるのよ、階段も入り口もないんだからね」
こうして兵糧攻めの準備はできました、敵兵士も今頃は目を白黒させていることでしょう、普通の魔法兵がこれを作るとしたら1万人は必要ですからね。
「なるほどわん、これなら逃げれないわんね」
「そうウサ、これで兵士がまた増えるウサね」
ペルーロたちがうんうん頷いています、私が何度も兵士を増やしているので分かっているんでしょう、でも今回はそれだけじゃないのよ、最終的にここを2つ目の拠点にしようって計画なの、補給路もレールを敷き王都を中間地点にして砦同士を繋げるの。ゆくゆくは中規模国を全部繋げて大国との一戦に備える、これよね。
「さぁ疲れないように巡回をしましょうね先は長いんだし、私はちょっと用事を済ませて来るわ。相手はどれくらい持つかしらねぇ楽しみだわ」
兵士に指示を出し、私は笑いながら敵に手紙を渡しに飛びました。
森に潜んでペルーロが尻尾を振ってるわ、相手はあれから5日掛けてやっと敵陣地に着いたの、こちらがいるのは分かってる感じ、今は突撃のタイミングを待ってるのよ。
「そうよ、もう少しで他の隊も準備が整うわ、そうしたらみんなで突撃よ、防御は任せて」
敵が包囲戦で混乱すると言っても、一番矢面に出るこの部隊は被害が出ます、私とミサーラのシールドで敵の遠距離攻撃を防ぐ予定だけど、果たしてどれだけ防げるか。
「考えてたって答えが出ないわ、さぁ行くわよペルーロ!」
「おうだわん!」
時間になり、私たちは突撃です。敵はいつも通りと思い、魔法やクロスボウで正面にいる部隊にだけ攻撃をしてきたわ、でもその攻撃は、私とミサーラの空に飛ばしたシールドで叩き落したのよ。
「よし!全て叩き落したわ、ペルーロ!川に差し掛かったら遠距離武技使用よ」
「分かってるわんよラリーファ、武技!『雷神刃』」
敵からの魔法と矢はおよそ5000、さすがに500ちょっとのシールドでは、全部は無理かもって思っていましたが、何とか落とすことに成功し、突撃は無傷です、ペルーロが先頭で武技を使い、他の兵士たちも続けて一斉に放ち敵陣地は混乱していますよ、ペルーロ以外の武技は、ちょっと威力が弱くて盾で防がれる武技もあったけど、不意も付けたし概ね予定通りよ、ペルーロのはしっかりと突き抜けて敵が吹っ飛んでいたわ、このまま突撃よ。
「とりゃっ!うりゃりゃーー!」
「はいっ!とうっ!」
ペルーロが敵兵士を蹴り飛ばし、その背後をミサーラが守って戦ってるわ、私は戦況を見ながらミサーラの補佐ね、私たちはかなり突出してしまっているけど、敵兵士をなるべく私たちが引き受けないと、私が鍛えた兵士は平気でも、砦の兵士たちは弱過ぎて大変よ。
「って愚痴ってる場合じゃないわ、そろそろ来るわね」
近くにいる最後の兵士をペルーロが蹴り飛ばすと、更に突撃です、挟み撃ち部隊の声も段々しっかりと聞こえてきました、遠くで戦闘は始まっていてカメラで見ても、敵部隊はボロボロです。
「ちょっと弱過ぎね、これを味方に付けてもしょうもない気になってきたわ・・・でも大国と戦うには数は必要だし、訓練して強くするのが大変そうね」
先を考え、敵国を降伏させ味方につけることを私は考えています、進軍を続ければ交渉のタイミングはありますからね、そう思いつつ敵兵士をシールドで弾き飛ばしています、もっとやる気を出して攻めてきなさいよ!って気合を入れる感じですよ。
「「「「「ば、バケモノ!?」」」」」
「な!?こんなに可愛い妖精の私に向かって、良い度胸ね『ストームサイクロン』」
敵兵士が呟いたそんな一言を聞き、丁度直線上に細く逃げていた兵士たちをにやりと見ました、私は鬱憤を晴らすために上級魔法を放ち、大きな竜巻を呼びました、その竜巻は兵士たちを飲みこみ吹き飛ばしています。
「ったく!私ってこんなに可愛いのに、何が化け物よ、ねぇペルーロ?」
ペルーロの方を見ると、敵兵士の胸ぐらをつかんで固まっていました、その体勢で頷いています、ついでにその敵兵士もです。
私、何か変なことしたかしらね?
「まぁいいわ、次行くわよ」
ペルーロが掴んでいた兵士を殴り飛ばし、先に進みました、そしてその戦いは敵の惨敗です、囲まれた事で損害も5割を上回り、相当な被害を出しました。
「こちらの被害は1割から2割、重傷者はいないし完勝って言っても良いわ、これで次の戦いはかなり数を減らして戦える、これなら撤退しているかもね、あはは!」
腰に手を当てて私は笑っています、でもそれは空の笑いでやせ我慢です、心の中ではちょっと渦巻く物があるわ、本当に戦争をしてるってね。
砦を放棄してくれてるとありがたいけど、まぁそんな事するはずはないんだけどね。
「っと言う事で、敵の砦まで来たんだけど・・・ないわぁ~これは無い」
次の日に砦に向かって出発したんだけど、バスの中で砦が見えたので私たちは茫然と見てるわ、敵は籠城を選んだみたいで、凄い数の兵士たちが壁の上で待ってるのよ。
「それはラリーファの方っす、途中の敵兵をバスで捕獲とか普通しないっすよ」
私が茫然としていて、みんなもって思っていたのだけど、どうやらみんなは私に対してだったみたいです。私は逃げていた敵兵をバスで輸送しているの、他種族砦で治療をして、その後帰るかこちらに寝返ってもらうのよ、その為のアーオニド国輸送隊ね、ついでに補給も出来てあの砦にいた負傷兵も治って参戦出来たの、こうやってどんどん増やして進むつもりよ。
「メリーナには説明したじゃない、それに捕獲じゃなくて救出よ人聞きの悪い、降伏するならそれなりの対処をしなくちゃでしょ」
「まぁそうっすけど・・・それでこの状況はどう変なんすか?」
メリーナがそう言うとペルーロたちまで同じ感じです、どう変か分からないのね。
「まず籠城ってところから説明するわ、籠城はね援軍が来る前提なのよ、でも私の調べた情報では、既に敵国は近くの砦の兵士を戻しているわ、こういった場合は囮か自滅覚悟、だから嫌になってるのよ」
この世界には魔法もあります、だから上級魔法を使えば砦の破壊なんて余裕で出来るわ、だから籠城にならないのは分かり切ってるはずなの。
だから私はあり得ないって思ってるのよ。
「って事だから、きっと死なばもろともって感じなんでしょ、だから交渉も出来なくてガッカリよ」
「じゃあどうするっすか?」
「う~ん・・・要らないなら貰っちゃいましょ、ちょっと時間は掛かるけど、その方がこちらとしても良いわ」
っと言う事で、私はバスから降りて地面に手を付いたわ、そして土魔法を使って、砦から20m離れた位置に壁を築きました。
「これで私たちの新しい砦の完成、中央にいる敵兵士はほとんど無視ね、降伏してきたら相手をしてあげる程度、外から来た奴らは撃退よ」
「ちょ、ちょっとどうなっていますの!?」
ビクトールがバスから降りて叫んでるわ、別のバスだったから状況を知らないので驚いてしまったのね、他の兵士もそんな感じよ。
「ビクトール驚き過ぎよイヤねぇ、魔法なんだからこれくらいできるでしょ、さぁ次行くわよ」
壁にバスが登れるように道を作り、みんなでそのまま入場です、そしてバスが全部乗ったら道は排除します、この壁は内も外も登る場所はありません、内側の砦が私たちのモノになったら作るわ、そしてバスから降りた兵士たちに見回る班を作ってもらって、バスはもちろん野営用に変形よ。
「良いわねぇ、敵兵が助けを求めて来たら縄の梯子を降ろして助けるのよ、階段も入り口もないんだからね」
こうして兵糧攻めの準備はできました、敵兵士も今頃は目を白黒させていることでしょう、普通の魔法兵がこれを作るとしたら1万人は必要ですからね。
「なるほどわん、これなら逃げれないわんね」
「そうウサ、これで兵士がまた増えるウサね」
ペルーロたちがうんうん頷いています、私が何度も兵士を増やしているので分かっているんでしょう、でも今回はそれだけじゃないのよ、最終的にここを2つ目の拠点にしようって計画なの、補給路もレールを敷き王都を中間地点にして砦同士を繋げるの。ゆくゆくは中規模国を全部繋げて大国との一戦に備える、これよね。
「さぁ疲れないように巡回をしましょうね先は長いんだし、私はちょっと用事を済ませて来るわ。相手はどれくらい持つかしらねぇ楽しみだわ」
兵士に指示を出し、私は笑いながら敵に手紙を渡しに飛びました。
応援ありがとうございます!
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