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27.確実な修羅場(アドルグside)
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「……なんで俺も同行することになっているんだか」
「ロヴェリオ、そんな顔をされると俺としては少し傷ついてしまうな。俺と一緒は不服か?」
「いや別に不服ではありませんけれど……」
「一応お前は、俺のお目付け役ということになっている」
「半分くらいの年齢の子供がお目付け役って、それでいいんですか?」
「くくっ……お前も言うようになったものだな」
ロヴェリオの言葉に、アドルグは笑顔を浮かべていた。
いとこではあるが、彼にとってロヴェリオは弟のようなものである。アドルグはその弟の成長を喜んでいるのだ。
「それで、本当に行くんですか?」
「ここまで来て引き下がる理由もあるまい」
「はあ、嫌だなぁ……これから絶対に修羅場だし」
「今の内から慣れておくことは必要だ。何事も経験だぞ?」
「その修羅場を引き起こしたのは、アドルグ様ですよね……?」
アドルグとロヴェリオは、ドルートン伯爵家の屋敷にやって来た。
その目的は一つである。その家の令嬢ペレティア及び、カラスタ子爵家の令嬢サナーシャが、ヴェルード公爵家のクラリアに対して行った非道の数々に対する、代償を払わせるのだ。
それは明らかに、良い場にはならない。それがわかっているからこそ、ロヴェリオも嫌がっているのだということは、アドルグも理解していた。
「しかしそう思ったからこそ、伯父上も俺にお前を任せたのだろう」
「父上め、恨んでやるからな……」
「事情も知っているお前が、適任だと思ったのもあるだろう。そもそもの話、お前だってあの二人には思う所があるのではないか?」
「ないとは言いませんよ。でも、アドルグ様程過激ではありません」
「安心しろ。俺もその辺りは弁えている。本当は八つ裂きにしたいが、七つ裂きに留めるとしよう」
当然のことながら、アドルグも今回の件で二人の令嬢に過剰な罰を与えられないということは、わかっている。
それで彼の怒りが完全に収まるという訳ではないが、被害者本人であるクラリアの意見も、彼は尊重しようとしているのだ。
「幸いなことに、ドルートン伯爵とカラスタ子爵とは話がついている」
「え? 七つ裂きで?」
「無論、そういう訳ではない。二人は家から追い出されるようだ。正式に親子の縁を切るらしい」
「そ、そこまでするんですか?」
「当然だ。そうしなければ、我々は家そのものを追い詰める他なくなるからな」
二人の令嬢は愚行を働いたものの、それぞれの家の当主は馬鹿という訳ではなかった。
家を助けるためには娘を切り捨てる必要があると判断して、それを実行することを決めたのである。
アドルグは、それで今回の件を手打ちにすると決めた。それはヴェルード公爵家を背負う彼なりの割り切り方なのである。
「ロヴェリオ、そんな顔をされると俺としては少し傷ついてしまうな。俺と一緒は不服か?」
「いや別に不服ではありませんけれど……」
「一応お前は、俺のお目付け役ということになっている」
「半分くらいの年齢の子供がお目付け役って、それでいいんですか?」
「くくっ……お前も言うようになったものだな」
ロヴェリオの言葉に、アドルグは笑顔を浮かべていた。
いとこではあるが、彼にとってロヴェリオは弟のようなものである。アドルグはその弟の成長を喜んでいるのだ。
「それで、本当に行くんですか?」
「ここまで来て引き下がる理由もあるまい」
「はあ、嫌だなぁ……これから絶対に修羅場だし」
「今の内から慣れておくことは必要だ。何事も経験だぞ?」
「その修羅場を引き起こしたのは、アドルグ様ですよね……?」
アドルグとロヴェリオは、ドルートン伯爵家の屋敷にやって来た。
その目的は一つである。その家の令嬢ペレティア及び、カラスタ子爵家の令嬢サナーシャが、ヴェルード公爵家のクラリアに対して行った非道の数々に対する、代償を払わせるのだ。
それは明らかに、良い場にはならない。それがわかっているからこそ、ロヴェリオも嫌がっているのだということは、アドルグも理解していた。
「しかしそう思ったからこそ、伯父上も俺にお前を任せたのだろう」
「父上め、恨んでやるからな……」
「事情も知っているお前が、適任だと思ったのもあるだろう。そもそもの話、お前だってあの二人には思う所があるのではないか?」
「ないとは言いませんよ。でも、アドルグ様程過激ではありません」
「安心しろ。俺もその辺りは弁えている。本当は八つ裂きにしたいが、七つ裂きに留めるとしよう」
当然のことながら、アドルグも今回の件で二人の令嬢に過剰な罰を与えられないということは、わかっている。
それで彼の怒りが完全に収まるという訳ではないが、被害者本人であるクラリアの意見も、彼は尊重しようとしているのだ。
「幸いなことに、ドルートン伯爵とカラスタ子爵とは話がついている」
「え? 七つ裂きで?」
「無論、そういう訳ではない。二人は家から追い出されるようだ。正式に親子の縁を切るらしい」
「そ、そこまでするんですか?」
「当然だ。そうしなければ、我々は家そのものを追い詰める他なくなるからな」
二人の令嬢は愚行を働いたものの、それぞれの家の当主は馬鹿という訳ではなかった。
家を助けるためには娘を切り捨てる必要があると判断して、それを実行することを決めたのである。
アドルグは、それで今回の件を手打ちにすると決めた。それはヴェルード公爵家を背負う彼なりの割り切り方なのである。
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