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misunderstanding!
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しおりを挟む亜蘭さんの口から優が女の子とデート、と聞いて驚いたのはチームの人たちでおれたちが口にしたのは大丈夫かな、だった。緊張した表情の亜蘭さんがすぐに反応する。
「何で大丈夫がまず出るんだ......?」
優の性格はかなり几帳面で予定の変更があれば連絡をくれる。ましてやデートならしっかりしている彼はなおさら先に理由を告げるはずだ。それがないから心配になったと伝えると確かに......と亜蘭さんが黙り込んだ。
そんな時ちょうど連絡がきたのだ。
「優、やっぱ何かありましたか?」
電話が終わったのを見計らっておれが足元で聞くと暮刃先輩は微笑んだ。いつも通りのきれいな笑顔でゆっくりとスマホの画面を指先で撫でる。
「困ってる女の子、助けてあげてるんだって」
「あらら、なんでも無いといいけど……」
おれが眉を下げると暮刃先輩はそうだねと困ったように笑う。同じくおれの横で話を聞いていた秋がいやいやと首を振った。
「唯じゃねえんだからそんな大事になんないって。しっかり者の優様だぞ」
「ノーノー!大事になんてなった事な……くないですごめんなさい」
秋に思わず言い返そうとしたけど暮刃先輩の横にいた氷怜先輩にじっと見つめられては謝るしかない。白旗をあげたらほっぺ撫でてくれた。すぐ謝ったのは正解だったらしい。
「氷怜先輩甘やかし禁止ですよ!」
「まあ、こいつもわざとじゃねぇからな」
「でもですよ」
秋が不満げになると上から覆い被さった瑠衣先輩が楽しそうに笑って言う。つぶれた秋からウエッと鳴き声が。
「アッキーもなんだかんだ人の事言えないしネー。優たんにもアッキーにもその素質受け継がれてるんじゃなーイ?」
「恐ろしいこと言わんでくださいよ!」
まるで人を病原菌扱いなのでさすがに訂正しようと思ったらだんだん瑠衣先輩の肩が震えていることに気がつく。下敷きの秋もバイブが始まりなんか震えてんすけどと慌て始めた時、今にも吹き出しそうな顔で瑠衣先輩が話し出した。
「……てゆかー、浮気報告されるとかさーブフッ……暮ちん振られた事すら無い人間なのに!!アハ、アハハ!」
ついにゲラゲラ笑い出した瑠衣先輩に亜蘭さんが居心地悪そうに縮こまってしまう。真面目な亜蘭さんにしてみたら心苦しい会話なのだろうけど、当の暮刃先輩はそこまで気にしてなさそうだよ。
「も、申し訳ありません。報告マキオにもう少し確かめさせてからするべきでした……」
「ああ、良いよ。何かあるならそれはそれで早く知らせが来た方が何かと都合が良いし……それに、こんな思いさせられる日が来るなんて、ある意味新鮮」
最後は意味深な暮刃先輩の微笑みに瑠衣先輩がさらに爆笑する。
暮刃先輩と優の大人なやりとりはおれにはまだ良くわからないけど、やっぱり暮刃先輩の機嫌が良いのは分かる。優がちゃんと報告して尚且つ暮刃先輩の欲しい言葉を電話越しに言ったんだろう。
相変わらず優と暮刃先輩のやりとりは彼ららしいものがある。
少し離れた場所で麗央が驚いたように目を見開いていた。どうかしたのと首を傾げると遠慮がちに口を開く。
「いや、少し意外で……あ、すみません、出過ぎたことを」
思わず自分の口を押さえた麗央。
麗央の先輩たちに対してまだ一歩引いた態度は変わらずで少し残念だけど、思えばチームの人ですら先輩達とタメ口をきくなんて事も幹部メンバーくらいだ。
その幹部ですら線引きをしっかりしているようにも感じる。深入りしようとしないし、下手な口出しもしないだろうから麗央が硬い態度を崩さないのは普通なのかも。いつのまにか麻痺してたのはおれたちか。
それでも気になったおれは麗央に話の続きを促した。すると麗央は少しだけ先輩達の様子を伺い、次におれを見たので微笑み返すとようやく口を開く。
「あの、今の優の報告を受けても穏やかだったので、それが少し意外、でした……」
「はっきり言ってやれよ、重たい愛情向けてるくせに案外自由にさせてるんだなって」
「ちょっと、そこまで言ってないから」
李恩の容赦ない言葉に眉を寄せた麗央がすかさず謝る。
「俺だったら、今みたいな報告されたら理由はどうあれ帰らせるか、とにかく許せないと思っただけです。だから個人的な驚きです、すみません……」
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