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misunderstanding!
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麗央の言葉を拾ったのは意外にも那加さんだった。
「あーそういうの、聞いて良いなら俺も聞きたいですね」
今日も艶のある長めの黒髪を1つにまとめ、色気のある唇が楽しげに笑っている。
最近気付いた事はチームメンバーとしては珍しく、那加さんは先輩達にフレンドリーな事だ。そんな彼に瑠衣先輩はまたケラケラと笑い出した。
「ナニナニ、そんなコト気になるノ」
「やーあなた方の人間らしいところに触れる機会があるなら聞きたいって、正直この場の殆どが今耳傾けてますよ」
那加さんの言葉に周りが一斉に固まった。さっきまで普通に話してたのに実はこの会話を聞いていたらしい。みんな聞いていないふりが上手い。
紫苑さんがまたお前はという顔でおいと突っ込む。
「那加、踏み込むなよ。それもチーム巻き添えにすんな」
「いーだろ別に、どーせ気になってる奴らばっかだし。まあ答えたくなければもちろんそれで良いんですがね」
那加さん的にはそこまで踏み込みたい訳ではなさそうだから、もしかしたら周りのチームの人たちの気持ちを読み取ったのかもしれない。まとめる側に居る人はタイミングを掴むのが上手い。
「あーでも、聞けた方がこっちも動きやすいとこありますよー?どの程度でどう接するべきかとか。だから俺らも聞きたいです」
「たしかに、聞きたいです」
神さんと才さんも便乗して右手を2人で同時に上げた。多分あと一押しと考えたのかも知れない、この2人は盛り上げ隊長系だけど空気を読むのが上手いのだ。
「だってヨ、ひー答えてあげればー?」
「お前も聞かれてんだよ……」
「じゃあ2人はどう思う?」
「え?」
暮刃先輩に微笑まれ、まさかこっちに会話が来るとは思わず首を傾げる。でも良く考えてみれば回り回って自分も当事者に近いわけか。秋はすでに気が付いていたらしく、んーと何かを考え1番最初に口を開いた。
「まず、俺ら自身が普通に女の子と2人って機会がまああるんで特になんとも……唯はもう言わずもがな趣味からしても女の子が圧倒的だし」
ふむ、確かに女子会するし、美容品買いに行ったりするときは女の子も一緒に行くし。そこに他意はなく必然的に男女2人パターンは多くある。
「そうだね、わりとね」
「だろ?俺もダンスペアで踊る時あるし、男も女の子もパート練習あるんでタイミングあれば一緒にやりますよ。つか普通に飯も行ってましたね、この前とかも」
「はあ?」
もちろんこのことを先輩達は知っているのでこの場でも口を挟むことはなかったけど、おれたちの会話に1番難色を示したのは麗央だった。
「え……流石に俺だって短い期間でも、優も唯も秋も邪な感情がない性格だって分かるけど……それ、良い、ものなの……?」
「お前だったら発狂ものだよなぁ」
「ねえ!うるさいから。俺は今いいの」
李恩がちゃちゃを入れるので麗央がなんでそんな事をバラすんだと顔を赤くする。最近の麗央の表情は前よりもずっと豊かで可愛いんだな。
おれはそれ見ながら自分の今までの生活を思い出していた。秋の言う通りかなりの確率で誰かと2人きりというのは発生するだろう。3人でバイトも学校も家もいつも一緒、とは言ってもそれぞれの趣味の時間はあるし。でもやはりそれが悪い事とは思えない。
「んん、どうなんですかね?」
おれがそう言うと麗央に呆れた顔をされてしまう。
でも氷怜先輩がずいぶんと面白そうに笑っていた。声をあげるわけでもなくおれの瞳の奥を見ながら遊ぶように。
「良いんじゃねぇの」
「えーと、なんか色んな顔してますけど氷怜先輩ちょっと」
なんですかそのニヒルな笑顔は。かっこいいんですけどって今はそうじゃない。あの、と続けて聞いても氷怜先輩はすぐには答えずまたおれの頬を撫でた。
「そこも含めて、良いんじゃねぇの」
よく分からないがヘーゼルグリーンの瞳に嫌悪は見えない。それに余裕と色気を含んだ笑みを見せるので、大丈夫か大丈夫じゃないかと言えば大丈夫なんだと思う。
「あーそういうの、聞いて良いなら俺も聞きたいですね」
今日も艶のある長めの黒髪を1つにまとめ、色気のある唇が楽しげに笑っている。
最近気付いた事はチームメンバーとしては珍しく、那加さんは先輩達にフレンドリーな事だ。そんな彼に瑠衣先輩はまたケラケラと笑い出した。
「ナニナニ、そんなコト気になるノ」
「やーあなた方の人間らしいところに触れる機会があるなら聞きたいって、正直この場の殆どが今耳傾けてますよ」
那加さんの言葉に周りが一斉に固まった。さっきまで普通に話してたのに実はこの会話を聞いていたらしい。みんな聞いていないふりが上手い。
紫苑さんがまたお前はという顔でおいと突っ込む。
「那加、踏み込むなよ。それもチーム巻き添えにすんな」
「いーだろ別に、どーせ気になってる奴らばっかだし。まあ答えたくなければもちろんそれで良いんですがね」
那加さん的にはそこまで踏み込みたい訳ではなさそうだから、もしかしたら周りのチームの人たちの気持ちを読み取ったのかもしれない。まとめる側に居る人はタイミングを掴むのが上手い。
「あーでも、聞けた方がこっちも動きやすいとこありますよー?どの程度でどう接するべきかとか。だから俺らも聞きたいです」
「たしかに、聞きたいです」
神さんと才さんも便乗して右手を2人で同時に上げた。多分あと一押しと考えたのかも知れない、この2人は盛り上げ隊長系だけど空気を読むのが上手いのだ。
「だってヨ、ひー答えてあげればー?」
「お前も聞かれてんだよ……」
「じゃあ2人はどう思う?」
「え?」
暮刃先輩に微笑まれ、まさかこっちに会話が来るとは思わず首を傾げる。でも良く考えてみれば回り回って自分も当事者に近いわけか。秋はすでに気が付いていたらしく、んーと何かを考え1番最初に口を開いた。
「まず、俺ら自身が普通に女の子と2人って機会がまああるんで特になんとも……唯はもう言わずもがな趣味からしても女の子が圧倒的だし」
ふむ、確かに女子会するし、美容品買いに行ったりするときは女の子も一緒に行くし。そこに他意はなく必然的に男女2人パターンは多くある。
「そうだね、わりとね」
「だろ?俺もダンスペアで踊る時あるし、男も女の子もパート練習あるんでタイミングあれば一緒にやりますよ。つか普通に飯も行ってましたね、この前とかも」
「はあ?」
もちろんこのことを先輩達は知っているのでこの場でも口を挟むことはなかったけど、おれたちの会話に1番難色を示したのは麗央だった。
「え……流石に俺だって短い期間でも、優も唯も秋も邪な感情がない性格だって分かるけど……それ、良い、ものなの……?」
「お前だったら発狂ものだよなぁ」
「ねえ!うるさいから。俺は今いいの」
李恩がちゃちゃを入れるので麗央がなんでそんな事をバラすんだと顔を赤くする。最近の麗央の表情は前よりもずっと豊かで可愛いんだな。
おれはそれ見ながら自分の今までの生活を思い出していた。秋の言う通りかなりの確率で誰かと2人きりというのは発生するだろう。3人でバイトも学校も家もいつも一緒、とは言ってもそれぞれの趣味の時間はあるし。でもやはりそれが悪い事とは思えない。
「んん、どうなんですかね?」
おれがそう言うと麗央に呆れた顔をされてしまう。
でも氷怜先輩がずいぶんと面白そうに笑っていた。声をあげるわけでもなくおれの瞳の奥を見ながら遊ぶように。
「良いんじゃねぇの」
「えーと、なんか色んな顔してますけど氷怜先輩ちょっと」
なんですかそのニヒルな笑顔は。かっこいいんですけどって今はそうじゃない。あの、と続けて聞いても氷怜先輩はすぐには答えずまたおれの頬を撫でた。
「そこも含めて、良いんじゃねぇの」
よく分からないがヘーゼルグリーンの瞳に嫌悪は見えない。それに余裕と色気を含んだ笑みを見せるので、大丈夫か大丈夫じゃないかと言えば大丈夫なんだと思う。
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