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第十六章 遊戯に翻弄される魔塔主と弟子と騎士と聖女
402.衝撃の事実?
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ここまできたらもう、開き直ったもん勝ちだろ。
俺は腹を括って、ニヤリと笑んで見せた。
「クレインにも言ったが、俺とレイヴンは正式にお付き合いしてる仲だからな。夜も仲睦まじいって訳よ」
「あぁぁ……テオはっ! なんでそういうこと平気で言っちゃうんですか! ホント最低っ」
「……色々と確認したいことはありますが、先ほども言ったようにレイヴンはテオドールに心を許しているのは分かります。ですから、これ以上私からは何も言いません」
「お、じゃあ認めてくれるのか?」
「認めるも何も……今更私が何を言ったところで、あなたたちの関係性が変わる訳ではないでしょう? 私だってある意味、禁断の恋をして結ばれた訳ですから」
見た目の色味は変わらねぇが、ウンディーネも照れてるみたいだな。
こういうところは人間っぽさが残ってて可愛いもんだ。
「ってか、母ちゃんは何歳で亡くなってるんだ? 見た感じ若そうに見えるが」
「私ですか? 二十八の時ですね。テオドールは今……」
「三十。なんだ、母ちゃんも余裕でいけちまうなァ?」
「何を言ってんの? この人は……っ……! ありがとうって思ったのがバカみたい。こんの……変態〇×野郎!」
「口悪っ! お前なぁ、俺なりに場を和ましてやってんのが分かんねぇのかァ? ただの軽口だ。このド真面目弟子さんは嫉妬深くて困っちまう」
「はぁ? 人の母親捕まえて、何がいけちまうなァ? だよ! 落ちるとこまで落ちてるだろ! 今、真剣な話をしているのが分かりませんか? バッカじゃないの?」
俺らがギャンギャン始めちまったせいで、ウンディーネが困り始めてるんだが……横目で見る限り楽しそうにしてるから構わねぇか。
正直湿っぽい話は苦手だからな。さっさと流しちまった方がいい。
「これ以上ウンディーネ様を……お母さんを変な意味で見たら……」
「おいおい……魔法をぶっ放そうとするんじゃねぇよ! この結界は外から丸見えなんだぞ? 俺が何したってんだよ。いい加減落ち着けって」
「うるさいっ! あぁもうっ。お母さんこんな最悪な人ですみません。俺が絶対に真人間の道へ戻してみせます!」
「なんだか私も気が抜けてしまったわ。テオドール、あなたの人柄は分かりました。これで私も心置きなくクレインにも伝えられそうね」
今、さらっと重要なことを言わなかったか?
もしかして、クレインはウンディーネのことを知らねぇってことか。
レイヴンも魔法の代わりに俺をポカポカと殴りつけてきていたが、ウンディーネの言葉にピタリと動きを止める。
「そういえば、シルフィード様が前に仰っていたことって……お母さんのことだったんでしょうか?」
「たぶんそうね。精霊王同士は仲良く話す時もあるから。私が元人間だということも、精霊王は知っているの。でも……この姿でクレインの前へ現れる勇気がなくて」
困ったように微笑むウンディーネを見て、レイヴンが逆に微笑み返す。
「大丈夫ですよ。きっとお父さんも喜びます。全て終わったら、一緒に会いに行きましょう」
「そうね。ありがとう、レイヴン。では名残惜しいけれど……皆様をこれ以上待たせる訳にはいかないわ」
ウンディーネの言葉を聞いて、俺はもう一度パチンと指を鳴らす。
すると、結界が外れて外の声が聞こえるようになった。
「テオ、お前また何かやらかしただろう? レイヴンが怒っているように見えたぞ」
「いきなり説教してくるんじゃねぇよ。相変わらず騎士団長サマはいちいちうるせぇな」
「無音で見守ってましたけど、色々と状況が変化していたじゃないですか。それを見た団長が騒いでバタバタしてたんですよ。落ち着きがなくて参りました」
「そうね。テオドールが何かやらかしているのは理解できたけれど。ウンディーネ様も晴れやかな表情になられたし大丈夫ということかしら?」
外にいた面々も、話は聞こえなくてもそれぞれ色々と考えていたみてぇだな。
レイヴンにとっちゃありがたいことじゃねぇか。
当の本人は今更恥ずかしくなったってか? 顔を隠したところで、もう今更だろ。
俺は腹を括って、ニヤリと笑んで見せた。
「クレインにも言ったが、俺とレイヴンは正式にお付き合いしてる仲だからな。夜も仲睦まじいって訳よ」
「あぁぁ……テオはっ! なんでそういうこと平気で言っちゃうんですか! ホント最低っ」
「……色々と確認したいことはありますが、先ほども言ったようにレイヴンはテオドールに心を許しているのは分かります。ですから、これ以上私からは何も言いません」
「お、じゃあ認めてくれるのか?」
「認めるも何も……今更私が何を言ったところで、あなたたちの関係性が変わる訳ではないでしょう? 私だってある意味、禁断の恋をして結ばれた訳ですから」
見た目の色味は変わらねぇが、ウンディーネも照れてるみたいだな。
こういうところは人間っぽさが残ってて可愛いもんだ。
「ってか、母ちゃんは何歳で亡くなってるんだ? 見た感じ若そうに見えるが」
「私ですか? 二十八の時ですね。テオドールは今……」
「三十。なんだ、母ちゃんも余裕でいけちまうなァ?」
「何を言ってんの? この人は……っ……! ありがとうって思ったのがバカみたい。こんの……変態〇×野郎!」
「口悪っ! お前なぁ、俺なりに場を和ましてやってんのが分かんねぇのかァ? ただの軽口だ。このド真面目弟子さんは嫉妬深くて困っちまう」
「はぁ? 人の母親捕まえて、何がいけちまうなァ? だよ! 落ちるとこまで落ちてるだろ! 今、真剣な話をしているのが分かりませんか? バッカじゃないの?」
俺らがギャンギャン始めちまったせいで、ウンディーネが困り始めてるんだが……横目で見る限り楽しそうにしてるから構わねぇか。
正直湿っぽい話は苦手だからな。さっさと流しちまった方がいい。
「これ以上ウンディーネ様を……お母さんを変な意味で見たら……」
「おいおい……魔法をぶっ放そうとするんじゃねぇよ! この結界は外から丸見えなんだぞ? 俺が何したってんだよ。いい加減落ち着けって」
「うるさいっ! あぁもうっ。お母さんこんな最悪な人ですみません。俺が絶対に真人間の道へ戻してみせます!」
「なんだか私も気が抜けてしまったわ。テオドール、あなたの人柄は分かりました。これで私も心置きなくクレインにも伝えられそうね」
今、さらっと重要なことを言わなかったか?
もしかして、クレインはウンディーネのことを知らねぇってことか。
レイヴンも魔法の代わりに俺をポカポカと殴りつけてきていたが、ウンディーネの言葉にピタリと動きを止める。
「そういえば、シルフィード様が前に仰っていたことって……お母さんのことだったんでしょうか?」
「たぶんそうね。精霊王同士は仲良く話す時もあるから。私が元人間だということも、精霊王は知っているの。でも……この姿でクレインの前へ現れる勇気がなくて」
困ったように微笑むウンディーネを見て、レイヴンが逆に微笑み返す。
「大丈夫ですよ。きっとお父さんも喜びます。全て終わったら、一緒に会いに行きましょう」
「そうね。ありがとう、レイヴン。では名残惜しいけれど……皆様をこれ以上待たせる訳にはいかないわ」
ウンディーネの言葉を聞いて、俺はもう一度パチンと指を鳴らす。
すると、結界が外れて外の声が聞こえるようになった。
「テオ、お前また何かやらかしただろう? レイヴンが怒っているように見えたぞ」
「いきなり説教してくるんじゃねぇよ。相変わらず騎士団長サマはいちいちうるせぇな」
「無音で見守ってましたけど、色々と状況が変化していたじゃないですか。それを見た団長が騒いでバタバタしてたんですよ。落ち着きがなくて参りました」
「そうね。テオドールが何かやらかしているのは理解できたけれど。ウンディーネ様も晴れやかな表情になられたし大丈夫ということかしら?」
外にいた面々も、話は聞こえなくてもそれぞれ色々と考えていたみてぇだな。
レイヴンにとっちゃありがたいことじゃねぇか。
当の本人は今更恥ずかしくなったってか? 顔を隠したところで、もう今更だろ。
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