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第十章 たまには真面目な魔塔主といつも真面目な弟子
263.小部屋の中で※<レイヴン視点>
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目を覚ますと部屋の明かりは消えていて、ベッドに寝かされていた。
ぼんやりとしていたけど、調べ物の途中で寝てしまったことを思い出して慌てて身体を起こす。
うとうとしていた記憶はあるんだけど、まさか本当に寝ちゃうだなんて恥ずかしい。
「寝落ちとか……テオは……?」
ベッドから下りて室内を軽く見回すと、部屋の奥の方から明かりが漏れているのが分かる。
静かに近づいて扉を少しだけ開くと、小部屋の中で座っているテオが本を片手に何かを作成しているのが見えた。
声をかけようか躊躇うと、テオが気配に気づいて先に振り向く。
「起きたのか。どうした? 俺がいなくて寂しかったか?」
「そういう訳ではないですけど。ただ、眠ってしまって申し訳ないなと思って。読んでいるうちに危ないとは思っていましたけど、本当に寝落ちしていたなんて……」
「別に、これは自主的にしてたことだしな。決められたことは終わってるんだし、気にすることはねぇだろ。そんなに気にするってんなら、俺のこと構ってくれてもいいけどな」
「なんですか、それ……」
テオが一旦手を止めて俺の方を見てくる。
その顔は企んでいる時の顔なんだけど……。
そっと部屋の中に足を踏み入れた。
俺を見ながら、テオは可笑しそうに立ち上がり俺の手を取って引き寄せる。
「なぁ、眠ったなら元気になっただろ?」
「そうなんですけど……テオ、俺、今とても嫌な予感が……」
ニィ、と笑うと、テオは俺の顎を掴んで口付ける。
予感が当たってしまった。
でも、突き放そうとまでは思えない。
慣れてしまったのもあるし、俺も心のどこかで望んでしまっている気がする。
唇が重なると、大人しく従って受け止める。
何度も触れる度に力が抜けてきて、テオに縋り付くように服をギュッと掴む。
「……ん、…っ……」
「また素直じゃねぇか」
「……どちらにしても、しようとしてますよね?」
「まぁな」
近距離で会話をかわすと、テオがそのまま覆いかぶさってくる。
また唇を塞がれて舌まで絡め取られると、身体を支えられなくなってくる。
テオは俺を片腕で抱きとめて、ぴちゃぴちゃと音を立てながら口内をゆっくりと味わうように蹂躙してくる。
「はぁ……っ、ん……」
「イイ感じじゃねぇか」
「まさか、ここで……?」
「刺激的だろ?」
自分の顔が赤くなってきたのが分かる。
立ったまま始めようとするテオに文句を言おうとすると、また唇を塞がれた。
そのまま片手で服を脱がされそうになって、何とか抵抗しようと手を伸ばす。
力の入らない手で身体を引き離そうと突っ張る度に、舌を強く吸われて頭がぼんやりとしてくる。
執拗なキスに平常心も奪われて、何も考えられなくなっていく。
テオは唇をペロと一舐めしてから、漸く俺を開放してくれた。
「よしよし、イイコだ。今、脱がしてやるから」
「……ほ、本気……です、か?」
愉しげに笑んで、問答無用と言わんばかりに俺の服を剥がしていく。
パサリと落ちていく自分の服を視線で追うくらいしかできない。
やんわりと抵抗を続けているのに、宥めるようにキスの雨を降らせてくるから結局されるがままだ。
ぼーっとしている間に、向かい合せの形で抱きかかえられた。
そのまま壁に俺を寄りかからせて両足を掴んで広げると、俺のナカへと欲望をねじ込ませてきた。
「ぁ、あぁぁっ!」
「相変わらず、イイ声だな」
挿入ってくる予感はあったけど、いきなりテオでいっぱいになってしまって、熱さと苦しさで頭が混乱してくる。
急に与えられた圧迫感から逃れようと、喉を反らしてしまう。
テオは俺の喉元に跡を残すように強く吸い付く。
必死に熱い息を逃していると、またキスで思考を奪われてしまう。
ふわふわとしている間に、敏感に感じてしまう場所に触れられて、どんどん追い詰められていく。
ぼんやりとしていたけど、調べ物の途中で寝てしまったことを思い出して慌てて身体を起こす。
うとうとしていた記憶はあるんだけど、まさか本当に寝ちゃうだなんて恥ずかしい。
「寝落ちとか……テオは……?」
ベッドから下りて室内を軽く見回すと、部屋の奥の方から明かりが漏れているのが分かる。
静かに近づいて扉を少しだけ開くと、小部屋の中で座っているテオが本を片手に何かを作成しているのが見えた。
声をかけようか躊躇うと、テオが気配に気づいて先に振り向く。
「起きたのか。どうした? 俺がいなくて寂しかったか?」
「そういう訳ではないですけど。ただ、眠ってしまって申し訳ないなと思って。読んでいるうちに危ないとは思っていましたけど、本当に寝落ちしていたなんて……」
「別に、これは自主的にしてたことだしな。決められたことは終わってるんだし、気にすることはねぇだろ。そんなに気にするってんなら、俺のこと構ってくれてもいいけどな」
「なんですか、それ……」
テオが一旦手を止めて俺の方を見てくる。
その顔は企んでいる時の顔なんだけど……。
そっと部屋の中に足を踏み入れた。
俺を見ながら、テオは可笑しそうに立ち上がり俺の手を取って引き寄せる。
「なぁ、眠ったなら元気になっただろ?」
「そうなんですけど……テオ、俺、今とても嫌な予感が……」
ニィ、と笑うと、テオは俺の顎を掴んで口付ける。
予感が当たってしまった。
でも、突き放そうとまでは思えない。
慣れてしまったのもあるし、俺も心のどこかで望んでしまっている気がする。
唇が重なると、大人しく従って受け止める。
何度も触れる度に力が抜けてきて、テオに縋り付くように服をギュッと掴む。
「……ん、…っ……」
「また素直じゃねぇか」
「……どちらにしても、しようとしてますよね?」
「まぁな」
近距離で会話をかわすと、テオがそのまま覆いかぶさってくる。
また唇を塞がれて舌まで絡め取られると、身体を支えられなくなってくる。
テオは俺を片腕で抱きとめて、ぴちゃぴちゃと音を立てながら口内をゆっくりと味わうように蹂躙してくる。
「はぁ……っ、ん……」
「イイ感じじゃねぇか」
「まさか、ここで……?」
「刺激的だろ?」
自分の顔が赤くなってきたのが分かる。
立ったまま始めようとするテオに文句を言おうとすると、また唇を塞がれた。
そのまま片手で服を脱がされそうになって、何とか抵抗しようと手を伸ばす。
力の入らない手で身体を引き離そうと突っ張る度に、舌を強く吸われて頭がぼんやりとしてくる。
執拗なキスに平常心も奪われて、何も考えられなくなっていく。
テオは唇をペロと一舐めしてから、漸く俺を開放してくれた。
「よしよし、イイコだ。今、脱がしてやるから」
「……ほ、本気……です、か?」
愉しげに笑んで、問答無用と言わんばかりに俺の服を剥がしていく。
パサリと落ちていく自分の服を視線で追うくらいしかできない。
やんわりと抵抗を続けているのに、宥めるようにキスの雨を降らせてくるから結局されるがままだ。
ぼーっとしている間に、向かい合せの形で抱きかかえられた。
そのまま壁に俺を寄りかからせて両足を掴んで広げると、俺のナカへと欲望をねじ込ませてきた。
「ぁ、あぁぁっ!」
「相変わらず、イイ声だな」
挿入ってくる予感はあったけど、いきなりテオでいっぱいになってしまって、熱さと苦しさで頭が混乱してくる。
急に与えられた圧迫感から逃れようと、喉を反らしてしまう。
テオは俺の喉元に跡を残すように強く吸い付く。
必死に熱い息を逃していると、またキスで思考を奪われてしまう。
ふわふわとしている間に、敏感に感じてしまう場所に触れられて、どんどん追い詰められていく。
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