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それは禁句です
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私服に着替えた俺たちは、ケルサスの市場に転移した。
朝の市場とはまた雰囲気が違う。賑わっていることは変わらないが、早朝には無かった屋台もたくさん出ている。
「何を食べようか?」
もう俺は空腹で倒れそうだよ。なにしろ午前中から魔法を使って動き回ったからね。
「あの串焼きはどうだ?」
パーシヴァルが視線を投げた先には、大きな肉を4つも刺した串焼きを売る店があった。
あれならこの空腹を十分に満たしてくれそうだ。
「うん! いいね!」
俺はパーシヴァルと肉串の屋台に向かう。
人気の店らしく、客が列を作って肉が焼けるのを待っていた。俺たちは列の一番後ろに並んで順番を待つ。肉の焼ける香ばしい匂いを楽しみながら、他に美味しそうなものはないか屋台を物色する。できれば甘いものがいいな。蜜のかかった揚げ菓子だったら尚いい。並ぶ屋台に揚げ菓子の店がないかと見回していれば、行き交う人々の中に思わぬ人物を見た。
「あれ? ……今のって」
「どうした?」
「今、ウェリタスがいた」
「サフィラスの兄君か?」
「うん。マントのフードを深く被っていたからはっきり顔が見えたわけじゃないけど、でも……ウェリタスだよ」
血の繋がりがあるとはいえ、ろくに顔を合わせたことのない兄だ。しっかり顔を覚えているかといえば、まぁなんとなく俺に似ているよな程度の範囲だが。当然親しみは全く無い。その程度の面識だったが直感が働いた。あれは間違いなくウェリタスだ。
だけど、なんでウェリタスがこんなところにいるんだ? なんだかロクな事しか起きない予感しかないが。大体昼間からウェリタスがこんなところにいるってことは、伯爵のやらかしで学園や家どころかソルモンターナでの居場所が無くなったのかもしれない。それにしたって、王都からケルサスまでは結構な距離だ。そもそもこんなところまで何しにきたんだ? 出稼ぎか?
「追うか?」
串焼きが俺の後ろ髪を鷲掴みで引っ張ったけれど、マントの男がどうしても気になる。
「……うん、追おう!」
俺たちは串焼きの列から離脱して、人波に紛れて見えなくなったマントの背中を急いで追った。
「染めてないくすんだ色のマントを着ていた。背は俺よりちょっと高い」
どこにでもいるような旅人の格好だ。一瞬顔が見えなければ、俺だってウェリタスだって気が付かなかった。人波に乗ってさっきのマントを探す。
「サフィラス、あれか?」
パーシヴァルが指を差した先で、くすんだ色のマントを纏った人物がちょうど路地に入るところだった。俺はパーシヴァルと視線を交わし足を早めると、マントの人物(ウェリタス?)に怪しまれないように少し間をおいてゆっくりと路地に足を踏み入れた。
表の広く賑やかな通りとは違って、大人が二人並んで歩けばそれだけで道を塞いでしまいそうなくらいに狭い上に、どこか薄汚れていた。虚ろな様子で座り込んでいる者もちらほらいる。これは多かれ少なかれどこの街でも見られる光景だ。光があれば当然影ができる。ここはその影の一部だ。ただ、奴隷制度があるこの国では、その影が些か濃いかもしれないが。
マントの人物(ウェリタス?)が少し先の角を曲がるのが見えた。薄汚れたマントの裾が翻りながら建物の間に吸い込まれていく。この辺りは妙に複雑な作りになっているようで、土地勘の無い俺たちでは見失ったらそこまでだ。
小走りで後を追い、マントが消えた建物と建物の間を覗き込んだけれど、そこは薄暗く少し饐えた匂いがするだけですでにその姿は見当たらない。覗いた通りの先にも、建物への出入り口や脇道がいくつもある。
「ありゃ、見失っちゃったかな?」
「……サフィラス」
パーシヴァルに名前を呼ばれて振り返ると、いつの間にか俺を隠すように立っているパーシヴァルの背中と、その向こう側に数人の小汚い男達がいた。こういう場所の名物のような奴らだ。
狭い通りに体のでかい男達が雁首揃えて暑苦しいな。
「よう、坊ちゃんたち。こんなところで何をしてるんだい?」
「道にでも迷っちゃったかなぁ?」
「俺たちが案内してやってもいいぜ。ただし、新しいお家だけどな。ヒャッハッハ!」
破落戸どもが、いかにも人を馬鹿にしたように俺たちに近づいてくる。
こいつらからしたら、俺たちはどこかいい家の坊ちゃんで上等な商品だ。自ら獲物になりに来たいい鴨ってところだろう。
ちなみにいくら奴隷制度があるからと言って、好き勝手に商品を仕入れていいわけじゃない。そんなことが許されたらいくら奴隷制度がある国とはいえ、犯罪国家の誹りは免れない。奴隷として売買されるのは、貧しくて奴隷に身を落とすしか無かった者や犯罪者。時には敗戦国の民や、少数民族同士のいざこざなんかで首領が変わった時に排除された者が主だ。それだって本人の意思を無視しているわけだから、どうかとは思うけど。昔はそこに獣人が含まれていたが、今は当然許されていない。
だけどこういう輩にとってそんな事は関係ない。男女関係なく見目のいい子供を平民貴族関係なく攫っては違法に売り捌く。むしろ貴族の子息令嬢は高い金額がつくから狙われやすい。
そうやって拐かされた者は裏で売買されて、大抵は闇から闇へと消えてゆく。
「……おい、見ろよ。後ろに隠れてるガキ……えれぇ上玉じゃねぇか」
「へぇ、まだ子供だがゾクゾクするくらいの別嬪だ。よし、そいつはすぐに売らねぇで、俺の奴隷として飽きるまでは可愛がってやる。へへっ、今から俺のぶっといのを思う存分しゃぶらせてやるから、こっちにっグフゥ……っ!」
下品なことを言いながら俺に手を伸ばしてきたボスらしい男は、汚い呻き声を上げながら勢いよく吹っ飛んでいった。パーシヴァルが目にも止まらない程の素早い動きで、男の鳩尾に鋭い蹴りを入れたのだ。建物の壁に叩きつけられた男は口から泡を吹いて地面に崩れ落ちる。一切の容赦が無い蹴りだったけれど、あの言葉さえ言わなければもう少し手加減をして貰えたはずだ。
今日のパーシヴァルに奴隷は禁句なんだよ……俺のせいで。もちろん俺は反省してます。
「あ、兄貴っ! てっ、テメェ!」
「このガキどもめっ! ぶっ殺してやる!」
男達が喚きながら一斉に襲いかかって来たけど、パーシヴァルは表情ひとつ変えることなく男達の急所に拳や膝を打ち込んでゆく。横幅のある大きな男が面白いように地面に転がった。
幼い頃から本当の命のやり取りを経験しているパーシヴァルと、弱い者だけを相手に息巻いているこいつらとは、格というものがまったく違う。俺はパーシヴァルの無駄のない流れるような動きに、ただただ見入る。
パーシヴァルはその場からほとんど動くことなく、あっという間に破落戸連中を伸してしまった。
でかい男五人を相手にしての大立ち回りを演じても、息の一つも乱していない。剣がなくてもパーシヴァルはすごいんだな。
「サフィラス、戻ろう。こんなところに長居は無用だ」
パーシヴァルが俺の手を引いて、大通りに向かって歩き出す。
マントの人物(ウェリタス?)も見失ってしまったし、ここで深追いをしてもいいことはないだろう。それよりも早く市場に戻って、もう一度串焼きに並んだほうがいいな。
「あ、ちょっと待って!」
俺は足を止めると、倒れて動かなくなった男達を振り返る。でかい男共がこんな狭い路地で転がっていたら通行の邪魔だ。
俺は蔦で男達を縛り上げると、路地の隅っこに寄せる。こうしておけば、親切な誰かが騎士か警邏を呼んでくれるだろう。もしも誰からも見ないふりをされてしまったら、頑張って自力で脱出してほしい。蔦はそう簡単に切れないと思うけど。
健闘を祈る。
朝の市場とはまた雰囲気が違う。賑わっていることは変わらないが、早朝には無かった屋台もたくさん出ている。
「何を食べようか?」
もう俺は空腹で倒れそうだよ。なにしろ午前中から魔法を使って動き回ったからね。
「あの串焼きはどうだ?」
パーシヴァルが視線を投げた先には、大きな肉を4つも刺した串焼きを売る店があった。
あれならこの空腹を十分に満たしてくれそうだ。
「うん! いいね!」
俺はパーシヴァルと肉串の屋台に向かう。
人気の店らしく、客が列を作って肉が焼けるのを待っていた。俺たちは列の一番後ろに並んで順番を待つ。肉の焼ける香ばしい匂いを楽しみながら、他に美味しそうなものはないか屋台を物色する。できれば甘いものがいいな。蜜のかかった揚げ菓子だったら尚いい。並ぶ屋台に揚げ菓子の店がないかと見回していれば、行き交う人々の中に思わぬ人物を見た。
「あれ? ……今のって」
「どうした?」
「今、ウェリタスがいた」
「サフィラスの兄君か?」
「うん。マントのフードを深く被っていたからはっきり顔が見えたわけじゃないけど、でも……ウェリタスだよ」
血の繋がりがあるとはいえ、ろくに顔を合わせたことのない兄だ。しっかり顔を覚えているかといえば、まぁなんとなく俺に似ているよな程度の範囲だが。当然親しみは全く無い。その程度の面識だったが直感が働いた。あれは間違いなくウェリタスだ。
だけど、なんでウェリタスがこんなところにいるんだ? なんだかロクな事しか起きない予感しかないが。大体昼間からウェリタスがこんなところにいるってことは、伯爵のやらかしで学園や家どころかソルモンターナでの居場所が無くなったのかもしれない。それにしたって、王都からケルサスまでは結構な距離だ。そもそもこんなところまで何しにきたんだ? 出稼ぎか?
「追うか?」
串焼きが俺の後ろ髪を鷲掴みで引っ張ったけれど、マントの男がどうしても気になる。
「……うん、追おう!」
俺たちは串焼きの列から離脱して、人波に紛れて見えなくなったマントの背中を急いで追った。
「染めてないくすんだ色のマントを着ていた。背は俺よりちょっと高い」
どこにでもいるような旅人の格好だ。一瞬顔が見えなければ、俺だってウェリタスだって気が付かなかった。人波に乗ってさっきのマントを探す。
「サフィラス、あれか?」
パーシヴァルが指を差した先で、くすんだ色のマントを纏った人物がちょうど路地に入るところだった。俺はパーシヴァルと視線を交わし足を早めると、マントの人物(ウェリタス?)に怪しまれないように少し間をおいてゆっくりと路地に足を踏み入れた。
表の広く賑やかな通りとは違って、大人が二人並んで歩けばそれだけで道を塞いでしまいそうなくらいに狭い上に、どこか薄汚れていた。虚ろな様子で座り込んでいる者もちらほらいる。これは多かれ少なかれどこの街でも見られる光景だ。光があれば当然影ができる。ここはその影の一部だ。ただ、奴隷制度があるこの国では、その影が些か濃いかもしれないが。
マントの人物(ウェリタス?)が少し先の角を曲がるのが見えた。薄汚れたマントの裾が翻りながら建物の間に吸い込まれていく。この辺りは妙に複雑な作りになっているようで、土地勘の無い俺たちでは見失ったらそこまでだ。
小走りで後を追い、マントが消えた建物と建物の間を覗き込んだけれど、そこは薄暗く少し饐えた匂いがするだけですでにその姿は見当たらない。覗いた通りの先にも、建物への出入り口や脇道がいくつもある。
「ありゃ、見失っちゃったかな?」
「……サフィラス」
パーシヴァルに名前を呼ばれて振り返ると、いつの間にか俺を隠すように立っているパーシヴァルの背中と、その向こう側に数人の小汚い男達がいた。こういう場所の名物のような奴らだ。
狭い通りに体のでかい男達が雁首揃えて暑苦しいな。
「よう、坊ちゃんたち。こんなところで何をしてるんだい?」
「道にでも迷っちゃったかなぁ?」
「俺たちが案内してやってもいいぜ。ただし、新しいお家だけどな。ヒャッハッハ!」
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こいつらからしたら、俺たちはどこかいい家の坊ちゃんで上等な商品だ。自ら獲物になりに来たいい鴨ってところだろう。
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だけどこういう輩にとってそんな事は関係ない。男女関係なく見目のいい子供を平民貴族関係なく攫っては違法に売り捌く。むしろ貴族の子息令嬢は高い金額がつくから狙われやすい。
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男達が喚きながら一斉に襲いかかって来たけど、パーシヴァルは表情ひとつ変えることなく男達の急所に拳や膝を打ち込んでゆく。横幅のある大きな男が面白いように地面に転がった。
幼い頃から本当の命のやり取りを経験しているパーシヴァルと、弱い者だけを相手に息巻いているこいつらとは、格というものがまったく違う。俺はパーシヴァルの無駄のない流れるような動きに、ただただ見入る。
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でかい男五人を相手にしての大立ち回りを演じても、息の一つも乱していない。剣がなくてもパーシヴァルはすごいんだな。
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俺は足を止めると、倒れて動かなくなった男達を振り返る。でかい男共がこんな狭い路地で転がっていたら通行の邪魔だ。
俺は蔦で男達を縛り上げると、路地の隅っこに寄せる。こうしておけば、親切な誰かが騎士か警邏を呼んでくれるだろう。もしも誰からも見ないふりをされてしまったら、頑張って自力で脱出してほしい。蔦はそう簡単に切れないと思うけど。
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