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1章 普通の兄弟。

4話 日常

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人のいない空き教室。


愛宮以外にも2人男子がいて、一緒に教室に入った時に教室の鍵が閉められた。


「あ……」
「何?鍵閉められるなんて今更じゃね?」


それはそうだけど、閉められる時は毎回反応してしまう。



「じゃ、首輪してねー、はい、藍花ちゃんの好きな赤い首輪」



毎回をする時は首輪をするのが決まりらしい。



「………」



大人しく首輪を付けて、愛宮の方を見た。




「よし!じゃあ時間あんま無いしやっちゃおーか!」






ーーー



「わ……、わんっ」



四つん這いになって腰を振って、男達の性器を舐めた。



「藍花ちゃん上手くなってきたねー裏もやってね」



言われた通り裏も舐めて、その間下の方は指が3本くらい入っていて、掻き回されていた。



「ッ…!ぁ、んあ」
「おいおい、ちゃんとワンって鳴けよ」



そう言うと撮影していた男が首輪にチェーンをつけた。



それを引っ張られて首が苦しくなる。


「あ"………ッ」
「ほんとに犬みてーだな」
「じゃ、犬らしくわんわんおねだりしてみてねー」




おねだりしろと言われて、体勢を変えた。





「わ………わん」




しゃがんで足を開いた。





「……よし、」




次の瞬間、





「ッ………あ"!」




男の性器が入ってきた。





「おらッ、鳴けよ!!わんわん鳴け!!」



中で何回も動いて、調教されてた事もあってそれはあっさり快楽に変わった。



「わ…わんっ、わ"ん」




チェーンの音が鳴って、限界まで足を開かせられて、







………1人で憂鬱な学校。




いつの間にかその行為だけが楽しみになっていた。




「っ~~………!!!」





当たり前のように中で出されて、力が抜けていく。




 


ーーー


(千月side)
夜。




「いただきまーす!」




学校が終わって家に帰って夜ご飯の時間になった。



「おいしー…!」
「叔母さんの作るビーフシチュー美味しいです…今度私にも教えて下さい!」

 

風深乃は料理が好きでよく叔母さんの手伝いをしている。




「いいわよ~、あ、それなら藍花ちゃんも付き合ってくれる?」
「……!……」コク…



藍花も頷いて、またビーフシチューをスプーンですくって口に入れた。



「柚鳥、水もう無いよね?コップちょうだい。」
「……ありがと、チヅ」



少なくなっていた柚鳥の水を入れてあげる。





広い家の広いダイニングで、家族皆で夜ご飯を食べた。






ーーー



「ん~…!やっぱりご飯の後のソフトクリームは最高ですね!」



ご飯を食べ終わって今日担当になっている俺が皿洗いをしていると、風深乃はリビングのソファを独占してアイスを食べ始めた。



「藍花、今日は藍花が一番最初にお風呂ですよ」



風深乃がアイスを食べながらおかずを冷蔵庫まで運ぶ藍花にそう言った。




「……」コク
「おかずは私が閉まっておきますから、どうぞお先に!」




………流石風深乃。


やっぱり姉なだけある。





「柚鳥、その次は柚鳥だから着替え持ってきておきなよ」



ソファの1人用の方の上に体育座りしてゲームをする柚鳥に指示した。



「あ……うん、分かった。」




柚鳥が藍花の行ったあとを追うようにリビングの階段を上って2階へ向かう。


吹き抜けを通して風深乃とそれを見届けて、部屋の扉が閉まったところで風深乃に声をかけた。




「やっぱり柚鳥………あの時のことがよっぽどこたえてるみたいですね」
「まぁ………仕方ないよ、ずっと責任を感じてるんだ。柚鳥のせいじゃないのに」




あの誘拐が起きてしまったのは何も疑わずに犯人のところに駆け寄った自分のせい。


その責任から柚鳥はあそこまでひねくれてしまった。




「もう私達は大丈夫ですけど、柚鳥はずっとあのままで………正直心配です」
「……………そうだね」





……………まあ、





(柚鳥があんな風に俺にだけしか目を向けてくれない理由、もっと他にもあるんだけどね。)









ーーー


俺も風呂から上がって、階段と一番反対方向の自室に入る。



「………ふぅ」




まだ髪が乾いていないけど、ベッドの上に身を寝かせた。



「……げほッ、けほ」




昔から病弱な体のせいであまり学校には行けていなかった。



だから今日は本当に楽しくて、





(幸せだ………きっと、ずっとこの日常は続く)





続けたい、じゃない、続けていかなきゃいけない




もう二度と………柚鳥達を辛い目になんて合わせない。




そう固く誓った途端、部屋の扉が開いた。





「……!…あ、なんだ柚鳥か………」



その正体は柚鳥。




「相変わらずノックしないのな」
「必要ないって言ったのチヅじゃん」




………まぁ、そうだけど。




俺がベッドの上に座ると、その隣に柚鳥が座ってきた。





「……何?したいの?」



目的は分かっているけど少し意地悪く聞いてみる。




「………うん……」




柚鳥は下を向いて顔を髪で隠しながら頷いた。





「正直だなぁ………柚鳥は」





そういうところが本当に好きなんだけど。





「隣藍花なんだから、あんまり声出すなよ?」
「うん……、分かった」





電気を豆電球にして、柚鳥を押し倒した。







ーーー




「っは………、チヅ、…っ、…好き、チヅ………」




シーツを掴んで中に入っていく指の苦しさを堪える。




「可愛いなぁ………俺の柚鳥。もっと俺の名前呼んでよ」



指の突く場所を変えると、そこが良かったみたいなのか柚鳥の声の調子が変わった。




「~~っ!!ぁ…、っう、や…ちづ……」




力が入らなくなったのかシーツを掴んでいた手を離した。



指の突く速度を早めていくと、簡単に柚鳥は達してしまった。




「ーーーっ!!」ビクン





そのまま眠くなってしまったのか意識がぼんやりしていたものの、ふらふらしながら俺に抱きついてきた。



「……なぁに?」
「ねぇ……挿れてよ。」



甘え声だった。


………俺は、こんな事をしていても柚鳥とセックスしたことは無い。




「僕……セックスしたい………」
「……駄目だよ、兄弟なんだから」 




それは建前で本当はこうやって欲しいって泣いてる柚鳥が可愛いだけなんだけど。




(いつも周りに冷たくて話をしようとしない柚鳥が………俺の前でだけこんなに可愛くなって)





それが本当に、可愛い。








ーーー



「藍花、一緒にこの本を読みませんか?」
「……!」コクコク



少し違うかもしれないけど、どこにでもいるような普通の兄弟。



「柚鳥………そろそろ自分の部屋戻らないと。ここで寝たら風深乃達にバレるから」
「ん……」




けれどもう、この時には既に俺達の普通は狂い始めていた。







日常が壊れ始めた。










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