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国王の苦悩
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レオに断れた使者は王国に帰還し、国王に彼が王女と結婚する気はない事を伝えると、既に結婚式の式場と招待状の用意を行っていた国王は使者の持ち帰った返答に驚愕する。
「な、なんじゃと!?断られただと!?」
「はい……やはり、レオ様はもう姫様には興味はないのでは……」
「ぐぬぬっ……しかし、娘と結婚して貰わなければこの国はどうなる!?」
「お言葉ですが姫様の結婚を邪魔していたのは国王様ではないですか!!今更レオ様に見合いを申し込むのはあまりにも図々しいのではないですか!?」
「し、しかしのう……娘がレオ以外とは結婚しないと……」
国王はまさかレオが娘との結婚を断るとは予想できず、娘と結婚すれば一国の王になれるというのに使者を追い返したレオに彼は歯を食い縛る。
「儂の可愛い娘と結婚できるというのに断るとは……!!やはり許せん!!奴に暗殺者を仕掛けろっ!!」
「いい加減にしてください!!相手は黒騎士ですよ!?仮に100万の兵士を送り込んだところで返り討ちに出来る男です!!そんな事をするから姫様との結婚を断られるのです!!」
「だ、だが……どうすればいい?娘は既にレオと結婚する気なのだぞ?」
「こうなればレオ様の要望通りに国王様がお出向きになり、これまでの事を謝罪するしか……」
「国王の儂が頭を下げろというのうかっ!?」
「それ以外に方法はありません!!このまま結婚の話を断れたと姫様に伝えたら命はありませんよ!?」
「ううっ……そ、それはそうだが……」
配下の言葉に国王は黙り込み、娘のマリアに結婚を断られた話を伝えた場合、自分の身がどうなるのかを考えた国王は顔色を真っ青に変える。しかし、王国の頂点に立つ人間がいくら英雄と言えど、現在は冒険者の職業さえも退職した人間に頭を下げるのは彼のプライドが許さなかった。
「本当にレオ様を諦めるつもりですか?そんな事をすれば二度と自分の孫の顔を拝む機会を失うのですよ!?」
「ま、孫!?」
「きっとマリア様に似た見目麗しい赤子が生まれるでしょう……それに黒騎士の力、さらに彼の人脈ならば王国も更に力を増すでしょう。それにもしかしたらアリア嬢も……」
「アリア?あのエルフ族のアリアか?どうして彼女の名前がここに出てくる?」
「実は調査したところ、彼女は未だにレオ様に好意を抱いており、しかも女王の命令でレオ様との結婚を命じられているらしいのです。もしもアリア嬢がレオ様と結婚しない場合、彼女は女王が決めた男性と婚姻すると聞いております」
「ほう……」
「ですがアリア嬢がレオ様と結婚すればマリア様は独り身……恐らくは誰とも結婚しないでしょう」
「それは困る!!どうにかならんのか?」
「かといって現状では姫様とレオ様の結婚は難しい……それならばいっその事、アリア嬢をこちら側に引き寄せるのはどうでしょうか?」
「な、何?」
娘にとって恋敵に当たる存在を迎え入れるという発言に国王は戸惑うが、配下の大臣はアリアを受け入れる事のメリットを話す。
「アリア嬢を説得し、姫様と共にレオ様の結婚を申し込むのです。姫様一人では結婚を断られるかもしれませんが、嘗ては慕っていたアリア嬢ならばレオ様も結婚を受け入れる可能性もあります」
「それでは娘はどうなる!?」
「だからこそアリア嬢を説得し、姫様と共にレオ様に結婚を決意させ、この王国に二人を迎え入れるのです。元々レオ様を召喚したのはこの国であり、未だに王国内でも人望は厚いお方です。そしてアリア嬢を受け入れる事でエルフ族と我が国の親交を得るのです。レオ様は国王の座に就き、第一婦人をアリア様、そして第二婦人を姫様という形で話を進めるのです!!」
「ひ、姫が第二婦人だと!?それに儂は健在なのにあの男に国王の座を渡せという気か!!」
「それ以外に道はありません!!それに第一婦人としてアリア様を迎え入れたとしても、実際に王国を継ぐのは姫様の子供なのです!!仮にレオ様とアリア様の間に子供が出来たとしてもエルフ族の女王が迎え入れるでしょう」
「だ、だが娘に子供が出来なければどうする!?」
「どちらにしろレオ様でなければ結婚をしないと姫様が告げている以上、他に道はありません。このまま姫様に恨まれるか、あるいはアリア嬢を説得し、レオ様を国王として迎え入れ、第二婦人という形で姫様に納得してもらい、エルフ族との親交の好機を掴むかです!!」
「く、くそぉおおおおっ……!!」
国王は20年前までは自分を見下していた男に国王の座と娘を引き渡さなければならない事に血の涙を流すが、この状況を招いたのは自分自身である事は自覚しており、彼は決断を降す。
「分かった……では出発するぞ、奴の元に……」
「な、なんじゃと!?断られただと!?」
「はい……やはり、レオ様はもう姫様には興味はないのでは……」
「ぐぬぬっ……しかし、娘と結婚して貰わなければこの国はどうなる!?」
「お言葉ですが姫様の結婚を邪魔していたのは国王様ではないですか!!今更レオ様に見合いを申し込むのはあまりにも図々しいのではないですか!?」
「し、しかしのう……娘がレオ以外とは結婚しないと……」
国王はまさかレオが娘との結婚を断るとは予想できず、娘と結婚すれば一国の王になれるというのに使者を追い返したレオに彼は歯を食い縛る。
「儂の可愛い娘と結婚できるというのに断るとは……!!やはり許せん!!奴に暗殺者を仕掛けろっ!!」
「いい加減にしてください!!相手は黒騎士ですよ!?仮に100万の兵士を送り込んだところで返り討ちに出来る男です!!そんな事をするから姫様との結婚を断られるのです!!」
「だ、だが……どうすればいい?娘は既にレオと結婚する気なのだぞ?」
「こうなればレオ様の要望通りに国王様がお出向きになり、これまでの事を謝罪するしか……」
「国王の儂が頭を下げろというのうかっ!?」
「それ以外に方法はありません!!このまま結婚の話を断れたと姫様に伝えたら命はありませんよ!?」
「ううっ……そ、それはそうだが……」
配下の言葉に国王は黙り込み、娘のマリアに結婚を断られた話を伝えた場合、自分の身がどうなるのかを考えた国王は顔色を真っ青に変える。しかし、王国の頂点に立つ人間がいくら英雄と言えど、現在は冒険者の職業さえも退職した人間に頭を下げるのは彼のプライドが許さなかった。
「本当にレオ様を諦めるつもりですか?そんな事をすれば二度と自分の孫の顔を拝む機会を失うのですよ!?」
「ま、孫!?」
「きっとマリア様に似た見目麗しい赤子が生まれるでしょう……それに黒騎士の力、さらに彼の人脈ならば王国も更に力を増すでしょう。それにもしかしたらアリア嬢も……」
「アリア?あのエルフ族のアリアか?どうして彼女の名前がここに出てくる?」
「実は調査したところ、彼女は未だにレオ様に好意を抱いており、しかも女王の命令でレオ様との結婚を命じられているらしいのです。もしもアリア嬢がレオ様と結婚しない場合、彼女は女王が決めた男性と婚姻すると聞いております」
「ほう……」
「ですがアリア嬢がレオ様と結婚すればマリア様は独り身……恐らくは誰とも結婚しないでしょう」
「それは困る!!どうにかならんのか?」
「かといって現状では姫様とレオ様の結婚は難しい……それならばいっその事、アリア嬢をこちら側に引き寄せるのはどうでしょうか?」
「な、何?」
娘にとって恋敵に当たる存在を迎え入れるという発言に国王は戸惑うが、配下の大臣はアリアを受け入れる事のメリットを話す。
「アリア嬢を説得し、姫様と共にレオ様の結婚を申し込むのです。姫様一人では結婚を断られるかもしれませんが、嘗ては慕っていたアリア嬢ならばレオ様も結婚を受け入れる可能性もあります」
「それでは娘はどうなる!?」
「だからこそアリア嬢を説得し、姫様と共にレオ様に結婚を決意させ、この王国に二人を迎え入れるのです。元々レオ様を召喚したのはこの国であり、未だに王国内でも人望は厚いお方です。そしてアリア嬢を受け入れる事でエルフ族と我が国の親交を得るのです。レオ様は国王の座に就き、第一婦人をアリア様、そして第二婦人を姫様という形で話を進めるのです!!」
「ひ、姫が第二婦人だと!?それに儂は健在なのにあの男に国王の座を渡せという気か!!」
「それ以外に道はありません!!それに第一婦人としてアリア様を迎え入れたとしても、実際に王国を継ぐのは姫様の子供なのです!!仮にレオ様とアリア様の間に子供が出来たとしてもエルフ族の女王が迎え入れるでしょう」
「だ、だが娘に子供が出来なければどうする!?」
「どちらにしろレオ様でなければ結婚をしないと姫様が告げている以上、他に道はありません。このまま姫様に恨まれるか、あるいはアリア嬢を説得し、レオ様を国王として迎え入れ、第二婦人という形で姫様に納得してもらい、エルフ族との親交の好機を掴むかです!!」
「く、くそぉおおおおっ……!!」
国王は20年前までは自分を見下していた男に国王の座と娘を引き渡さなければならない事に血の涙を流すが、この状況を招いたのは自分自身である事は自覚しており、彼は決断を降す。
「分かった……では出発するぞ、奴の元に……」
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