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高校生編side晴人 事件の始まり…なのにキスとかそれ以上とか⁉︎

33.取り調べ? ※

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微ですが※です。
●●●

クチュ

「んっ、…んぅ…」

更衣室にら唾液が触れ合う水音と俺の声が響く。

さっきまでとは比にならない程の深いキスに、俺は翻弄されることしかできない。

蓮の舌があらゆる部分を触ってくる。
舌を絡ませ、歯列をなぞり、上顎を擽る。

ゾワリとした感覚に思わず声を漏らしたり、身体がビクッとすると、そこを重点的に攻めてくる。

優しく、焦らすようにゆっくり。

それは正しく「愛撫」と言うのに相応しいような動きでーーー。

鼻から抜けるような、自分の甘ったるい声を止める事ができない。

「……晴?」

時折身体を離した蓮が俺の名前を呼んで来る。
俺を従わせようとする強い意志の中に、密かに愉悦が混じったようなその声。

疑問系のその先に続く言葉は「降参する?」だろう。

フワフワした頭の中で繰り返し考えるのは、
何で?
って事ばかりだ。

俺の事、鬱陶しいんじゃないの?
なのに名前で呼ぶのはいいの?
むしろ苗字呼びがダメって何?

色んな「?」が頭に浮かんで、俺はただ首を横に振る。
だって意味分かんねーんだもん!

「お前、変なとこ頑固だよな。」

蓮はそう言うと自分の膝からイスに俺を降ろした。

解放されたとホッとしたのも束の間、今度は背中を壁に付けられる。

壁ドン、イスに座らされたバージョン。

蓮は俺の手に自分の手を絡めると、俺の顔の横に固定した。
恋人繋ぎみたいな状態でホールドアップさせられて手の自由を完全に奪われる。

「ちょっと…待っ……え⁉︎」

さらに、狼狽える俺の脚を割り裂いて蓮が身体を入れてきた。

片足で俺の脚の間に立って、片膝はイスにつく。
蓮の脚と膝で俺の左太腿は動きを封じられてしまった。

そうなると、俺の自由が効くのは右足だけ。

上から覆い被さるようにマウント取られてる現状で、右足だけじゃ何の役にも立たない。

「……んっ…ふっ…ん~~ッ!!」

よって俺は、横抱きだった体勢より更に激しく蓮の舌を許す事になってしまった。

優しい愛撫に加えて、蓮の熱い唾液が流れ込んで来る。
それはつまり、逆も然りって事で…。

俺の唾液が蓮と混ざり合う倒錯感にクラクラする。


「ンンッ⁉︎」


突然、背中にビリッと電気が走るような感覚に襲われた。

擽るような柔らかい動きから一変、激しく舌を吸われた事を理解する頃には、俺の頭はすっかりそれを快感として認識していた。

強く吸われて、甘噛みされて…。


「ハァ…れん…も…ダメ……れんっ…」


次に唇が離れた時には、無意識に蓮の名前を呼んでしまってた。
蓮が笑みを浮かべる。

「やっと呼んだな。それ以外の呼び方許さねーから。一生。」


何か凄い事言われた気がするけど、呼吸を整えるのに夢中で俺の頭には入って来ない。

「ーーーで?」

嬉しそうに細められてた蓮の目が、捕食者のそれになる。

で?とは?

「何で急に苗字で呼ぶようになった訳?」

何だか取り調べされてる気分だ。

「誰に、何言われた?」

それは黙秘!
ってか相川さんには色々言われたけど、苗字で呼ぶようになったのは俺の考えだ。

蓮に気持ちがバレたくないからーー。

「…晴?」

圧をかけられて怯むけど、俺は首を振った。

「あっ…違う。俺が自分でそうしただけ…。」

ふーん、と蓮は俺を見下ろす。
探るようなその眼差しから目を逸らすように俯いた。


「晴、キスそんな気持ち良かったの?」

「え?」

蓮の声色が意地悪なものに変わった。
その視線の先は俺の脚の間…。

えっ⁉︎

いつの間にか緩く兆してたそこに呆然とする。
チャイナドレスの薄い布を押し上げてるのは、紛れもなく俺の息子で…。

「や!やだ!見ないで!」

羞恥に暴れる俺を押さえ付けると、蓮は膝でそれをグリグリと刺激してきた。

「…あっ!やっ…、あぁ!!」

堪らず声を上げる俺に、蓮はニヤリと笑った。

「もっと気持ち良くしたら、素直になるかもな?」





●●●
…電話(啓太)大丈夫?笑
次回も微※です。





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