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高校生編side晴人 事件の始まり…なのにキスとかそれ以上とか⁉︎

34.甘い拷問 ※

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その不穏な言葉通り、蓮は俺の快感を引き出していく。

「晴、気持ちいい?」

呼吸を奪うようなキスでヘロヘロになった所に、耳元で囁かれた。

蓮の低い声が鼓膜に響いて頭の奥がビリビリする。

「んっ……!!」

ピチャッ…

耳の中に舌が入って来る音と、ゾワゾワする感覚に身体が震えた。

「アッ…!蓮、耳ダメッ…ンッ!!」

「…ッ…すげぇ感度…。」

押し殺したような蓮の声と共に、膝での刺激が加わる。

やわやわと擦られた俺の中心は、さっきまでとは比べ物にならないくらい勃ち上がってる。

「晴、ちゃんと答えろ。」

それは、さっきの質問だろうかーー。

「違っ…ホントに、自分で…アッ…そうしただけ…」

「へぇ。じゃあ、何でそうしようと思った訳?」

「だから、俺がそう呼んじゃ…ダメだから…
アッ…!蓮ッ……膝でグリグリしないで…ッ!」

「あーっ…クソ可愛いな…。晴、ちゃんと教えて。何でダメなの?」


今、可愛いって言った?
いや、そんな訳ないか。
もう気持ち良すぎて訳分かんない。

「……だって…言われたから…」

「誰に?」

それはーーー。

言い淀む俺に、蓮は更なる攻撃に転じる。



さて、突然だけどここで思い出していただきたい。
俺が今チャイナドレスを着てるって事を。

チャイナドレスってさ、凄いタイトじゃん?
スカート部分は特に、脚広げられないくらいピッチリしてるんだよね。

普通に考えて、俺の脚の間に蓮が入るなんて不可能だ。

しかーし。
チャイナドレスにはがあるのだ。
そう。俺の右足側面にパッカリ開いたスリットである。

これが普通なのかは分からないけど、俺のボクサーパンツがギリ見えないくらい深い。

そのスリットから右足を出す事によって、俺は蓮の身体を跨ぐような体勢が可能なのだ。



ーーーで、、よ。

その剥き出しの右足をですね、蓮が抱え上げてきたんですよ!

こう、膝の裏に手を入れて折り曲げる感じで!

そんで露わになった内腿を撫でられて…!!
てかパンツも丸見えだし!!


うん、俺が大パニックなのはお分かりいただけただろうか。

パニックついでにチャイナドレスの説明なんか始めちゃった訳なんだけど、現実は待ってくれない。



「ひゃっ‼︎…あっ…!」

蓮の唇が内腿の柔らかい所にジュッと吸い付いてくる。

身悶えたくなるような快感とチリッとした痛みにそこを見ると、鬱血した跡ができていた。

蓮は俺が凝視してるのを感じたのか、見せつけるかのようにそこを舐める。

赤い舌がチロリと覗くその表情は色気がだだ漏れで…心臓がドキドキしすぎて痛い。

いつのまにか解放されてた両手で蓮の頭を押すけど、全然力が入らなくなってる。

「晴…」

蓮はその手を取ると掌に口付けた。
そして、両手をそのまま自分の首に巻き付ける。

蓮に縋って抱き付くような形にされながら、貪るようにキスされると…自分が蓮にとって特別なんじゃないかと錯覚してしまいそうだ。

「…蓮、も…やめ…っああぁ!!」

ふいに訪れた強すぎる快楽に悲鳴のような声が漏れた。

続け様に襲ってくるその強い刺激は俺の頭を溶かす。

蓮の手が布越しに俺の中心を弄ってるんだと理解した頃には、俺のそれは先走りを零していた。

パンツの中がヤバイ事になってる。

「蓮!!ほんとに…んっ…ダメ!この服、伊藤のだから…」

俺の切れ切れだけど必死な願いを蓮は一蹴した。

「晴がちゃんと言ったらやめる。」

その手は俺のを扱いて追い立ててくる。

「やぁッン…誰がとかじゃな…くて…周りの…反応で…俺がそう…思った…だけ……あぁっ!!」

そもそも、俺と距離を置きたがったのはそっちじゃないか。

俺の事、いらないって思ってたくせにーーー。

ふいに涙が込み上げて来て腕で顔を隠す。

「晴?」

「グスッ…何でこんな事すんの…。俺、蓮が望むようにしてたつもりなのに…。」

溢れた涙が頬を伝う。

「晴、腕退けろ。」

優しく腕を取られそうになるけど、俺は首を振った。

「もっ…いいから俺の事は放っとい…ああぁぁぁ!!」

俺が泣いてから止まってた蓮の手が動きを再開した。
先走りで濡れたパンツ越しに追い立てられて腰が揺れてしまう。

「晴!…こっち見ろ!」

強い力で腕を退けられて、蓮の目に射抜かれた。
ひっきりなしに甘い声を上げる俺を見つめるその瞳は、驚く程張り詰めていてーー。

焦燥とか怒りとか哀しみが内混ぜになったようなその奥に、燃えるような何かが見える。


「…簡単に手離すと思うなよ?」

……え?

「ッああぁぁんッ!!」

蓮の声と俺が達するのはほぼ同時だった。

嬌声と共に白濁を放った俺を抱きしめる蓮の温もりを感じながら、目を閉じたーーー。


















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