機兵大戦

福澤賢二郎

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撤退1

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西連合軍は日ノ国の本陣のある中央に兵を集め、大きく三隊に分けた。
一隊ずつ入れ替わるようにして、波状攻撃を開始した。
敵軍を面白いように撃破して、形勢を盛り返していた。

俺とデルシュタイン軍は一度目の出撃を終え、次の出撃に備えて機兵の整備と僅かな休息をしていた。

俺とイリアは天幕でアルベルトの入れたお茶を飲んでいた。
「イリア、どこまでやるかそろそろ考える必要があるぞ」
「わかっている。半数の機兵を失った。長引くようであれば、一旦、帰国する事も考えている」
「ですが、総司令から許可を得る事は難しいと思います。少数と言えども、ノブナガ様とデルシュタイン軍の強さは西連合軍の勢いそのままです。今後の戦略として重要な位置にいると思います。ただ、注意した方が良いと思います。上手く行き過ぎています」
そこに一人の男が入ってきた。
「大変です。戦場に見た事が無い機兵が現れました」
それを聞いて俺達は外に出た。

今、一隊が戦っているが、その中で異常に大きい緑色の機兵が暴れまくっている。
三倍ぐらいの大きさがある。
敵も味方も関係なく、近づく機兵を蹴り飛ばし、手に持つハンマーで破壊を尽くす。

「狂っている」
「止めなきゃいけない。行こう、イリア」
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