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眠りは世界を救う、のでしょうか?
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階段を下りていく夢穂と影雪が見えなくなると、残月は徐に口を開いた。
「あれほどまでに何も知らされておらぬとは……記憶を呼び覚まさぬ方があの娘が助かる可能性があるゆえ、か」
周りからすれば、残月は独り言をつぶやいているようにしか見えない。
しかし、残月は明確に話し相手を定めていた。
「どうせこちらを覗いておるのだろう、この人食い坊主め」
皮肉に笑った残月は、見上げた天井のその先を見据えていた。
夢穂たちの動向を見守っていた業華は、火の玉越しに目が合った残月に「まったく余計なことを……」と、ため息混じりにこぼしていた。
業華の記憶も読み取っていた残月は、彼の過去を知る唯一の存在だった。
「あれほどまでに何も知らされておらぬとは……記憶を呼び覚まさぬ方があの娘が助かる可能性があるゆえ、か」
周りからすれば、残月は独り言をつぶやいているようにしか見えない。
しかし、残月は明確に話し相手を定めていた。
「どうせこちらを覗いておるのだろう、この人食い坊主め」
皮肉に笑った残月は、見上げた天井のその先を見据えていた。
夢穂たちの動向を見守っていた業華は、火の玉越しに目が合った残月に「まったく余計なことを……」と、ため息混じりにこぼしていた。
業華の記憶も読み取っていた残月は、彼の過去を知る唯一の存在だった。
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