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『新居での初夜』(SIDE 泰莉)
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無事引っ越しを終えた俺たちは、今日から新しい生活を始める。
それぞれの部屋の片付けが済みひと段落した頃にはもう21時を過ぎていた。
「雫さん、ちょっといい?」
新婚初夜の如く、俺たちは緊張しまくっている。
「え?あ・・うん・・・泰莉君・・・何?」
(雫さん顔真っ赤だし・・・やべぇ、マジでハズい・・・・)
「今夜は一緒に・・・寝たいと思ったんだけど・・・どうすか?」
(な、なに敬語になってんだよ、俺・・・いつも雫さんにどんな話し方してたっけ・・?そんなに恥じらわれると、こっちまで変に緊張してくんだけど・・!)
意図を理解した雫さんは頬を真っ赤に染めて俯き、小さく「はい。」と頷いた。
お互い初めてというわけでもないのに。
俺たちは緊張のあまり距離の取り方がわからず、全ての感覚がバグっている。
恋人同士になってから1ヶ月。彼とは数回、キスをした。
何度か良い雰囲気になったけれど、色々なことがあったあのシェアハウスの中で抱き合う気にはなれず、新居に越すまではとお互いを納得させあっていたのだ。
「俺のベッド、クイーンサイズだから・・俺の部屋で寝ねぇ?」
それぞれが仕事に集中できるようにと部屋を分けたことを今更悔やみながら、彼に誘いをかける。
「う・・うん、お願いします。」
彼の一言一言が、官能的に耳に響いた。
(あの細い身体を・・・俺が、抱いて良いんだよな・・?)
♢♢♢
「お風呂今ちょうど良い温度だよ。先に入ってごめんね。」
先に風呂に入りリビングに戻ってきた彼が、恥ずかしそうに苦笑しながら俺を促す。
風呂上がりの雫さんに、俺は息を飲んだ。
ピンク色に染まった頬、濡れた髪からポタリポタリと水滴がタオルに落ちる。
(やべぇ・・今すぐ抱きたい・・・)
雫さんの色っぽさに、くらりと目眩がした。
「じゃあ入ってくる。・・俺のベッドで待ってて。」
濡れた髪をかきあげて額にキスをすると、彼は甘えるように指を絡めた。
彼が欲しくてたまらない。
指先がほんの少し触れ合っただけで暴走してしまいそうなほど、俺は雫さんに夢中だった。
それぞれの部屋の片付けが済みひと段落した頃にはもう21時を過ぎていた。
「雫さん、ちょっといい?」
新婚初夜の如く、俺たちは緊張しまくっている。
「え?あ・・うん・・・泰莉君・・・何?」
(雫さん顔真っ赤だし・・・やべぇ、マジでハズい・・・・)
「今夜は一緒に・・・寝たいと思ったんだけど・・・どうすか?」
(な、なに敬語になってんだよ、俺・・・いつも雫さんにどんな話し方してたっけ・・?そんなに恥じらわれると、こっちまで変に緊張してくんだけど・・!)
意図を理解した雫さんは頬を真っ赤に染めて俯き、小さく「はい。」と頷いた。
お互い初めてというわけでもないのに。
俺たちは緊張のあまり距離の取り方がわからず、全ての感覚がバグっている。
恋人同士になってから1ヶ月。彼とは数回、キスをした。
何度か良い雰囲気になったけれど、色々なことがあったあのシェアハウスの中で抱き合う気にはなれず、新居に越すまではとお互いを納得させあっていたのだ。
「俺のベッド、クイーンサイズだから・・俺の部屋で寝ねぇ?」
それぞれが仕事に集中できるようにと部屋を分けたことを今更悔やみながら、彼に誘いをかける。
「う・・うん、お願いします。」
彼の一言一言が、官能的に耳に響いた。
(あの細い身体を・・・俺が、抱いて良いんだよな・・?)
♢♢♢
「お風呂今ちょうど良い温度だよ。先に入ってごめんね。」
先に風呂に入りリビングに戻ってきた彼が、恥ずかしそうに苦笑しながら俺を促す。
風呂上がりの雫さんに、俺は息を飲んだ。
ピンク色に染まった頬、濡れた髪からポタリポタリと水滴がタオルに落ちる。
(やべぇ・・今すぐ抱きたい・・・)
雫さんの色っぽさに、くらりと目眩がした。
「じゃあ入ってくる。・・俺のベッドで待ってて。」
濡れた髪をかきあげて額にキスをすると、彼は甘えるように指を絡めた。
彼が欲しくてたまらない。
指先がほんの少し触れ合っただけで暴走してしまいそうなほど、俺は雫さんに夢中だった。
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