【※R-18】私のイケメン夫たちが、毎晩寝かせてくれません。

『興奮させてくれないか？』

「繭まゆさん、私を興奮させてくれないだろうか？」

「え・・・・？」

寝起きとは思えない男前なキメ顔で、夫は信じられない言葉を吐いた。

「うわ、ビビった。朝から真顔で何言ってんの、スバルさん。」

歯を磨く私の隣で顔を洗っていた愛あいが、驚いて顔を上げる。

「かれこれもう３回も受精に失敗している要因が何なのかと朝まで考えていたんだが・・・おそらく興奮が足りないせいではないかと思ってね。」

「何、スバルさん徹夜明けなの？そんなこと朝までずっと考えてたわけ？天才って意味不明すぎ・・・」

タオルで顔を拭きながら、愛が呆れた声を出す。

「理論上、新薬で人工授精は可能なはずなのに、どうもうまくいかなくてね。受精の瞬間に母体・・いわゆる夫の身体が興奮状態にある方が妊娠率が高いというデータがある。そこを重視するべきかと・・」

「まぁ、そうだろうね。桜雅おうがなんてエネ○グラで一発だったし。」

身も蓋もない言い方に苦笑しながら、桜雅との激しい夜を思い出して赤面する。

「身体に注入する瞬間、私の場合どうしても科学者的思考が強くて、性的興奮どころではないのだよ。」

スバルは真剣に悩んでいるらしい。
はぁ、、と愛が面倒くさそうにため息を吐き出した。

「だからさぁ、セックスで妊娠するのが一番なんじゃない？俺たちの見たでしょ？どうだった？射精直後の興奮状態で注入すれば、妊娠率上がるかもよ。」

「ちょっと、愛ちゃん・・・・っ」

愛と煌大こうだいに愛される姿を包み隠さずスバルに披露した夜を思い出す。
まだ早朝だと言うのにこんな会話、あまりに刺激的過ぎだ。

「二人とも、まだエッチしてないんでしょ？まずは試してみたら。」

「確かに、それは一理あるね、愛君。」

「繭の身体はすごくイイよ。一度挿いれたらもう離れられなくなるから。」

「もう・・・愛ちゃん・・・！！」

「もしかして繭、思い出してシたくなってきちゃった？」

女性のような可愛い顔立ちをして、愛は誰よりも逞たくましい。
スムーズな顎あごクイからの、濃厚なキス。

「愛ちゃん・・・ッ・・・」

ようやく唇が離れると、一部始終を見守っていたスバルが眉間に皺を寄せて何か考え込んでいる。

「愛君、私の前でそういう行為はやめてもらえるかな。」

「え？なに、妬やいてんの？スバルさん。」

「何だろう・・複雑な気持ちになるね。」

（嘘・・・まだキスもしたことないのに・・・妬いてくれてるの・・・？！）


「スバルさん、繭のこと本気で好きになってるみたいじゃん。今夜押せばエッチできるかもよ？」

スバルに聞こえないように、愛が耳元で囁く。

頑かたくなに私を抱こうとしないスバルとの夫婦関係を変えられるかもしれない。
今夜こそは・・・と、私は心の中でこっそり決意した。