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アリス IN 異世界日本
保護される代償
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【検閲所のVIP室】
王子は「分かった」と言うと2人に背中を向けた……理解してもらえたと思ったカルーアとヒイロ。その2人の間に、様子を見守っていたケイトスが近寄った
「ここからが本番でございますよ」
「えっ!?」
「どういう事ですか?」
ケイトスの意味深な言葉に驚く2人
キングスは振り返り話を続けた
「君たち2人…いや、4人か…全員が1度孤児になり冒険者の、ある4人パーティに1人ずつ引き取られ、親代わりをしてくれたその4人も死に、突然同居生活を始めたそうだね」
カルーアを妃に!と言うだけあって、キングスはヒイロたちの事を調べてきたようだ
「それが、どうかしましたか?」
「4人の孤児の中で唯一の男性であり、唯一の社会人である彼に養ってもらった…となれば、3人の幼い少女が彼へ信頼を寄せるようになるのは必然だろう
そして孤児であった少女達がその感情を、愛情と勘違いする事は十分に有り得る話だと…思わないかね?」
「そんな事はないよ!出会ってまだ半年くらいだけど…本当に色々あったんだ!それらの過程を経て、わたしは本当にヒイロの事を!」
カルーアは必死にキングスの言葉に喰らいついた!
「まぁ…そういうキッカケから芽生える恋もあるだろう。余もソレを否定する気はない…しかしだ!余は他種族ならびに希少種族の保護協会の長も務めている
王都クラウンの第1王子でもある余が、超希少種族であり国家災害級との英雄でもあるカルーア嬢を全力で守るには、それなりに納得出来るものを見せて欲しい。余の妃となる覚悟でないのならば、ソレに釣り合うものをな!」
キングスの目は本気だった
仮にも王都クラウンの次期国王の座に居る者である、鋭い眼光が2人に向けられた。キングスも彼なりに、異種族の保護を真剣に考えているので希少種のハイエルフであるカルーアを、容易く放置する気もないようだ…生半可な言葉では彼を納得させられないだろう
「じゃあ、ナニをすればわたし達を認めてもらえるのですか?」
幾度となく死線を乗り越えてきたカルーアも、王子を真正面から見返した。キングスは少し考えた
「そうだな…今ここで、余の見ている前で2人の愛し合う行為を見せてもらおうか?」
「王子様の前で彼と本番を!?」
「流石にソレは!」
いくら個室とは言え初対面の王子と姫の前で、エッちい合体行為を見せるのには当然、抵抗を示した2人
「その気持ちは分かるが…余も道楽や酔狂で中途半端にしている訳ではないのだ!カルーア嬢ほどの重要人物の保護となれば、余も含め周りのもの達も納得させる理由を示してもらわねばな…出来ぬのか?」
あまりに唐突に、無茶苦茶な要求に戸惑うカルーアとヒイロ。しかし、キングスの言い分も分からないでもない…返答に困った2人にケイトスが助け舟を出した
「お兄様。大切なお話中ですが、そろそろヘルメスの街長や両ギルド長との会合の時間が迫っていますよ
2人の事も…大切な事である故に、早急に答えを求めるのはどうかと思います。少し時間をあげては如何ですか?」
「ふむ…そうだな。いや、すまなかった。男女の本気を魅せる行為として、ソレしか思い浮かばなかったのは余も失策だったな…
明日の15時、ヒイロ殿の工房に伺わせてもらおう。その時に何でも良い、余を納得させる証明をしてもらおう」
「おふたりとも、時間を取らせてしまいました。ほら、お兄様参りますよ」
ケイトスが困っていた2人を助けてくれた。顔を見合わせる2人
「証明して欲しいって…どうしよう?」
「そうだっ!ミャンジャムは、王都の聖騎士だ。キングス様の事もよく知ってるだろう、帰ってアドバイスをもらおう!」
「そうだね!」
初対面の自分達より、キングスをよく知るミャンジャムに相談しに帰宅する事にした
【ヒイロの工房】
「ミャンジャムさん、お姉様とお兄様を置いて帰ってきて良かったんですの?」
ひと足先に帰ったサーシャは、ミャンジャムに質問していた。キングスが希少種族の保護協会長をしている事。その彼に神の遺伝子を受け継いだサーシャの事を知られる危険性を説明した
「そういう事ですのね…お兄様達が戻ったら、相談しないと…ですの」
【夕食】
ヒイロ達はキングス達の件で、食事しながら話しあった
彼が興味本位で動く範囲を超えていることから彼が本気だろうと、ミャンジャムは推測した。そのうえで、彼を納得させるものを魅せねばならない
「そうは言っても、ナニを魅せたら良いんだろうね?」
カルーアは真剣に悩んでいた
「明日王子様達がみえたら、玄関先でお兄様とお姉様が全裸でエッちい行為を魅せたらイッパツ解決ですの!」
「…サーシャ!!」
「痛い!痛いですの…お姉様~」
こんな時でもブレないサーシャに流石のカルーアも怒り、彼女のほっぺを摘み上げていた
「わたしは本気で考えてるんだよ!」
「もちろんサーシャも本気ですの!」
そう、コレがサーシャの本気だったと改めて認識させられたカルーア
「まぁ、これ以上悩んでも仕方ない。明日、キングス王子に一生懸命説明しよう」
とりあえずヒイロの意見を選び、今夜は寝る事にした
【ヒイロの寝室】
灯りを消した室内は、うっすら差し込む外の光に薄暗く照らされていた。ベッドに横たわり、今日の事を考えているヒイロの布団の中に、全裸のカルーアが侵入して来た
「ちょっ!カルーア!?」
「ナニを今更焦ってるのさ…今まで散々わたしの裸は見ただろう?」
「そりゃ、そうだけどよ…」
「ねぇヒイロ…わたし達、もう一緒に暮らせないのかな?」
不安に駆られた今夜のカルーアは、少し大胆に迫ってきた。彼女の不安を取り除く為、いつもより激しくカルーアを抱いた
「カルーアは誰にも渡さない!例え相手が王族であってもだ!」
「嬉しいよ、ヒイロ!」
「絶対に手放したりしない」その意志を確かめ合うように2人は抱きしめ合い、そのまま夢の中へ落ちていった
続く
王子は「分かった」と言うと2人に背中を向けた……理解してもらえたと思ったカルーアとヒイロ。その2人の間に、様子を見守っていたケイトスが近寄った
「ここからが本番でございますよ」
「えっ!?」
「どういう事ですか?」
ケイトスの意味深な言葉に驚く2人
キングスは振り返り話を続けた
「君たち2人…いや、4人か…全員が1度孤児になり冒険者の、ある4人パーティに1人ずつ引き取られ、親代わりをしてくれたその4人も死に、突然同居生活を始めたそうだね」
カルーアを妃に!と言うだけあって、キングスはヒイロたちの事を調べてきたようだ
「それが、どうかしましたか?」
「4人の孤児の中で唯一の男性であり、唯一の社会人である彼に養ってもらった…となれば、3人の幼い少女が彼へ信頼を寄せるようになるのは必然だろう
そして孤児であった少女達がその感情を、愛情と勘違いする事は十分に有り得る話だと…思わないかね?」
「そんな事はないよ!出会ってまだ半年くらいだけど…本当に色々あったんだ!それらの過程を経て、わたしは本当にヒイロの事を!」
カルーアは必死にキングスの言葉に喰らいついた!
「まぁ…そういうキッカケから芽生える恋もあるだろう。余もソレを否定する気はない…しかしだ!余は他種族ならびに希少種族の保護協会の長も務めている
王都クラウンの第1王子でもある余が、超希少種族であり国家災害級との英雄でもあるカルーア嬢を全力で守るには、それなりに納得出来るものを見せて欲しい。余の妃となる覚悟でないのならば、ソレに釣り合うものをな!」
キングスの目は本気だった
仮にも王都クラウンの次期国王の座に居る者である、鋭い眼光が2人に向けられた。キングスも彼なりに、異種族の保護を真剣に考えているので希少種のハイエルフであるカルーアを、容易く放置する気もないようだ…生半可な言葉では彼を納得させられないだろう
「じゃあ、ナニをすればわたし達を認めてもらえるのですか?」
幾度となく死線を乗り越えてきたカルーアも、王子を真正面から見返した。キングスは少し考えた
「そうだな…今ここで、余の見ている前で2人の愛し合う行為を見せてもらおうか?」
「王子様の前で彼と本番を!?」
「流石にソレは!」
いくら個室とは言え初対面の王子と姫の前で、エッちい合体行為を見せるのには当然、抵抗を示した2人
「その気持ちは分かるが…余も道楽や酔狂で中途半端にしている訳ではないのだ!カルーア嬢ほどの重要人物の保護となれば、余も含め周りのもの達も納得させる理由を示してもらわねばな…出来ぬのか?」
あまりに唐突に、無茶苦茶な要求に戸惑うカルーアとヒイロ。しかし、キングスの言い分も分からないでもない…返答に困った2人にケイトスが助け舟を出した
「お兄様。大切なお話中ですが、そろそろヘルメスの街長や両ギルド長との会合の時間が迫っていますよ
2人の事も…大切な事である故に、早急に答えを求めるのはどうかと思います。少し時間をあげては如何ですか?」
「ふむ…そうだな。いや、すまなかった。男女の本気を魅せる行為として、ソレしか思い浮かばなかったのは余も失策だったな…
明日の15時、ヒイロ殿の工房に伺わせてもらおう。その時に何でも良い、余を納得させる証明をしてもらおう」
「おふたりとも、時間を取らせてしまいました。ほら、お兄様参りますよ」
ケイトスが困っていた2人を助けてくれた。顔を見合わせる2人
「証明して欲しいって…どうしよう?」
「そうだっ!ミャンジャムは、王都の聖騎士だ。キングス様の事もよく知ってるだろう、帰ってアドバイスをもらおう!」
「そうだね!」
初対面の自分達より、キングスをよく知るミャンジャムに相談しに帰宅する事にした
【ヒイロの工房】
「ミャンジャムさん、お姉様とお兄様を置いて帰ってきて良かったんですの?」
ひと足先に帰ったサーシャは、ミャンジャムに質問していた。キングスが希少種族の保護協会長をしている事。その彼に神の遺伝子を受け継いだサーシャの事を知られる危険性を説明した
「そういう事ですのね…お兄様達が戻ったら、相談しないと…ですの」
【夕食】
ヒイロ達はキングス達の件で、食事しながら話しあった
彼が興味本位で動く範囲を超えていることから彼が本気だろうと、ミャンジャムは推測した。そのうえで、彼を納得させるものを魅せねばならない
「そうは言っても、ナニを魅せたら良いんだろうね?」
カルーアは真剣に悩んでいた
「明日王子様達がみえたら、玄関先でお兄様とお姉様が全裸でエッちい行為を魅せたらイッパツ解決ですの!」
「…サーシャ!!」
「痛い!痛いですの…お姉様~」
こんな時でもブレないサーシャに流石のカルーアも怒り、彼女のほっぺを摘み上げていた
「わたしは本気で考えてるんだよ!」
「もちろんサーシャも本気ですの!」
そう、コレがサーシャの本気だったと改めて認識させられたカルーア
「まぁ、これ以上悩んでも仕方ない。明日、キングス王子に一生懸命説明しよう」
とりあえずヒイロの意見を選び、今夜は寝る事にした
【ヒイロの寝室】
灯りを消した室内は、うっすら差し込む外の光に薄暗く照らされていた。ベッドに横たわり、今日の事を考えているヒイロの布団の中に、全裸のカルーアが侵入して来た
「ちょっ!カルーア!?」
「ナニを今更焦ってるのさ…今まで散々わたしの裸は見ただろう?」
「そりゃ、そうだけどよ…」
「ねぇヒイロ…わたし達、もう一緒に暮らせないのかな?」
不安に駆られた今夜のカルーアは、少し大胆に迫ってきた。彼女の不安を取り除く為、いつもより激しくカルーアを抱いた
「カルーアは誰にも渡さない!例え相手が王族であってもだ!」
「嬉しいよ、ヒイロ!」
「絶対に手放したりしない」その意志を確かめ合うように2人は抱きしめ合い、そのまま夢の中へ落ちていった
続く
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